中央学院大学 2022年度 箱根予選・全日本振り返り⇒来年度に向けて
エースの吉田が終盤失速してしまって68位、そしてこの順位がチームトップということに…結果として稼ぐ選手が誰もいない状況となってしまいました…通過校のエースは62分台で走っているのに、吉田でも64分台ですからね…主力の1人である川田が74位で走っており、2年連続できっちりとまとめています。
95位の安藤、98位の松島と続き、100位以内はわずかに4人という少なさでした。安藤も松島も箱根予選は初出場ですし、2桁順位で走ったのは決して悪くは無かったですね。荻沼が127位、小島が136位で続き、ここまでが150位以内…荻沼も箱根予選は初出場でしたし、小島もずっと故障で苦しんでいましたからね。もっと上位で走って欲しかったのは事実ですが、ある程度仕方ない気もします。
飯塚が168位、ルーキーの近田が179位、工藤が188位でここまでが200位以内稼ぐ選手がいなかったのであれば、8~10番手がある程度粘る必要がありますが、いずれも苦しい走りとなりました。飯塚は全日本予選も含めてトラックでタイムを伸ばしていましたし、近田もすでにハーフを経験して64分台で走っていたことを考えるともう少し上位で走って欲しかったですよね。工藤は前回の262位からは順位を上げてきましたが、箱根では6区4位で走っている実力者ですし、やはり物足りない…
10番手の前田で201位、245位に堀田、305位に鞍野と非常に苦しい走りに…前田は今年に入って持ちタイムをどんどん更新して全日本予選も好走していたのですが…堀田も全日本予選は前田とともに良い走りで1万で28分49秒のベストを持っていることを見ても、厳しい走り…鞍野はこれが3大駅伝・予選会通じて最初で最後の出場となりましたが、チーム最下位と苦すぎる結果となりました。正直、まずまずだったのは川田、安藤、松島の3人くらいで好走したと言える選手は誰もいなかったのでは…
1区の小島が区間6位と見事な走り、箱根予選ではやや苦戦しましたが、全日本にはしっかりと合わせてきました。前回は1区から大きく出遅れて巻き返せなかっただけに、4位とも同タイムでトップと19秒差の走りは大きかったです。2区にエースの吉田を起用して区間5位とこちらも好走、順大の三浦、明治の児玉、早稲田の井川ら各大学のエース級が揃う中でも先頭を引っ張り続けてのこの順位はさらに価値がありますね。総合でも5位に浮上しました。
3区の堀田は区間15位と苦しい走り…持ちタイムはむしろチーム上位なのですが箱根予選に続いて苦戦が続いています。本来は主力になって欲しい選手なのですが。4区の松島も区間12位ともう一歩…松島も箱根予選では2桁順位でまとめていましたが、最初で最後の3大駅伝はやや悔しい走りとなったか。5区の川田は区間7位でまとめており、総合でも9→8位と再びシード圏内に浮上しました。箱根予選、全日本とともにまとめた数少ない選手かも…
6区の前田は区間15位で総合でも10位に後退…前田も4年時になって台頭してきた選手ですが、初の箱根予選に続いて初の3大駅伝も苦しい走りとなってしまいました。7区のエース区間に抜擢された荻沼は区間13位、こちらも松島、前田に続いて最初で最後の3大駅伝出場、総合11位と1つ順位を下げることに。8区に起用された2年の安藤は区間13位、2つ順位を下げて総合でも13位でのフィニッシュとなりました。
ここ3年で2度の箱根予選落ちと5連続シードを失った後は苦しい戦いが続いています。シューズの進化による高速化という流れにも上手く乗っていけていない印象も正直あるかな。今回の全日本を走った4年生は小島、松島、川田、前田、荻沼と5人もおり、いずれも箱根予選に出場しています。さらに箱根予選に出場した鞍野、1年の箱根で6区5位で走っている武川、前回の箱根で5区10位で走っている吉本らも卒業ということで…4年生が抜ける影響が非常に大きいことが分かります。
4年生が中心のチームで箱根予選落ちをしたということは来年度はますます厳しいことが予想されます。エースの吉田に伊藤がまずチームの中心となることでしょう。さらに箱根予選で上々の走りを見せた安藤、1万で結果を残している飯塚、箱根6区4位で走っている工藤らが続く形か。箱根予選経験者が来年度も9人残るのは頼もしいです。
1年は近田が全日本予選、箱根予選ともに出場、黒岩もハーフを含めてタイムを伸ばしていますし、来年度戦力となってくることでしょう。全日本予選は結果を残している3年生以下の選手が多く、トラックのタイムも良い選手が何人もいますから、連続で通過をする可能性は十分にあると思うのですが…問題は箱根予選ですね。現状のままだと、2年連続で予選落ちとなってしまっても全然おかしくはないかと。
100回記念大会ということで増枠はあると思いますが、箱根予選にチームとして上手く合わせられていないんですよね。以前は安定感抜群の集団走で危なげない走りを見せていたのですが…稼げる選手が吉田、伊藤くらいとまだ少なそうな状況で、かといって選手層が厚いわけでも無いですからね。ただ、このまま連続で箱根出場を逃すわけにもいかないですし、まずはどんどん記録会でタイムを伸ばす選手が出てきてほしいですし、再び箱根予選を通過出来る戦力を築いてほしいです!!