国士舘大学 来年度の箱根駅伝(2023年)に向けて

2022年3月20日

経験値

続いては箱根で15位、来年度は箱根予選からとなる国士館大学について見ていきます。今年度の箱根結果はこのようになっています。今年度の3大駅伝経験者は12人いるのですが、来年度は6人ということで半分にまで減ることに…ヴィンセント、木榑、三代や箱根で好走を見せた選手が揃って抜けることになりますから、人数からも4年生の穴の大きさが分かります。


今年度の箱根経験者は5人残り、5区を走った山本雷、6区を走った福井と山が来年度も心配ないのは大きいですね。ともに区間13位でまとめていますし。今年度は故障で苦しんだものの、箱根1区を走った経験のある山本龍、9区6位という快走を見せた綱島もいます。1~4区を走った選手が揃って抜けるものの、10区を走った望月、箱根を2度走っている清水悠もいますし、来年度も楽しみな選手がいますね。


箱根予選経験者となると、持ちタイムを着実に伸ばし、箱根予選を2年連続で走っている中西、1年で唯一出場した松井らがいます。ただ、箱根予選経験者を含めても9人しかいないというのは、やはり経験値としては他の箱根予選会校と比べても少ないかなあ。

新戦力

4年間、チームを支えてきた留学生のヴィンセントが抜けた後はカマウがその後を継ぐこととなるでしょう。5千で14分0秒、1万で28分32秒というベストを有しているものの、大学ではまだあまりレースに出場しておらず、実力はまだ未知数かなあ。あれだけ強かったヴィンセントの後を継ぐのは大変でしょうし。


箱根エントリー経験者では、田中、西田がいます。ともに1万のベストはまだ30分1桁なだけに、まずは持ちタイムを伸ばしていって欲しいかなあ。西田はロードに強いと言われる期待のルーキー、2年となる来年度は箱根駅伝・予選会いずれも出場が期待されます。


持ちタイム上位では、1万で29分33秒を持つ中島、ハーフで64分台をマークした鈴木らに期待かなあ。これまた1年生ということで、チームの中心学年となって欲しいところ。1万で29分47秒をマークした佐藤も箱根予選にエントリーされており、こちらも出場が待たれます。3000m障害で活躍を見せる安達は全日本予選にも出場している選手で、長い距離はまだ未知数ですが、来年度はハーフでも結果を残していってくれれば。


新入生では、13分55秒を持つ岩下、14分10秒を持つ生駒らが加わりここ最近では最も良いスカウトと言われています。特に岩下は都大路でも4区5位と快走を見せており、即戦力として活躍する期待は大きいです。チームの中心であった学年と入れ替わりとなる学年に力のある選手が揃っているのは頼もしい限りです。新入生にとってはチャンスも多いでしょうし、1年目から箱根予選・箱根出場を果たす選手が出てきてほしいところ。

展望

まずは箱根予選を突破し、7年連続の箱根出場を目指すことになりますが…来年度の箱根予選はかなり正念場となりそうです。前回の箱根予選経験者が12人中6人しかいないこともありますが、それ以上に前回のトップ6のうち5人が抜けてしまうというのが不安です。最も良かったのが96位の福井、続くのが155位の綱島ですからね。


もちろん、綱島は箱根で快走していますし、山本龍も何とか間に合わせた中での箱根予選ではありましたが、好走経験者が少ないというのは心配ですよね。今年度の箱根予選はチームとして上手く合わせられなかったというのもありますが、だからといって来年度は問題ないということにはならないですし…カマウがヴィンセントほどではないにせよ上位で走り、箱根を走った主力たちが上位に入ってきて貯金を稼ぐ、さらに新戦力も崩れることなく走る…求められることは多そうです。


箱根予選を突破出来たとすると…5,6区は経験者がいますので心配はいらないでしょう。山は経験も大事になってくる区間なので、来年度はさらに区間順位を上げてくる期待もあります。最大の課題は1~4区をどうするかですね。順当ならばカマウが2区に入ることになるでしょうが、1,3区を誰に任せるか…1区経験のある山本龍や前回9区で快走した綱島が3区というのがまず考えられるか。3区も9区も下り基調ですし。


往路候補として個人的に期待したいのは、1年の西田、新入生の岩下かなあ。高校時代に実績のない選手が大学で大きく成長する一方で実績のある選手がやや苦戦する傾向が国士館には見られるんですよね。3大駅伝・予選会を経験していない選手から往路を走れる選手が出てくれば、さらに選手層が厚くなることになります。下級生からのエース級の台頭も待たれるところ。


復路は経験者である清水悠や望月に箱根・箱根予選でエントリー経験のある選手が中心となってくるでしょうか。来年度は戦力ダウンが大きく、厳しいと思われる国士館ですが…これまでも厳しいと言われながらも箱根出場を6年連続で勝ち取っているわけですし、来年度もまた国士館らしい粘り強い走りで箱根出場を勝ち取り、今年度のように往路でも戦えるチームを築いていって欲しいです!!

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