早稲田大学　新年度（２０２２年度）戦力分析

実績で抜けているのが井川と鈴木、井川は箱根こそコンディションが上がりきらずでしたが、１万で２７分台のスピード、３大駅伝でも好走経験が豊富ですし、力のある世代が卒業した後にチームを牽引し行って欲しい選手です。鈴木はロードでの実績が特に豊富で６度の３大駅伝出場で二桁順位は一度も無し、箱根も３年連続５位以内というのは魅力ですよね。故障することが多いのが玉に瑕ですが、最終学年となる今年度は怪我無く過ごしてくれればエース区間を安心して任せられる選手です。


復活が待たれるのが小指、５千で１３分４１秒のスピード、箱根で９区４位という素晴らしいタイム・実績を誇りながらも前年度はほとんど記録会にさえ姿を見せなかったですからね。決して選手層が厚いとはいえないチームにおいて小指の完全復活は非常に大事になってきますよね。安田は３大駅伝出場はまだありませんが、３度エントリーを果たし１万も２９分２１秒をマークしていますし、最終学年となる今年度は３大駅伝出場が期待されます。

前年度最も活躍を見せたのは菖蒲、関東インカレでの活躍に出雲で１区２位などトラック・ロード問わず勝負レースで結果を残し続けました。箱根に故障で出場出来なかったのは残念ですが、怪我無く過ごしてくれればエース級の活躍が期待できます。同じく前年度台頭してきたのは佐藤と柳本、佐藤は関東インカレハーフ入賞に始まり全日本、箱根ともに出場を果たしました。ただ、好走とまではいかなかっただけに前年度の悔しさを晴らす活躍を今年度は期待したいところ。


柳本は３大駅伝全てでエントリーを果たし、箱根では山下りの６区を任されることに。ただここでは区間１９位に沈んでしまいましたからね…１５００ｍのスピードもある選手ですし、短い距離も長い距離も戦える選手となってくれれば。復活が待たれるのは辻、北村、諸冨の３人です。辻は１年の全日本で好走して以降、故障に複数回悩まされて３大駅伝出場は出来ていませんからね。個人的にも期待している選手の１人なだけにまた元気な姿を見せてくれれば。


北村も１年時に箱根６区で好走して以降、貧血などもあって２度目の箱根は出場出来ず…記録会に出場出来るまでには戻してきましたし、箱根６区はもちろんトラックでも平地でも活躍してほしいです。諸冨は１年の全日本、箱根に出場して以降は３大駅伝出場は無し、トラックでも前年度の方が活躍していた印象ですから。。。３大駅伝経験者が６人と最も人数は揃っている学年なだけに、足並みを揃えられるかが今年度は大事になりそうです。

この学年を牽引するのが石塚と伊藤、伊藤は５千で１３分３６秒のスピードに全日本で１区、箱根では山登りの５区と重要区間を任されました。今後も主要区間を担っていくであろう選手の１人です。ただ、まだ爆発的な走りというのは見せられていないだけに、２年生となってどんな結果を残すのか注目です。石塚は１５００ｍでの関東インカレ入賞から駅伝シーズンも３大駅伝フル出場＆全て区間６位以内と安定感抜群の走りを見せました。長い距離も全く問題無いですし、今年度はエース区間を担ってくれるであろう選手です。


この学年は推薦入学した選手が伊藤だけだったこともあってなかなか２人に続く選手の台頭は難しいかと箱根までは思っていたのですが…菅野がハーフで６４分３１秒、伊福が６５分４７秒をともに学生ハーフでマーク、特に菅野のタイムは上出来と言って良いでしょう。まだスピードという点では二人とも厳しいかもしれませんが、長い距離となると今年度の箱根予選・箱根とメンバーに入ってきてもおかしくないですね。

都大路１区で好走を見せた山口、間瀬田がまずはこの学年の中心選手。持ちタイムも５千でトップ１０に入ってきています。特に山口はすでに１３分３５秒とチームトップを誇りますからね。トラックに３大駅伝に１年目から活躍を見せてくれれば。間瀬田は１万もすでに２９分１３秒をマーク、高校時代から安定感抜群の選手でしたし、この二人には１年目から活躍した伊藤、石塚に負けない走りを見せてほしいです。


今年度の新入生はエース級も強いですが続く選手も楽しみです。１４分１５秒を持つ須山、１４分１６秒を持つ宮岡、１４分１８秒を持つ藤本と１４分１０秒台が３人入りますからね。これだけ選手が揃うのは卒業した中谷世代以来かなあ。エース級がいて続く選手も実力者ぞろいというのは推薦枠の少ない早稲田にとっては理想的な学年と言えるのでは。ちょうど中谷世代と入れ替わりというのも大きいですよね。さらに人数も１２人と早稲田にしては多いですし、前年度苦しんだチームの復活に１年目から貢献していって欲しいです。