第99回(2023年)箱根予選エントリー発表 ~大混戦の予選を突破する大学は?~

箱根予選会のエントリーが10/3に発表されました。出雲を優先して記事にしていたのですが、関東10校の区間配置予想は終わりましたので、改めて箱根予選のエントリーを大学ごとに振り返ります。

東海大学

大エースの石原が戻ってきたのは本当に大きいです。チームを牽引する走りを見せてくれれば。その一方で1万のタイム上位では松尾、溝口、梶谷らが外れてしまいました。特に梶谷は全日本予選でも最終組で好走していたのですが…さらに箱根で好走した越や関東インカレハーフで4位に入った竹村もいませんね。さすがに3大駅伝経験者が外れすぎなのが気になります。松崎や吉田ら主力はいますが、1年生も4人エントリーされていますし、さすがに苦戦することは無いですがちょっと気になるエントリーですね。それだけ新戦力の台頭があったのかもしれませんが。

神奈川大学

前回の箱根予選でチームトップだった巻田がいませんね…2年連続で箱根予選を走っている高橋もおらず、特に巻田がいないのは痛い…ただ他の主力はある程度エントリーされているかな。全日本予選で3組の小林篤、宇津野や4組の山崎に長い距離で結果を残した有村、大泉、小林政、佐々木など…さらに期待のルーキーである宮本もいます。ちょっと10番手以降の選手層はどうなのかな?という不安もありますが…普通に上位通過を果たしてくるであろう選手たちが揃っています。

早稲田大学

かなり順当なエントリーとなりました。1万の持ちタイムトップ12のうち外れたのは柳本だけです。故障に悩まされていた小指も残念ながら外れてしまいましたが、それ以外の主力選手は全員と言っていいほど揃っています。鈴木、井川らエース級に石塚、伊藤ら期待の2年生、ルーキーも山口、間瀬田が入ってきました。ルーキーは山口は当然としても間瀬田はまだ長い距離は未知数だったのでややびっくりしました。エントリーは問題無いですし、後は無理せず集団走など安定をとれば前回の箱根予選のようなことは無さそうかな。

明治大学

比較的順当なエントリーですね。富田、小澤、児玉というチームを牽引する3人に櫛田、加藤ら実績のある選手もしっかりとエントリーされています。前回のように日本人先頭集団に何人も揃う走りも期待されます。前回出場者では杉本、尾崎が外れてしまいましたが、今年度はあまり目立っていなかったことを考えると仕方ないかな…2年生も伸びている鈴木に新谷、甲斐、期待のルーキー森下など下級生も5人入ってきたのも良かったですね。トップ通過候補の1校かな。

国士舘大学

今月の国士館記録会で多くの選手が29分33秒で走ったことで話題にもなった国士館ですが、14人のうち9人のベストが29分33秒となっています。直近の記録会で遅れることなく走れている選手とカマウの14人で構成されているわけですから、現状では完璧なエントリーといって良いでしょう。29分28秒で走った斎藤や29分33秒で走った松井は外れていますが、では14人の中で他に誰を外すの?という状況ですし…前回のように集団走をしなかった結果、崩れるようなことが無ければ中位通過は堅そう。

中央学院大学

武川は引き続き外れてしまいましたが、小島は戻ってきました。今回こそ出場出来ると良いのですが…万全であれば大きな戦力となりますし。さらに全日本予選で最終組を走り、3大駅伝・予選会全てに出場していた伊藤、前回の予選会でチーム2番手だった吉本も外れてしまったのはかなり痛いですね。吉田に次いで稼ぐ役割を期待されていただけに…川田が戻ってきたのも大きいエントリーですが、主力が複数欠けたことで厳しい戦いとなりそう…ボーダー争いに巻き込まれても予選落ちとなってもおかしくないかと…

日本体育大学

前回の箱根出場校で最も心配しているのが、日体大です。絶対的エースである藤本を欠いてしまいました。ただでさえ全日本予選で惨敗をして今年の箱根予選は大丈夫か?と心配されていたところなのに…中距離の廣澤が予想された通り入ってきましたが、ハーフの距離はどうか?藤本以外にも箱根経験者である高津、村越、漆畑らが外れていますからね。期待のルーキーは1万で良い走りを見せていましたし、予選会での日体大の強さはこれまでも圧倒的でしたが、今回は少しでもミスがあれば初出場から74年連続箱根出場が途絶えるかもしれません。。。

山梨学院大学

留学生はムルア、ムトゥクが揃ってエントリーでどちらが走っても問題無いでしょう。伊東、木山ら主力は入っていますが、前回の箱根予選を走っている砂川、新本や本来は主力も故障に苦しむ橘田大らが揃って外れてしまいました。これがどこまで影響するかですね…続く高田や篠原、石部、北村ら中堅どころは入ってきていますが、選手層が厚いとは言えないチーム状況でエントリー漏れが響かないと良いのですが…ボーダーを争う1校という印象かなあ。。。

駿河台大学

エースのゴッドフリーに清野、町田の日本人エース、続く新山、小泉と実力者がきっちりとエントリーされているのですが、期待のルーキーである東泉は外れてしまいました。長い距離は未知数ですがトラックシーズンの活躍ならばまずメンバー入りすると思っていたのですが…トラックシーズンまでを見ていると、主力とそれ以外の選手の戦力差が大きそうでどれだけそこを埋められているかですね。前回初出場は4年生の走りも大きかったですし…未知数な部分が大きく、新戦力の台頭が複数無いと連続出場は厳しいかもしれません。

