日本選手権5000m(2022/06/09) 振り返り ~遠藤が別格の強さで優勝&世陸内定~
本日、日本選手権5000mが行われましたので、レース結果を入賞した選手+大学生を中心に見ていきます。入賞した選手は以下の通りです。
順位 | 名前 | 所属 | 記録 |
1位 | 遠藤 日向(98) | 住友電工 | 13:22.13 |
2位 | 松枝 博輝(93) | 富士通 | 13:30.15 |
3位 | 清水 歓太(96) | SUBARU | 13:31.51 |
4位 | 鈴木 塁人(97) | SGH | 13:32.39 |
5位 | 森山 真伍(98) | YKK | 13:32.59 |
6位 | 横手 健(93) | 富士通 | 13:34.19 |
7位 | 丸山 竜也(94) | トヨタ自動車 | 13:34.60 |
8位 | 塩澤 稀夕(98) | 富士通 | 13:38.78 |
優勝を果たしたのは住友電工の遠藤、GGNの走りから優勝候補筆頭だと思っていましたが強かったですね。序盤はきっちりと好位置をキープ、先頭集団が絞られると塩尻、松枝とともに3人の集団を形成、この時点でほぼ3位以内は確実かなあという状況でしたが…ラスト2周となったところで満を持して抜け出すとどんどん後続を引き離す走り、ラストも強い選手ですがそもそもラスト勝負にさえ持ち込ませませんでした。
13分22秒というタイム以上に2位に8秒もの大差をつけたことが遠藤の別格の強さを物語っていますね。出場を逃した東京五輪から一段と強くなって戻ってきた遠藤が連覇を果たし、オレゴン世界陸上代表を決めました。GGNのように外国人選手に負けない走りを世界陸上でも見せて欲しいです。
2位には富士通の松枝、最初から最後まで先頭付近でレースを進め、ラスト2周までは先頭集団に喰らいついていました。遠藤のスパートにはついていけませんでしたが、それでも後続の追い上げはかわして13分30秒の2位は死守しました。
3位にSUBARUの清水が13分31秒で入ってきました。ここ2年の活躍ぶりは日本長距離界の中でもトップクラスを誇りますが、日本選手権でもそのスピードを存分に発揮しました。早稲田大学時代はロード巧者という印象だったのですが、5千も1万も含めてトラックでここまでの強さを発揮するまでになるとは…
4位にSGHの鈴木が13分32秒で入ることに。GGNでもA組でもトップとなる素晴らしい走りを見せていましたが、日本選手権でもその走りを存分に見せてくれました。今年度は特にトラックでも結果を残せていますね。
5位に同じく13分32秒でYKKの森山が入ることに。森山も山梨学院大学のエースでしたが、そこまで抜け出た選手では無かったはずですが…実業団に進んでからの成長ぶりが凄まじいですね。今回自己ベストを出した唯一の選手でしょうか。まだまだ強くなりそうな楽しみな選手です。
6位に13分34秒で富士通の横手、故障などもあってなかなか実業団で安定した結果を残せていませんでしたが…今年に入ってからはトラックでも良い走りを見せていましたし、日本選手権でも入賞を果たせたのは良かったですね。まだまだ長く活躍してほしい選手です。
7位に13分34秒でトヨタの丸山が入ることに。専修大学卒業後、実業団に所属していないところから、ニューイヤーで優勝候補となるトヨタに所属するまでになりましたからね。移籍後に日本選手権でも入賞を果たす走りを見せたのは素晴らしいです。トラックでもニューイヤーでも活躍が楽しみです。
8位に13分38秒で富士通の塩澤、これで富士通はトリプル入賞を果たすこととなりました。塩澤も東海大学卒業後はトラックで安定した結果を残し続けていますが、日本選手権でも入賞を勝ち取りました。ずっと日本人トップの位置を走っていた富士通の塩尻は終盤に苦しくなってしまい、9位となることに…積極的な走りはさすがでしたが、最近は最後まで粘り切れない走りが続いているかなあ・・・
大学生は駒澤から篠原、圭汰、早稲田から伊藤、山口の4人が出場しましたがいずれも厳しい結果に…篠原も一時は8位と入賞圏内を走っていましたが13位に下がってしまい大学生トップ、序盤は先頭付近を走っていた圭汰は徐々に遅れてしまって17位、早稲田の伊藤が22位、山口が25位といずれも日本選手権の洗礼を浴びる結果となりました。やはり日本最高峰の舞台は甘くは無いですね。