第54回(2022年)全日本予選結果 ~2位:東洋大学~

続いては2位だった東洋大学の全日本予選結果を見ていきます。レース結果はこのようになっております。トップ通過を逃したのは残念でしたが、全ての組で積極的な走り、集団を引っ張る走りはもう見据えているのは予選会通過ではなく、本戦でどれだけ戦えるかのみというようなレースでしたね。結果としてやや苦戦する選手もいましたが、東洋の強さは見せられたのではないでしょうか。

~1組~ 3位:梅崎、23位:木本

木本がずっと集団を引っ張る積極的な走り、箱根以降ハイレベルな走りを見せていますが、今回も強気な走りを見せました。しかし、集団を引っ張るのがちょっと長すぎたのか…先頭から離れると集団からも徐々に離されてしまい、23位に留まりました。積極的な走りは良かったのですが、そこまで無理する局面でも無かったような…一方の梅崎は失敗レースの無い安定感のある選手、今回も最後まで2位集団でレースを進め、2位と4秒差の3位でまとめました。木本がやや苦しい走りになっただけに、梅崎がしっかりと上位で走ったのは大きかったですね。

~2組~ 2位:熊崎、3位:九嶋

最初から抜け出した専修の木村にはついていなかったものの、続いて集団から抜け出した大東大のワンジルには揃ってついていくという冷静な走り、しかも2人揃ってついていけたのが位置取りも判断も良かったですね。さすがに28分台で押していくワンジルにはついていけませんでしたが、遅れてからも粘りの走りを披露、熊崎は29分29秒で2位、29分41秒で九嶋が3位ということで2,3位を揃って確保したのは素晴らしかったですね。揃って粘りの走りを見せてくれました。

~3組~ 6位:児玉、28位:及川

3組では及川が一時集団から抜け出す走り、児玉もそこについていくなどどの組でも積極的な走りを見せましたよね。ただ、ペースアップした際にもすぐに追いつかれてしまって結果として力を使うことになってしまったかなあ。何とか集団に喰らいついてはいましたが、徐々に遅れだしてしまうことになり、最終的には28位と8人中ワーストの順位に…それでも6位だった児玉とも26秒差ですしタイムとしては大きく離されなかったのは良かったですね。


児玉も変わらずの冷静な走りでトップと9秒差の6位は上々の走りでしょう。ロードでの強さを見せていた選手ですが、今年度はトラックでの活躍も目立ちます。3組終了時で通過はほぼ問題ない状況になったかなあ。

~4組~ 5位:松山、20位:緒方

エースの松山が日本人の先頭集団を引っ張る走り…4組とも集団を東洋勢が引っ張る展開が目立ちました。そして、松山の強いところは集団を引っ張りながら落ちてくる外国人選手を抜いていき、日本人選手を振るい落としていく走りですよね。そして、最終的には28分52秒で5位、日本人トップの快走を見せました。例年、箱根に比べるとトラックシーズンはそこまで目立ちませんでしたが…今年度は箱根からずっと安定した活躍を見せていて、まさにエースの走りですね。


最終組に抜擢されたルーキーの緒方も粘り強い走りでしたね。29分18秒で20位という結果は上出来と言って良いでしょう。しっかりと遅れることなく走り切りました。総合では19秒神奈川に及ばなかったものの、順当に2位で予選を通過しました。

全日本に向けて

前回の全日本経験者が8区を走った宮下を除く7人残っており、全日本予選にも出場した九嶋、梅崎、松山の3人はそのまま出場する可能性が高いですね。松山は引き続き7区か8区の長距離区間を担うことでしょう。そして、佐藤、前田は今年度活躍を見せている選手でともに主要区間を走ってもおかしくない2人ですね。3区に佐藤、7区に松山、8区に前田なんて布陣もあり得そう。


気になるのは前回4区区間賞である石田の状態です。トラックシーズンはあまり姿を見せていないですし、駅伝シーズンにはまだ圧倒的な走りを見せて欲しいのですが…今回全日本予選を走った8人も全員全日本に出場してもおかしくないですし、出場争いは熾烈を極めそうです。例えば1区に安心スターターの児玉、2区に期待のルーキー緒方といった布陣も面白そうですし、戦力は充実しています。


正直、前回は不調者、故障者が複数いたことが大きく響いての10位ですし、ベストメンバーはもちろん、ある程度主力が揃う布陣であればシード獲得は問題無いでしょう。そのくらい力のある大学です。むしろ、焦点はシード返り咲きではなくどこまで上位を狙っていけるかです。単純に前回トップ5である駒澤、青学、順大、國學院、東国大の5校は今年度も前年度と同等かそれ以上と言われる戦力を有していますからね。そこに割って入る可能性は十分あったとしても、一気に優勝争いにまで加わることが出来るかとなると、まだ戦力的には物足りなく感じてしまうかなあ。


また、前年度からなかなかベストメンバーを組めない状況が続いているだけに、今年度の3大駅伝でどれだけベストに近い布陣で臨めるかにも注目です。他大のエースと渡り合える選手も揃っていますし、関東インカレで快走した選手が何人もいます。ここ3大会は5位、6位、10位となかなか上位争いに加われていない東洋ですが、また全日本で強い東洋の走りを見せて欲しいです!!

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