第98回(2022年)箱根駅伝 6区振り返り ~区間賞:牧瀬 圭斗(順大)~
続いては6区における各選手の走りを振り返っていきます。6区結果はこのようになっております。この区間は初の6区となった選手の走りが光りました。区間賞は順大の牧瀬、箱根は初出場ながら前を追う素晴らしい走りで5→3位に浮上、2位とも5秒差に迫っています。復路のこの走りが総合2位につながりました。
総合でも下位にいるチームも6区上位で走っており、特に総合最下位だった駿河台の小泉が区間3位の快走はびっくりしました。箱根予選では100位前後で走ってはいますが、初の箱根出場で山でこの走りは素晴らしいですね。この走りが最終的には繰り上げスタート回避に多大な貢献をしました。総合18位だった中央学院も工藤が区間4位の走り、中央学院の山下りもいい選手を用意してきますね。今回の山は5,6区のどちらも良かったんですよね。それだけに序盤の出遅れが痛かった…
そこに割って入ったのが区間3位だった法政の武田、法政も山に良い選手を用意してきますね。見出す能力が高いです。武田もそのうち6区でもったいない選手と言われるようになるかも。この走りでシード獲得が現実的に見えてきました。総合上位では、中央の若林が区間5位と2年連続で5位の走り、総合でも5位に浮上しています。6区が計算出来ると大きいですよね。
駒澤は急遽出場となった佃が区間6位タイの走りで総合2位に浮上、現4年生は色々ありましたが前回の箱根では間違いなく優勝の立役者ですし、今回も唯一の出場となった佃がチームのピンチで結果を残しました。上りが得意という選手が急遽の6区でよく走ってくれましたよね。総合トップの青学は高橋が区間8位とやや物足りなかったかもしれませんが、得意のラスト3kmの平地で後続を大きく引き離し、タイムとしてはあまり縮められなかったのもさすがでした。
逆に上位陣で苦戦した大学もおり、帝京の北野は区間16位、國學院の原は17位タイとなっています。北野も6区候補と言われていましたが、3年生で初の3大駅伝出場となったもののほろ苦いデビュー戦となりました。総合でも2→4位に順位を下げることに。國學院もルーキーの原が苦しみ、4→6位に順位を下げることに。島崎が過去2回は良かったですが、國學院の6区も苦戦することが多い気が…
シードを狙う大学では、東海の川上が区間6位タイの走りで総合10位はキープ、一時はシード圏外に下がりましたが、下りでは安定の走りを見せて2年連続の好走となりました。頼もしい選手です。一方で早稲田は柳本が交換19位に沈んでしまうことに…前回結果を残している北村を起用出来なかったことが大きく響きました。総合でも14位に後退しいよいよシード獲得が厳しくなることに。
明治は杉本が区間12位、そこまで悪かったわけではないですが一斉スタートだったほかの大学は複数前に行ってしまいましたし、16位と1つ総合順位を上げたものの、シード争いに絡むような状況では無かったですね。創価の濱野は区間9位と2年連続の1桁順位でしっかりと順位をキープ、この年度の成長ぶりを見るともう少し上位も期待したかったですが、まとめてくれました。
東洋の九嶋も2年連続の6区で10位とまずまずの走り、前回からも順位を4つ上げてきましたし、総合9位も守っています。東京国際の林も3大駅伝初出場で区間13位タイとまずまず、総合7位をキープする走りとなりました。前回は6区で苦労した東京国際ですが今回は悪くなかったですよね。往路で上位の大学がやや苦戦はしたものの、全体的にはシード圏内に入っていた大学が上位に入ってきましたね。
関東学連の鈴木はルーキーながら区間10位相当と上々の走り、復路にも力のある選手が残っていますが6区はどうかなあと思っていましたが、しっかりと対応してきました。本当に今回の関東連合はここ数年で最も強いと言われるだけのことはあり、山も良かったですね。山梨学院の矢島が区間11位、前回も6区で日影が区間10位で走っていますし、箱根初出場の4年生が2年連続で中位で走ってきました。
国士館の福井が区間13位タイとまずまずの走り、2年連続6区9位で走った曽根に比べると一歩及びませんでしたが、かつては苦戦することも多かった6区で崩れることなく走ってくれました。神奈川の横澤が区間15位、主力の1人にまでなってきた横澤を起用しましたが区間順位としてはもう一歩だったかなあ。箱根予選でも68位で走っていますからね。
