２０２１年度高校生特集　～菅野　裕二郎（カンノ　ユウジロウ）～

郡山第五中学時代はそもそも陸上部ではなくバスケ部のはず…全中やジュニアオリンピック、都道府県対抗などには出場していません。それでもふくしま駅伝や中学駅伝の東北大会に出場していましたから、バスケ部離れした走力があったということでしょう。出場するだけではなく東北大会では１区４位で走るなど好走していますからね。そもそも、ほとんどのメンバーが陸上部以外で東北大会まで進んでいたようでそれも凄いですよね。。。


学法石川高校に進学後、高校２年の９月に１万で高校ベストとなる２９分５２秒をマーク、まずは１万ｍの距離で結果を残しました。都大路では長距離区間の３区を任されており、区間２１位で走っています。さらに３月に行われた伊那駅伝では２番目に距離が長い１区で区間賞を獲得しており、力のあるところを見せてくれました。


高校ベストの走りと言えるのは高校３年のインターハイでしょう。５０００ｍでは予選３組を１４分５秒の好タイムで３位通過すると、決勝では１３分５１秒をマークして７位入賞、日本人では佐藤、吉岡に次いで３位に入る快走を見せました。トラックでトップクラスの実力があることを証明しました。この１３分５１秒というタイムが菅野の高校ベストとなっています。７月のインターハイでマークしたタイムが自己ベストとなると、好条件の記録会ならばさらにタイムを伸ばせるのではないかという期待感があります。実際、先着した佐藤や吉岡はすでに５千で１３分３０秒台までタイムを伸ばしていますし。


県駅伝では３区区間賞を獲得していますが、タイムとしては後続とも近くてもう一歩だったか…そして先述の通り都大路では故障でメンバーから外れることとなってしまいました。ダブルエースの１人として、トラックに続いてロードでも快走が期待されていただけに出場出来なかったのは残念です。


学法石川→東京国際となると、来年度主将を務める３年の宗像や２年の加藤らがいますね。宗像は都大路は出場していませんが、今年度は出雲優勝メンバー＆全日本８区、箱根９区といずれも重要区間を担うまでに成長を遂げましたし、菅野も主力となっていって欲しい選手です。５千のベストである１３分５１秒は来年度の持ちタイムで見てみると、日本人選手でチーム４番手、ダブルエースの丹所、山谷、そして佐藤に次ぐタイムを既に有していることになります。


菅野と同じように１３分台の高校ベストで入学してきた１学年上の佐藤、白井らはともに１年の出雲に出場して優勝メンバーの一員となっていますし、来年度の東京国際のメンバーは特に出雲が非常に強力ですが、菅野には１年の出雲からメンバー入りを狙ってほしいですし、それだけの力がある選手だと思います。大学４年間ではエースになってほしい選手ですし、１年目からの活躍を期待したいです！！