第98回(2022年)箱根駅伝 法政大学 区間配置予想 ~全日本のような安定の走りを箱根でも~

本日は法政大学について、区間配置予想及び戦力分析をしていきます。前回の箱根は鎌田が1区区間賞と最高のスタートを切ったものの、2区で総合16位まで下がってしまうと、3区以降は15~18位の間を行き来するにとどまり、総合で17位という結果に終わりました。今年度の箱根予選では鎌田が転倒、河田が急遽欠場などのアクシデントがありながらも6位通過、全日本も6区終了時までシード圏内にいながらの9位と見せ場を作りました。エントリーメンバー箱根成績(直近5年)はこのようになっています。

4年生:鎌田 航生、山本 燎、清家 陸、久納 碧

3年生:松本 康汰、中園 慎太朗、内田 隼太、

     河田 太一平、川上 有生、扇 育

2年生:稲毛 崇斗、細迫 海気、宗像 直輝、高須賀 大勢

1年生:小泉 樹、武田 和馬

箱根予選を走った12人からは、チーム最下位だった守角が唯一外れてしまいましたが、3大駅伝の出場経験はなく今回の結果も考えると仕方ない部分もあるかなあ。全日本を回避した清家も無事にエントリーされていました。全日本予選で1組8位で走った扇も入ったことで、全日本予選、箱根予選、全日本に出場した延べ28人のうち外れたのは1人だけということになります。それだけ盤石なエントリーと言えそうです。


3大駅伝・予選会のいずれも経験のない選手は1万で29分24秒のベストを持つ4年の山本燎だけですからね。勝負レースでの経験値という点でも豊富となっています。箱根で苦しんだ過去2大会と比べても圧倒的に選手層が厚くなってきており、特に往路を任せられる選手が揃っているのは大きいです。そんな法政大学の区間配置予想は以下の通りです。

区間配置予想

内田③ー鎌田④ー小泉①ー河田③ー清家④
宗像②ー松本③ー高須賀②ー川上④ー久納④

~往路~

1区は内田、全日本における法政の快進撃は内田の1区5位から始まりました。監督も内田には絶大な信頼を置いているようですし、2区にエースを起用するためにもとにかく大事な1区、その区間を安心して任せられそうな内田の復活は本当に大きいです。内田ならば1区で崩れることなくまとめてくれるのではないでしょうか。


2区は鎌田、ここはもう確実でしょう。前回の箱根後からもう本人も監督も2区鎌田を明言していましたし、箱根予選でも全日本でもエースの走りを見せており、2年前に区間18位に沈んだ箱根2区でのリベンジの走りを見せてほしいです。今の鎌田ならばエース区間でも十分上位争いに加わってくることでしょう。


3区は小泉、1~3区はいずれも全日本と同一と予想しました。小泉はルーキー離れした安定感を誇り、エース級が揃った全日本でも3区6位の好走、すでに主力の1人で来年度のエース候補です。その実績を見ても往路で見てみたい選手ですし、ルーキーということもあって往路では比較的走りやすい3区が良いかなあと。


4区は河田、箱根予選欠場で心配されましたが、全日本では8区7位と何も問題ないことを証明してくれました。箱根では前回の2区は最後ふらふらになってしまいましたが、2年前は4区8位で走っています。復活を果たした今年度、一度結果を残している区間を再度任せるのが安心かなあ。


5区は清家、もともと前回も万全であれば5区候補という話でしたし、本人も5区を希望しています。往路予想の選手では唯一全日本を欠場しているのが気がかりではありますが、最後の箱根にはしっかりと合わせてくれることを期待して・・・5区清家がハマると往路のどの区間も不安がなくなりそうなのですし、清家の状態・起用区間はチームの明暗を分けることになるかも。

~復路~

6区は宗像、山下りの経験者はいませんが、法政は6区の選手を比較的しっかりと準備してくる印象。今回は監督も宗像が良いのではという話をしていましたし、本人も下りには自信がありそう。全日本でも6区6位と苦しそうな走りになってからの粘りが素晴らしく、箱根6区でも粘り強い走りを見せてくれそう。


7区は松本、先月は28分台のベストをマークし前回も3区を走っている主力の1人、往路を走ってもおかしくない選手の1人です。ただ、今年度は故障によって出遅れていたこと、箱根予選では11番手と奮わなかったこともあり、往路よりも復路の7区あたりで稼いでくれればチームにとっても大きいかなと。


8区は高須賀、箱根予選では急遽の出場ながらチーム6番手の104位は十分すぎる走りでしょう。持ちタイムはまだ目立ったものではありませんが、箱根予選での走りを見る限りは箱根でも十分起用される可能性はありそうですし、復路の中でも比較的負担の少ない8区でどうかなあ。


9区は川上、前回の箱根でも同区間を走って区間17位、順位としてはもう一歩ではありましたが・・・全日本予選、箱根予選、全日本といずれも崩れることなくまとめています。上級生になってから安定感を増してきましたし、再度の9区で前回のリベンジを果たしてくれれば。


10区は久納、2年前の箱根で1区19位で走って以降、3年の箱根にエントリーされたくらいで姿を見せずもう厳しいかと思っていたのですが・・・世田谷ハーフで上々の走りを見せ、箱根メンバー16人に3年連続で入ってきました。最後の箱根で2年前に走った1区の裏区間である10区を託されるなんてこともひょっとしてあるかも?という期待も込めての予想としました。

~展望~

往路は今回予想したメンバーが基本となりそうで、あとは松本や清家が往路の平地区間に起用される可能性もあり、その場合は力を発揮できる区間として5区を挙げている細迫や稲毛といった2年生が候補となってくるのかなあ。鎌田に頼らざるをえない状況だった前回と比べて別格の強さを往路で誇ることとなりそう。5区終了時でシード圏内に入っていたとしても、驚きはないですからね。


復路は残るメンバーから調子のよい選手が起用されることになるかなあ。全日本で7区を走った中園は今回は外して予想しています。3大駅伝の経験は豊富ですが、まだ結果は残せていないですからね。。。稲毛や細迫は5区以外でも復路を走ってもおかしくない実力者たちですし、扇も長い距離に対応出来ていれば箱根出場の可能性は十分あります。


今回のシード争いは箱根シード校+明治、中央という争いが基本になりそうですが・・・そこに予選会3位以下で最も割って入る可能性があるのがこの法政だと思っています。エース区間はもはや心配いらないですし、1区を任せられそうな松本の存在がとにかく大きく、そこにルーキーの小泉、復活した河田で畳みかけられそうなんですよね。あとは復路でどれだけ粘れるかということになるかなあと。


過去2大会は15位、17位とシード争いにも加われずにいる法政ではありますが、全日本のように崩れる区間を箱根でも最小限にすることが出来れば、箱根でも非常に楽しみな大学です。持ちタイムは全体的に目立たない選手の方が多いですが、記録会には非常に消極的ですし、持ちタイム以上の強さがあることは全日本予選でも全日本でも十分に証明していますからね。戦力が充実してきた今年度、再び箱根シード校へと返り咲くことが出来るのか…期待したいです!

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