第54回(2022年)全日本大学駅伝に向けて ~前回3位:順天堂大学~

続いては前回の全日本で3位、2年連続でシードを獲得、20年ぶりに3位以内に入った順天堂大学について、戦力分析及び展望を述べてきます。前回結果はこのようになっております。苦戦する区間もちらほらあったのですが…2区三浦の区間賞でトップに浮上し、アンカー四釜の区間2位の快走で総合3位にまで浮上しました。

~前回からの戦力増減~

前回の全日本メンバーからは6区4位の牧瀬、7区9位の近藤の二人が抜けることなりました。区間上位で走った選手もエース区間を走った選手も抜けることとなりますがエース級は十分に揃っていますし、そこまで大幅な戦力ダウンとはならないかなあ。


戦力アップ…では無いですが、前回は石井が4区14位に沈んでおり、他の3大駅伝全てで結果を残していることを考えると、石井が普通に走ってくれるだけでもさらにタイムは縮めることが出来ますよね、箱根では4区2位の快走を見せている実力者ですし。前回の全日本に出場していない主力では西澤がいます。故障が無ければ結果を残してくれる選手ですね。3年前の1年時には6区3位と好走しています。


出雲を走っている服部も力がありますし、新戦力では海老澤が走るたびに自己ベストを更新、更新しなくても好タイムをマークしており、非常に安定しているんですよね。まだ3大駅伝の経験はありませんが、個人的にも期待している選手の1人です。他にも持ちタイムを伸ばしている藤島、藤原らがいますし、徐々に2,3年生も台頭してきましたね。


新入生では13分台のベストを持つ村尾が力がありますが、森本や石岡がすでに大学で14分1桁のベストをマークしていますね。1年生の力が必要になるのは今年度よりもむしろ来年度以降だとは思いますが、早い段階で戦力になるに越したことは無いですね。

~区間配置~

難しいのはエース区間である7区に誰を起用するかでしょうか。8区は前回快走して長い距離に強い四釜がいますから、あまり悩む必要は無いでしょう。優勝争いに加わるのであればエース級の起用をしたいところで…三浦はこの距離よりも2~6区の距離の方が合っているでしょうが、伊豫田や野村といったエース格に託せるのが理想かなあ。前回は野村が万全では無くて5区に起用されましたが、今年の走りを見る限りは心配はいらなそう。


三浦の2区は安心ではあるのですが…前回のように2区が集団になってしまうのはもったいないんですよね。それならば3区の方が単独走になりやすく他大とタイム差を稼ぐには良さそうかなあ。例えば2区野村、3区三浦、7区伊豫田のような区間配置が組めれば強そう。


1区は前回走った平もいますし、最短区間でもあるのでエース級よりは調子のよい選手を起用したいかなあ。4~6区のどこかは石井が走ってくれるとして、残りのつなぎ区間は先述の西澤、服部、海老澤、村尾あたりが争ってくることになるのかなあ。稼げる区間が複数ある一方で耐える区間というのがほぼ無さそうなのが強みですよね。エース区間もつなぎ区間も攻めていけるだけの選手が揃っています。

~展望~

何も問題無ければ、前回の全日本メンバーである6人はそのまま出場するでしょうし、いずれも区間上位で走れるだけの力があるのは強みですね。三浦という圧倒的な切り札を有しているのも大きいです。後はどれだけ選手層を高めていくことが出来るかかなあ。どうしても戦力が3,4年生に集中している状況ですからね。


ただ、多くの選手が今年に入って自己ベストを更新しているのは頼もしいです。1年生も早速好タイムをマークしている選手がいますし、切磋琢磨していって欲しいですよね。ただ、記録会でタイムを伸ばすのと3大駅伝で結果を残すのはまた別物ですし、3大駅伝が経験豊富な選手とそれ以外の選手の差が激しいのは気になるところ。


展望というか理想しては…1区から上位につけて三浦の走る区間でまた抜け出し、つなぎ区間もきっちりと上位でまとめて7,8区で他の優勝候補と真っ向勝負という形かなあ。他大も強豪揃いではありますが、再び順大が3位に入ってきてもおかしくないだけの戦力となっています。ただ、優勝争いにまで加われるかというと、現時点ではもう一歩力不足な気も…野村が完全復活を果たすか、主力がもう1人エース級へと成長してくれれば。。。


4年生に主力が揃う今年度は順大にとっても勝負の年となるでしょうし、20年ぶりの3位以内の次は3冠を達成して以来となる21年ぶりの優勝が目標になるでしょう。前年度は全日本で3位、箱根で2位と飛躍の1年となりました。今年度はさらに前年度を上回るような力強い走りを全日本で見せて欲しいです!!

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