専修大学

キサイサ、木村、高瀬の3本柱は順当にエントリーしていますが、続く主力である国増が外れてしまいました。箱根でも1桁順位で走っている貴重な戦力がいないのは痛いです。水谷、野下ら続く主力たちは入ってきていますし、国増以外は比較的順当なエントリーかなあ。1年生は1人もメンバー入りしていないのも、箱根予選通過だけを考えればプラスかなあ。予選通過している過去2大会に比べれば戦力は充実していそうかなあ。

拓殖大学

エースのラジニが無事にエントリーされて一安心。また圧倒的な走りで貯金を稼いでくれることでしょう。江口、吉村、工藤、富永匠と続く主力たちもメンバー入りを果たしています。主力たちがある程度走ってくれるとして、8~10番手の選手たちとなると本当に未知数ですね…3年の菊地、石川、2年の小林、馬場、1年の宮川、岩崎ら持ちタイムは目立たず3大駅伝・予選会初出場の選手たちがどこまで走れるのか…?拓殖の育成力でまた中位で走れるレベルになっていれば通過は目指せるでしょうが、前回より予選順位を下げてもおかしくない気が…

大東文化大学

前回の予選落ち校で最も返り咲く可能性が高いのが大東大です。ワンジルに久保田、菊地、木山、大野ら主力がきっちりとメンバー入り。全日本予選通過を果たした8人が揃ってメンバー入りを果たしているのも大きいです。谷口、倉田ら全日本予選を回避した主力級も戻ってきました。前回チーム3番手だった蟹江、5番手だった塩田に5千で13分台をマークした佐竹らがいないのはやや気になりますが…大きなアクシデントが無ければ通過は問題無さそうで中位で通過してもおかしくありません。

筑波大学

予想はされていましたが岩佐は今回もエントリー漏れとなってしまいました。2年連続で箱根予選を走ることは叶わず…主力とそれ以外の選手の戦力差が箱根出場を狙う大学では最も大きいであろう筑波にとってエース格が外れる影響は甚大です。残る1万の持ちタイムトップ10は福谷、小林、平山、皆川ら全員メンバー入りを果たしているのは救いです。3000m障害で活躍した松村も外れていますが、目立ったエントリー漏れは2人くらいかなあ。持ちタイムやこれまでの走りを見る限りはさすがに通過は難しそうですが果たして。

上武大学

留学生のパトリックに村上、海村らエース級は順当にエントリー。しかし、青山、額賀という力のある3年生にが揃って外れてしまいました。グッとタイムを伸ばしている2年の岩田や持ちタイム上位の鉄川らも外れていますし、エース級以外はかなり苦しいエントリー…1万のベストが30分切りは6人しかいませんからね。今回の箱根予選が予選会初エントリーとなった選手も多く、正直前回と同じ14位をキープ出来ればまずまずなのでは。

城西大学

大東大に続いて箱根返り咲きを果たす可能性が高いのは城西だと思っていますが…キムタイに山本唯、野村、山中ら主力は順当にエントリー。5年目となる松尾もメンバー入りを果たしていますね。出場すれば2年の全日本以来となりますが気になるところ。1万で28分台を持つ木村、全日本予選に出場した林、ルーキーの鈴木らは外れていますが、悪くないエントリーのように思えます。ボーダーを争う1校だと思いますが、出場圏内に入ってくる可能性も十分ありそう。

立教大学

関口、中山、安藤ら主力どころが順当にエントリー、故障は多いながらも実力者である服部もメンバーに入ってきましたね。期待のルーキーは國安がエントリーも馬場は外れています。箱根予選を2度走っている岸本、前回出場した市川らもいませんがまずまず順当と言えるのでは。4年生からは金城が唯一メンバーに入っており、1~3年はいずれも4人以上となっています。通過の可能性は来年度の方が高いでしょうが、今回通過を果たす可能性も出てきたのでは。

日本大学

直近の記録会にいなかったので嫌な予感はしましたが、松岡が2年連続でエントリー漏れとなりました。3本柱の1人である松岡がいないのはあまりにも大きすぎる…ドゥング、三山のエースに若山、西村、下尾、濱田ら主力たちは順当にメンバー入りしており、小野も無事に戻ってきました。結果として1万のトップ10のうち松岡を除く9人はしっかりとエントリーされていますからね。ただ、1年生が4人もエントリーされ、さらに高校時代に実績のある山内一、滝澤はいないという状況なのがどう影響するか?さすがに過去2大会よりはグッと順位を上げてきそうですが、ボーダーとなるとまだ届かないか?

その他大学

前回17位だった流経大は1万の資格タイムで30分切りが1人もいないという事態になってしまいました…これはどうしたのか。。。前回からかなり順位を下げてしまいそう。18位の東農大は高槻、並木のダブルエースは揃い、前回よりは戦えそうかなあ。それでもまだまだ厳しそうですが…


他には大川を擁する前回20位の東経大、キプリモ、中山を擁する前回23位の日薬大らエースの走りも注目、前回は主力を大量に欠いて28位に沈んだ麗澤の巻き返しにも期待したいです。持ちタイムを見てもこれまでの実績を見てももっと上位に入ってくるであろうチームですし。

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