箱根終了後に考える箱根予選(2022年度)の展望その1 ~箱根予選落ち校~

状況

続いては10月に行われる箱根予選における現段階での展望を述べていきます。箱根で11位以下になってしまった10校+箱根予選落ち校で争われる箱根予選、来年度は特に記念大会でも無いですし、今年度と同様に10枠を巡る争いとなるでしょう。箱根で11位だった大学が箱根予選で大苦戦することや予選落ちすることさえありますからね。。。


箱根予選通過においては、大きくは以下の4点が重要になってくるかと思います。1つ目は稼げる選手がどれだけいるか。箱根予選は集団走を行う大学がほとんどですが、フリーで走らせる選手は貯金を稼ぐことが求められますからね。さらに、近年は留学生の起用も増えており、来年度は上武があらたに留学生を起用します。箱根予選のボーダー争いをするであろう大学は留学生がいない方が少ないこととなりそう。


2つ目は今年度と来年度の比較になりますが、戦力ダウンの大きさです。4年生中心のチームはその抜けた穴が大きくなります。一方で即戦力となる新入生が入ることで戦力アップする大学もあります。ただ、全員がハーフの距離を走る箱根予選においては、高校時代の実績が豊富でも箱根予選で好走できるかは分かりませんからね。


3つ目は箱根予選での安定感です。言い方は悪いですが、ずっと箱根予選に出場している大学はそれだけ箱根予選のノウハウが溜まっていることになります。久しぶりに箱根予選に出場する場合、力のある大学であっても箱根予選で苦戦することも多いです。箱根予選では結果を出し続ける一方で本戦でシード争いに絡めないという大学ももちろんありますが、箱根予選に限ればそういった大学の方が安定感があるかと。


4つ目は選手層の厚さです。1つ目にあげたエースの存在も大事ですが、箱根本戦に比べれば重要度は下がります。どれだけ集団走を維持できるのか、予選落ちとなる大学は早い段階で集団走が崩れてしまうことも多いですし、集団走を維持しながら15km以降にペースアップ出来る選手が複数いるのが理想です。特にチームの8~10番手の走りは、重要と言われます。上位勢と比べても変動幅が大きいですし、ここが崩れると一気にタイムを失うことに。。。


今回は前回の箱根予選で予選落ちとなってしまった大学の中でも上位校を中心に見ていきます。

展望

11位だった拓殖はピーキングに失敗したという話でしたが、本来であれば上位通過と言われた大学でしたからね。。。今年度となると不安なのは合田、桐山という前回の日本人トップ2を含めた主力の4年生が抜けることですね。全日本予選の時も書きましたが、拓殖の4年生が抜けることによる影響が大きいんですよね。その穴を埋められるだけの選手が現2年生以下から出てくるかどうかになってくるかなあ。


現状は2年の根岸、1年の小山、富永くらいですし…新入生も即戦力となるとなかなか難しいでしょうし。拓殖はスカウトが良くはない分、圧倒的な育成力でロードやハーフに強い選手を育ててきますし、ボーダーを争う大学の1校かなあ。。。


12位の大東大は箱根予選でも通過にあと一歩と迫りました。4年生が抜ける影響が最も少ない大学の1校ですし、今年度の全日本予選・箱根予選のような走りが出来る+ワンジルが崩れずに走れれば普通に通過は出来るはずなんですよね。現3年生は選手が揃っていますし、今回はやや奮わなかった木山や倉田ももっと走れるはず…2年の久保田、菊地らも実力者…新入生も入濱や渡邉など楽しみな選手がいます。


ただ、今年度の箱根予選はちょっと出来すぎだった感じもしていて…その再現が出来るかどうかかなあ。3年生に主力が揃うことを考えると、来年度は何が何でも箱根復帰を果たさないといけない勝負の年となりますから…通過の可能性は十分ある大学と言えそう。


13位の筑波はエースたちの足並みが揃うのが最低限ですよね。前年度は小林、今年度は岩佐がいなかったことが選手層の薄い筑波にとって痛すぎました。それでも、毎年のように箱根予選で上位争いするエースを輩出しているのは素晴らしい。岩佐、福谷、小林、皆川、平山ら稼げる選手は揃っているわけですからね。あとは選手層をどれだけ厚く出来るかですね。


