第98回(2022年)箱根駅伝 日本体育大学 区間配置予想 ~エースに頼らずに総合力でシード争いへ~

本日は日本体育大学について、区間配置予想及び戦力分析をしていきます。前回の箱根は2区池田の走りで総合4位まで浮上したものの、3区以降は苦しい状況が続き、総合14位に終わっています。今年度の箱根予選では安定の走りで3位通過、予選での強さを改めて示しました。全日本では藤本、大畑らを欠いたのが響いて15位となっています。エントリーメンバー箱根成績(直近5年)はこのようになっています。

4年生:大内 宏樹、大畑 怜士、佐藤 慎巴、加藤 広之、岡嶋 翼

3年生:藤本 珠輝、名村 樹哉、高津 浩揮、

     九嶋 大雅、村越 凌太、盛本 聖也

2年生:漆畑 徳輝、大森 椋太、水金 大亮、吉富 純也

1年生:分須 尊紀

箱根予選を走った12人、全日本に出場した8人、前回の箱根を走っている選手のすべてで漏れなくエントリーされているのが良いですね。全日本は主力を複数欠く苦しい状況でしたが、欠場したエースの藤本、大畑らもしっかりと戻ってきています。藤本は先日の記録会でもペース走ということで出場、問題なく走れていたようで箱根には合わせてくれることでしょう。関東勢で最下位に沈んだ全日本とはガラッと違って展開となるはず…


2年生以上が4~6人エントリーされる一方でルーキーは全日本に出場した分須だけとなっています。杉本や渡野、溝上、植松らが揃って1万で自己ベストを更新しており、特に杉本はグッとタイムを伸ばしてきましたが、箱根に向けてはまだ上級生と比べると力不足は否めずだったのかなあ。池田世代が抜けた戦力ダウンは間違いなく大きかったのに、1年でここまで埋めてきたのも凄いですね。そんな日本体育大学の区間配置予想は以下の通りです。

区間配置予想

大畑④ー藤本③ー盛本③ー佐藤④ー吉冨②
分須①ー大内④ー加藤④ー名村③ー岡嶋④

~往路~

1区は大畑、トラックシーズンでの活躍は藤本に次ぐほどでした。監督の信頼も非常に厚いですし、万全でなかった箱根予選はチーム8番手と苦戦しましたが、全日本は欠場して箱根に絞っていますし、最初で最後の箱根では期待できるのではないでしょうか。前回の藤本のように中位でまとめてくれれば…


2区は藤本、ここはコンディションに問題がなければ確実でしょう。箱根予選は故障明けながらもチームトップの15位と違いを見せつけましたし、その後もトラックでの走りを見る限りは問題なさそう。前回はエースの池田が日本人トップの走りを見せましたが、藤本も同様に絶対的エースの走りを見せてくれれば。


3区は盛本、藤本、大畑に次ぐ3本目の走りとして期待されるのがこの盛本です。箱根予選ではチーム2番手の好走、2年時は苦しみましたが3年になって完全復活どころかさらに強さを増しました。箱根6区候補と言われるほどに下りにも自信があるようですし、主要区間かつ下り基調の3区が良さそう。大エースがいるチームの3区は大事になりますし。


4区は佐藤、箱根予選ではチーム3番手の好走、全日本では1区18位と非常に苦しみましたが、5千で13分台、1万で28分台のスピードもあります。3本柱以外で誰が往路に起用されるのかは悩ましいところですが…箱根予選で最も良かった佐藤としました。4区の走りはチームの成績に大きく影響を及ぼすことになりそう。。。


5区は吉冨、前回経験者の村越はいますし、28分台のベストも出してはいますが…前回は区間16位と苦戦しています。となると、激坂王で殿地に次ぐ学生2位に入った吉冨に任せる可能性は十分にありそう。殿地とも24秒しか離れていませんし、再び上りで強さを見せてくれれば。

~復路~

6区は分須、全日本でエース区間の7区を任されていることを考えると、平地区間への起用も十分あるのですが、6区を力を発揮できる区間として挙げていたので、大事な復路のスタートを託すのもありかなあ。3000m障害に強い選手は下りも強いイメージがあるので、そちらも踏まえての6区としました。


7区は大内、1万では28分36秒まで伸ばし、チーム2番手となっています。大内も往路に起用されてもおかしくない選手ではあるのですが…3大駅伝となるとまだ1桁順位で走ったことはなく前回も8区17位にとどまっています。となると、往路よりは復路の可能性が高く7区と予想しました。


8区は加藤、箱根予選ではチーム6番手で走っていますし、全日本予選でも2組9位と好走しています。3大駅伝は2年前の全日本を走ったのみですが、長い距離で結果を残していることを考えると箱根でも10人に入ってきそう。ただ出場するとしてもつなぎ区間になるかなあということで、負担の比較的少ない8区としました。


9区は名村、箱根予選ではチーム4番手で走り前回は10区17位で走っています。全日本では4区15位ということで3大駅伝・予選会の経験は豊富ながらも3大駅伝となるとまだ結果を残せていない選手…28分台のスピードもありますし、そろそろ3大駅伝でも結果を残してほしいという期待も込めての9区としました。


10区は岡嶋、本人も希望している区間ですし、全日本でもアンカーの8区を走っています。この時は区間21位に沈んでしまったのは不安ではありますが。。。箱根予選ではチーム7番手でまとめていることを考えると、箱根でも見てみたい選手ですし、アンカーは主将に託すという選択になりそうかなあ。

~展望~

大畑、藤本が走る区間は何も心配はいらないでしょうし、5区が吉冨であれば個人的には不安よりも期待の方がはるかに大きいのですが、他の区間は現状は厳しい戦いになりそうかなあ。前回も藤本→池田の1,2区で4位と好スタートを切っており、その再現はあり得ると思うのですが…3,4区を区間中位で凌ぐのは容易ではないですからね。


復路は今回予想した選手以外にも、1万で28分台をマークして今伸び盛りの高津や同じく28分台をマークして箱根予選を走った九嶋、漆畑らがいてある程度戦えるとは思うのですが、安心して往路を任せられる選手となると、確実なのは藤本くらいでしょう。誰を往路に起用してくるのか、その選手がどれだけ粘れるのかが大事になってきます。


池田世代が抜けた後は一気にチームとしての経験値が下がり、4年生が抜けた穴が最も大きい大学の1校と言われていました。箱根予選経験者も少なくて大丈夫か?という不安の声も当初はありましたが、新戦力がどんどん台頭してきて箱根予選を3位通過はびっくりしましたし、28分台ランナーも10人揃えるまでになりました。この育成力は素晴らしいです。


箱根では3年連続で13位以下で往路終了時だといずれも15位以下、なかなかシード争いにも絡めていない状況が続いてはいますが底上げは徐々に進んできています。もはやエース力でも総合力でも前回のチームに負けないだけの強さを身に着けていると思いますし、ベストメンバーと呼べるだけのエントリーとなったのも大きいです。往路からシード争いに喰らいついていってほしいです!!

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