専修の横山が区間17位タイ、他の往路で下位だった大学が揃って6区で好走したことで単独走になってしまう苦しい展開でしたね。箱根予選で苦しみながらも3度出場し、今回の箱根予選では結果を残した横山が最後の箱根に出場できたのは良かったです。区間最下位に日体大の盛本、3本柱の1人で3区候補と言われた盛本が6区ならば相当期待できるかと思ったのですが、まさかの走りとなってしまいました。箱根予選でもチーム2番手で走っている実力者を6区に起用しただけに、この走りはチームにとっても厳しかったかなあ。
ディスカッション
コメント一覧
朝のエントリー変更で、駒澤と國學院に驚きました。
大八木監督が秘密兵器がいると言っていたのに佃選手、サプライズではあるけど実績ある佃選手では秘密ではないと。やはり急遽の出場だったわけですが。それでも58分台の区間6位にまとめたのは見事でした。ただ、本当は今年も8区の予定だった気がしますし、8区でアクシデントが起きてしまったので、選手のやりくりが苦しかったですね。
反対に、國學院は当然出てくると思っていた島崎選手に変更されず。早い段階で牧瀬選手に抜かれてしまうなど、原選手には苦しいデビューとなってしまいました。予定外の出場と思っていましたが、島崎選手は1区予定だったという話ですから、実際は準備不足でしょうか。
小泉選手が繰り上げ回避の立役者になった一方、盛本選手は苦しすぎました。一斉スタート組からも1分半遅れてしまうと、次走者もさすがに苦しく、悪い流れになってしまいました。結局、日体は戸塚と鶴見の2箇所で繰り上げですよね。総合順位こそ駿河台より上の17位ですが、ショックは大きいだろうなー
そうですね、駒澤は6区佃になったしわ寄せが8区にきてしまいましたよね、
故障者や不調者が痛かったです。
國學院の6区は比較的苦戦が多いですよね。
駿河台が素晴らしかった一方で日体大はもう復路は6区を始めボロボロすぎました。。。
ちょうど4yearsで國學院の記事が出ていましたね。
島崎選手はやはり最初は6区の予定で、12月に入ってハムストリングの違和感が出て1区へ、更に痛みが出て欠場という流れだったようです。原選手がどの時点で6区に決まったのかわかりませんが。
1区予定も仕方なくだったみたいですね。
そうすると、やはりチームとしても苦しいですよね。
6区に島崎がいるかは大きな差となりますし。
國學院の島崎が万全な状態での6区を見たかったですね。タイム的にも区間賞の可能性は高かったと思います。しかし、万全であれば1区という話でしたから、原の出走は決まってたんですね。
他の大学の1年生が好走していたので、表彰台以上の結果を狙うチームとしては厳しい結果に…
國學院はかつて鬼門の3区では青木以降、臼井、山本と好走が続いており、3区の選手の適性を把握できているのでしょう。でも、6区の選手の適性は、まだつかんでなさそうですね。
帝京も6区のブレーキに苦しむことが過去にもありましたし、どの大学も復路のスタートで流れが悪いとその後も苦しむ駅伝が続く感じがします。
島崎は1区予定という話でしたが、結果を見れば6区の方が安定だったのかなあと。
6区は苦戦が多いですよね、帝京も前回はアクシデントがありましたし難しい区間です
区間1位~4位はいずれも予想外でびっくりです。
牧瀬は主力でしたけど、そもそも6区とは思いませんでした。2年連続で主将が復路の最高のスタートを切りました。
武田は走るかどうかの選手かと思ってましたが、それがいきなり区間2位、、、これは佐藤と重なって見えるのですが、今後主力になっていくでしょうか。
工藤も箱根予選を考えれば走るかどうかだと思いましたが、樋口、武川、そしてこの工藤と中央学院もなぜこんなにも下れる1年生を用意できるのか?
そして小泉も素晴らしかったです。繰り上げ回避に向けてこの6区が重要というのは当然チーム内でも分かっていたと思いますが、初出場のチームの選手がここまで対応できるものなんですね、、、これで一気に7区以降の選手が走りやすくなりましたね。
6区はこれまでに実績の乏しい選手や初出場の選手が好走しましたからね。
法政や中央学院の6区発掘は素晴らしいですね。
駿河台の小泉の走りも光りました