2年生は多くの選手が箱根予選で下位ながら経験を積めたのは大きく、高校ベストが15分台しかいなかった現1年生からも吉田や金子らが台頭してきています。新入生も木村、大津ら即戦力候補な選手が入りますし、上手く育てていってくれれば。ただ、ベストメンバーを組めたとしても戦力的にはもう一歩足りない印象かなあ。他の大学は留学生がいるというのも大きい。。。


14位の上武は新留学生のパトリックがどれだけ活躍できるか…留学生が加わるだけで3分や4分はあっさりと変わってくるわけですから、大きいですよね。村上という日本人エースの存在も大きいです。ただ、続く選手が現状はいないんですよね。。。4年生が箱根予選で2~6位を占めているわけでごそっと抜ける影響は非常に大きいです。


その穴を埋める選手が出てきたうえでパトリックが稼いでボーダー争いが出来るということを考えると、現状では難しそうかなあというのが正直な感想。ただ、留学生が加入したことでチームとしてレベルアップするということもありますし、とにかく底上げが必須です。


15位の城西は箱根予選にどれだけ合わせられるかというのが一番かなあ。従来からトラックを重視している大学でもありますからね。エースの砂岡が抜ける穴も大きいです。その分、山本唯、山中、野村ら2年生が育ってきていますし、やや選手層が薄かった3年生も藤井以外に木村が台頭、藁谷や小島拓らもいて新4年生への期待も高まります。


1年生も片渕、平林らが台頭してきていますし、新入生も斎藤など楽しみな選手が揃います。箱根予選を通過できるだけの選手は揃ってきていますね。あとは、エースと呼ばれる選手が出てくるかどうか…現状だと砂岡のように抜け出た選手がいませんからね。城西もハマれば余裕をもった通過もあり得ると思いますが。。。


16位の立教までが現実的に通過を狙える可能性のある大学でしょうか。来年度よりは再来年度の方が可能性は高くなるはずですが、中山、関口、服部や力のある学年が3年生となって選手層がさらに厚くなること、ハーフの距離に対応してくる選手もさらに増えてくることを考えると、12人の競争は今年度よりもグッと激しくなるはずですからね。


1年生も箱根予選で好走した安藤を筆頭に山本、林、後藤らが箱根予選の経験を来年度に活かしてくれるでしょうし。新入生もここ2年ほどでは無いかもしれませんが、1万で好タイムをすでに持つ馬場や永井ら楽しみな新入生が入ります。箱根出場を果たせるかというとまだ未知数な部分の方が大きいですが、ボーダー争いに加わってきてもおかしくはないかと。


17位以下では日大がどれだけボーダーに近づけるかというくらいかなあ。4年生が抜ける穴は大きくなく、3年生に主力が揃うだけに来年度はまさに勝負の年なのですが…ここ2年の大惨敗を見ていると、ボーダー争いに絡むとはさすがに思えないかなあ。選手は十分揃っているんですけどね。ドゥング、松岡、樋口の3本柱に小野の復活、濱田、若山、八木はいずれも現3年生です。


2年生以下では西村の台頭が著しく、トラックで強さを誇る下尾に谷口も復活の兆しを見せています。1年では安藤が力をつけてきています。ここ最近の状況から比べると、チームとしては自己ベストをマークする選手も多く、改善されては来ていますよね。どこまで強さを取り戻すことが出来るでしょうか。


大体、予選落ち校から通過を果たすのは2、3校くらいというのが多く、意外な大学が予選落ち、予選通過を果たすことも多いです。現状だと、通過する可能性が高そうなのは大東大、城西の2校かなあ。拓殖が続き、筑波、上武、立教らが続く印象…日大もベストメンバーが組めればここに入ってこれる可能性は秘めているかと。箱根出場校で来年度厳しそうな大学というのは少ないだけに、予選落ちからの箱根出場は狭き門となりそうです。

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