第54回(2022年)全日本大学駅伝に向けて ~前回7位:明治大学~

続いては前回の全日本で7位、2年連続でシードを獲得した明治大学について、戦力分析及び展望を述べてきます。前回結果はこのようになっております。前回の全日本では苦戦する区間もありましたが7区終了時で4位、最終区で順位を落としたものの7位でシードを獲得しました。箱根予選からの連戦では初シードとなったのも良かったですね。

~前回からの戦力増減~

前回の経験者は5人残り、1区9位の手嶋、6区4位の聖人、7区4位の橋本と3人が抜けることとなります。ダブルエースとしてチームを牽引してきた手嶋、聖人の2人に4年時になって長い距離で安定感抜群だった橋本の3人が抜ける影響はやはり大きいですよね。主要区間は3,7,8区と言われていますが、手嶋は前年度3区、聖人は8区を担っています。主要区間で結果を残せる3人が揃って抜けたと考えるとその影響の大きさがより分かるかと。


前回走った選手の上積みとしては…富田は前回故障明けだったこともあり3区10位でしたが、箱根での快走以降はエースにふさわしい走りを続けています。長距離区間も問題なく任せられる強さがあります。児玉、小澤もさらに力をつけていてトリプルエースを形成していますが、二人とも区間3位以内の好走を見せているので、上積みとは違うかなあ。むしろ最終区で苦戦した加藤が安定感を身に着けられるかの方が大事ですね…爆発力はあるだけに。


前回欠場した主力では櫛田がいます。箱根には何とか間に合わせましたが、万全であれば主要区間も上位で走ることも期待される選手ですし、今年度は怪我無く過ごして欲しいです。箱根後に台頭してきた選手だと、橋本基や鈴木祐といった奇しくも卒業した選手と同姓の2人の名前が挙がるかなあ。4年生に主力が揃うだけに3年生以下の台頭は大歓迎です。ルーキーでは森下や堀、吉川らが実績豊富ですが、まだ大学ではそこまで抜けた走りは見せられておらず、夏合宿をこなしてからの評価になるかな。

~区間配置~

3本柱である富田、小澤、児玉の3人をそのまま3,7,8区に起用するのが順当ではありますが、明治は後半区間よりも2区を重視する傾向があるので、3本柱ならば2,3,7区に起用する可能性の方が高そう。前回に合わせると2区児玉、3区富田は一緒で7区小澤みたいに…となると、鍵を握るのは櫛田の状態かもしれません。櫛田も万全であれば4人をそのまま2,3,7,8区に起用出来ますからね。


最も悩ましいのは加藤の起用区間かなあ。過去2大会は7区、8区と長距離区間を担っていますが、年々安定感が欠けてきているような気が…箱根で2年連続2区に起用され、箱根予選で日本人2位で走れる走力があるだけにもどかしいです。。。個人的には全日本もつなぎ区間の方が無難だとは思うのですが。つなぎ区間は調子のよい選手が起用されることになるかなあ。


4年生ならば下條、杉本といった箱根の山コンビ、3年生ならば杉、橋本あたりが候補になってくるでしょう。そして現状気になるのは2年生かなあ。鈴木祐が台頭しているという話はしましたが、本来ならば尾崎、甲斐、新谷がこの学年の中心として活躍していて欲しかったのですが…3大駅伝・予選会に出場したのは尾崎のみで尾崎も目立ってはいませんでしたし…ルーキーは出場するとしても1人かなあ。箱根予選に出場する選手は無理に全日本には起用してほしくないですし…

~展望~

全日本では3年連続のシード獲得を狙うこととなりますが、現状はシード獲得の可能性はやや高いながらもシード争いを繰り広げる1校ということになりそう。全日本シード校のうち、箱根予選との連戦になるのは早稲田とこの明治ですが…なかなか箱根予選を走った後の全日本で結果を残すのは容易では無いです。実際、明治も前年度まで箱根予選→全日本シード獲得は達成したことが無かったわけですし。


明治の強みとしては主要区間を安心して任せられる選手、全日本を含めて3大駅伝の主要区間で好走している選手が揃っていることが挙げられます。2,3,7,8区にエース級を起用出来れば、なかなか大きく崩れることは無いですからね。ただ、出遅れると辛いだけに1区を誰に任せるかというのは大事になりそうですね。最短区間の1区に主力は起用したくないけれど、出遅れもしたくないという悩ましいのが全日本の1区ですからね。出雲、箱根は主力の起用で何も問題無いのですが…


1区を中位くらいで凌いで、2,3区で上位に浮上、4~6区は前年度よりもやや苦戦するかもしれませんが、それでもシード圏内で凌いで7,8区もシード圏内でまとめるというのが現実的なパターンかなあ。ただ、過去2大会は4区終了時と6区終了時に最も高順位となっているんですよね。主要区間が計算できるようになると、4~6区の走りがチームの命運を握ることになるかも。。。エース級に続く選手の台頭に期待したいところです。


全日本シード8校の戦力は今年度も高いということを考えると、どうしても箱根予選会がある明治が不利になるのは否めず…そこに全日本予選会校では東洋を筆頭に神奈川、創価、東海など上位で通過した大学がシードを狙ってくるわけで、3年連続でシードを獲得するのも簡単な目標では無いですよね。。。それでも前回は箱根予選トップ通過→全日本7位シードを獲得しているわけですし、今年度も箱根予選、全日本揃って強さを見せて欲しいです!!

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