國學院大學　来年度の箱根駅伝（２０２３年）に向けて

来年度の箱根駅伝に向けて、最後は箱根で８位、４大会連続シードで獲得した國學院大學について見ていきます。今年度の箱根結果はこのようになっています。今年度の３大駅伝経験者は１４人、来年度は８人にまで減る…と思っていたのですが、島崎が来年度も残るということで、９人になります。１区も６区も上位で走れる島崎の存在は大きいですよね。


藤木、木付、殿地らチームを支えてきた世代が抜けることとなりますが、来年度の４本柱として期待される中西大、伊地知、平林、山本が非常に強力。学生ハーフで１，２位の平林、中西大にハーフで６０分台のベストを叩き出した山本、全日本８区区間賞＆箱根２区を走った伊地知ですからね。５区はまだ未知数ですが、１～４区の平地は何も心配いらないであろう選手が揃っています。


一方で復路を走ったのは平林の他は６区を走った原のみ、今年度の箱根は１０区間中５区間が４年生でしたから、経験者は少なくなりますよね。全日本は坂本、沼井らが走っており特に坂本は学生ハーフでも好走していて来年度大きな戦力となりそう。箱根経験者こそ多くありませんが、エース級がこれだけ揃う大学は少ないですし特に往路が楽しみすぎます。

エース級が全大学を見渡してもトップクラスの１校であることを考えると、新戦力の台頭がとにかく大事になってきます。選手層が厚くなるほどに復路も強くなりますからね。３大駅伝未経験者で来年度の箱根が期待される選手を見ていくと…全日本予選を１組１０位で走っている川崎が３大駅伝に５度エントリーされている実力者です。


個人的に注目は１年の鶴、５千で１４分５０秒台の高校ベストから面白いように自己ベストを更新して、ハーフも６３分２６秒まで伸ばしてきました。箱根もすでにメンバー入りを果たしていますし、来年度は３大駅伝デビューも十分あり得そう。同じく自己ベストラッシュで箱根エントリーを果たした選手では２年の瀬尾もいます。１万で２９分１３秒、学生ハーフでも６４分３４秒で走っており、伸び盛りの２年生の１人です。


１万でタイムを伸ばしている選手は多く、２９分３０秒切りを見ても宮本、阿久津、三潟、鈴木、藤本らがいずれも今年度自己ベストをマークしています。ハーフで６４分台、６５分台のベストを出している選手も多く、ここからさらに一歩抜け出す選手が出てきてほしいですね。


新入生では、５千で１３分５６秒を持つ上原が都大路でも３年連続で１区を走っており、実績はありますよね。ともに１４分９秒を持つ森田、吉浦も持ちタイムで早速トップ１０入り、都大路でも森田は３区、吉浦が４区といずれも長距離区間を走っているのは心強いですね。チームとしても即戦力として出てくる選手がいるに越したことは無いですし、１年目から大活躍を見せた平林、山本に続いてほしいです。

往路の２～４区を走った伊地知、山本、中西大が残り、どこでも走れるであろう平林も来年度は往路起用になるでしょう。５区も走れるという話を本人もしていましたが、個人的にはエース区間の２区で見てみたいなあ。島崎も今年度の起用のされ方と起用予定を見る限りは１区か６区ということになるかなあ。エースたちに他の選手が割って入るのはさすがに難しそうではありますが、新４本柱＋島崎のうち最低４人は往路を走るでしょうし、ここは何も心配いらないですね。


となると、気になるのは５，６区ですね。５区を２年連続で担った殿地は抜けますから、初の５区を誰が担うのか…上位候補の大学は５区も好走経験者を揃えていますし、５区を上位で走れる選手が準備出来れば、非常に楽しみなチームとなりますね。かつて浦野が走ったようにエース級の起用もあるかもしれません。


６区は今年度走った原が区間１７位と苦戦…再び６区を担うのか島崎が走るのか…島崎が走れば安心でではありますが、ちょっともったいな気もしますよね。他の区間でも上位で走れる選手ですし。７区～１０区は基本的に箱根初出場者が担うこととなりますが…まずは坂本が第一候補となるかなあ。全日本とハーフで結果を残しているのは大きいですよね。ここにハーフ上位である鶴、川崎、阿久津、沼井、瀬尾らをはじめとして多くの選手が出場を争うことになりそう。


現時点での展望としては…今年度の８位からはグッと順位を上げてきそうですよね。島崎が出場出来ず、木付も区間最下位と万全では無いなかでの出場でも８位でしたし…山の対策さえしっかりできれば、國學院の往路最高順位である２位、総合最高順位である３位に匹敵するような結果を残してもおかしくないのではという期待感さえあります。チームの育成力に加えてスカウトも良くなり、選手層も着実に厚くなりつつありますし、再び國學院の強さを箱根で見せてほしいです！！