2022年度 トラックシーズンにおけるベスト更新状況 ~城西大学~

続いては城西大学について、トラックシーズンの結果をトップ10でベスト更新した選手をポイント化して振り返ります。城西のトラックシーズンは全日本予選こそ通過にはあと一歩届きませんでしたが…主力どころでベストを更新する選手も多く、駅伝シーズンに向けても収穫の多い結果となったのではないでしょうか。

※2022/1/1以降の自己ベスト更新を以下のルールでポイント化しております。更新した順位と人数(1,2位・・・5pt、3,4位・・・4pt、、、9,10位・・・1pt)から算出され、各部門ごとに30点満点になります。

5000m:26点(1~5、7~9位)  ※前年:18点

新留学生のキムタイが5千で13分37秒とチームトップタイムをマーク、関東インカレ5000mでも2位に入っていますし、やはり箱根返り咲きを目指すチームにおいてエースの存在は大きいです。期待のルーキーである斎藤が13分53秒でチーム2番手に浮上、全日本予選最終組を担ったルーキーコンビが持ちタイムでもトップ2ということに。


さらに、13分54秒の山本唯、13分55秒の野村という箱根5,6区で好走経験のあるコンビが3,4番手、2年の片渕が13分59秒ということでトップ5が全員自己ベストを更新しているんですから、チームにとっても勢いがつきますよね。ちなみにこの5人はセカンドベストも揃って今年度マークしているということで、いかにタイムを伸ばしているかが分かります。


14分2秒の山中、林がチーム7,8番手、14分8秒の木村が9番手ということでトップ10のうち8人が自己ベストを叩き出しています。トップ10圏外でも平林や成田が14分10秒台でベストを更新していますし、4年生がやや元気は無いものの3年生だけではなくて1,2年生も多くベストを更新しているのも頼もしい限りです。前年も18点で7位とかなり上位ではあったのですが、今年は遥かに上回ってきました。

10000m:4点(6位、10位 ) ※前年:12点

5千に比べると圧倒的に記録会に出ていなかった1万m、29分9秒で6番手だったキムタイが5千に続いてのベストではありますが、これは全日本予選のハイペースについていって後半失速してのタイム…記録が狙えるチャンスがあれば28分前半はサクッとマーク出来るでしょう。もう1人林が29分26秒をマークして10番手となっています。キムタイも林も5千とダブルでのベスト更新というのも良いですね。


ベストを更新したのは2人だけで5千に比べると得点はだいぶ少なくなっています。ただ、1万で上位の選手で5千でベストを更新している選手ばかりですし、1万も狙えばまだ記録を伸ばせそうな選手が多いので心配はいらないかなあ。むしろ、気になるのは4年生です。1万でトップ10に入っている選手は木村、藤井、藁谷、松尾と4人いて4学年中最多なのですが…


5千でベストを更新したのは木村のみ、なかなか存在感を示せないでいるんですよね。全日本予選を走ったのも藤井だけでしたし、箱根予選も4学年で最も出場人数が少なくなってしまう恐れも…長い距離となるとやはり4年生の力というのは大事になってきますし、駅伝シーズンでの巻き返しに期待したいところです。

総評

27大学中、5千の26点は単独トップ、1万の4点は16位タイ、合計の30点は5位タイとなっています。やはり注目すべきは5千でトップということですね。元々5千のタイムは走力に追いついていない選手が多く、13分台もキムタイだけだったという事情はありますが、これだけ主力も新戦力に揃ってタイムを伸ばしているのは収穫が大きいです。


4月→現時点における上位10人の平均タイムで見てみると、5千では14分11→13分58秒と一気に13秒もタイムを縮めており、順位も21→13位と8つも上げています。ポイントだけではなく、タイムも大きく短縮できていることになります。1万では29分11→29分5秒と6秒の短縮に留まり、順位も19位で変わらずでした。まあ、1万は走っている回数が少ないので参考程度かと。。。


トラックシーズンは順当だったと言って良いでしょう。多くの選手が自己ベストを更新、主力級の活躍も目立ちましたし期待のルーキーも早速存在感を示しました。特に斎藤は持ちタイムも日本人トップ、さらに全日本予選で最終組を任せられるなどすでにエース級の活躍を見せています。スピード強化が上手くいっているとなると、次は箱根予選に向けて長い距離でどれだけ結果を残せるかです。


いくら楽しみな選手が揃っていると言ってもルーキーに頼るのは当然危険…前回チーム上位だった山本唯、山中、野村ら主力となる3年生はいずれもトラックシーズンでベストを更新しているのも心強いですね。トラックでの強化を重視している城西ではありますが、やはり長距離チームとしては箱根出場というのも極めて重要な目標であることは間違いないですし、まずは箱根予選ではしっかりとコンディションを合わせ、トラックに続いてロードでも強さを見せて欲しいです!!

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