2021年度 箱根予選、全日本結果&箱根に向けて ~中央大学~

続いては中央大学について、全日本、箱根予選の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。箱根予選結果全日本結果はこのようになっております。 中央にとっては箱根予選、全日本ともにほぼ完璧だったと言えるのではないでしょうか。箱根予選は危なげない走りで2位通過、全日本は9年ぶりの出場だったにも関わらず、8位で見事に10年ぶりのシードを獲得しました。

箱根予選振り返り

エースの吉居が13位と2年連続の好走、1年の日本選手権で3位に入って以降、なかなかコンディションが整わずにいましたが、完全復活の走りを見せてくれました。さらに、2番手の32位にルーキーの阿部が入ってきたのにはびっくりしました。全日本予選に続いての好走で有力ルーキーが揃う中でも一歩抜け出た存在となってきました。


3番手の36位に手島、4番手の40位に中澤と前回の箱根予選でも箱根でも好走している二人が順当に上位に入ってくることに。後に全日本でも長距離区間を任された二人ですが、こういう長い距離に抜群の強さを持つ選手がいるとチームとしての安定感に繋がりますね。5番手の田井野が61位、さらに74位の湯浅、76位の東海林、78位の助川、82位の中野と6~9番手がわずか6秒の間に続きました。こういうハイレベルな集団走が出来るのが箱根予選では理想ですね。


田井野は3大駅伝・予選会通じてこの走りは上出来でまた長い距離で計算出来そうな選手が1人出てきたのは大きい。湯浅は前回の179位から100位以上一気に順位を上げてきており、成長した姿を見せてくれました。東海林もルーキーとしては上出来でしょう。助川、中野がこの位置はもう一歩だったかなあ。助川は3年生を牽引する選手であって欲しいですし、中野も吉居とともにエース格と言われるほどですから。


10番手に森凪也が107位で走っていますが、転倒したこと&集団を引っ張ったことを考えれば心配はいらないでしょう。11番手の173位に三浦が沈みましたが、全日本ではすぐに立て直しており、こちらも問題無さそう。ルーキーの山平が283位でチーム最下位だったのはちょっと残念でしたね。阿部、東海林が良い走りをしていただけになおさら…高校時代の実績では二人を上回るほどでしたし。

全日本振り返り

久しぶりの全日本でしたが…区間配置も含めてピタッとハマりましたね。出遅れたら取り戻すのが難しいことを考えると、1区にエースの吉居を持ってくる起用は正解でしょうし、秒差無しの2位でタスキを繋いだのもさすがでした。吉居がラストスパートで負けるのはちょっと意外したが、箱根予選に続いての好走は好材料です。


2区の阿部はさすがに周りに主力が揃っていたことを考えると厳しかったでしょうが、それでも2区を走った経験は今後にも活きるでしょうし、区間12位タイでよくまとめてくれたと思います。ルーキーが箱根予選→全日本の連戦は負担も大きいでしょうし。3区の中野も区間9位はまずまずかなあ。3大駅伝はこれがデビュー戦ですし、3区もエース級が揃っていましたからね。2区の阿部ととも8位と離されることなくまとめてくれました。


4区の助川が区間13位だったのは、ちょっと残念だったかなあ。2,3区ほど主力が揃っていたわけでも無いですし、この区間ならばもう少し上位にいってほしかった。持ちタイムも伸ばしてきていて監督の期待も高いのは伺えますが、もう一歩抜け出た存在になってほしいなあ。総合では11位に順位を下げています。


5区に三浦を起用したのもハマりました。苦戦した箱根予選からしっかりと全日本には合わせ、区間3位の好走、11→8位と3つ順位を上げて一気にシード権内に浮上してきました。ズルズルと下がらずに5区で挽回出来たのが7,8区に選手を残していることを考えても大きかったです。6区のルーキー山口は区間11位、大学では自己ベストラッシュで全日本メンバー入りを掴みましたが、今回は6区もレベルが高かったですし、よく走ってくれたのでは。9位とシード圏外に下がってしまったものの、ボーダーとも24秒差で留めていますし。


7区の中澤は区間8位とさすがの走り、他大にエース級、長い距離に強い選手が揃う中で前を追っていき、総合8位と再びシード圏内でタスキを渡しました。中澤も外さない安定感が魅力的です。さらに9位とも28秒差をつけ、すぐには追いつけない差に広げていたのも大きかったです。8区の手島は区間5位と素晴らしい走り、後ろから追ってくる法政や東洋を区間順位で上回り、見事にシード獲得のゴールを切りました。ゴール後の感極まった表情も印象的でした。よくぞシードを守ってくれましたよね。

箱根に向けて

箱根予選、全日本を走った選手がまずは中心になってくるでしょう。前回は上位候補にも名前が挙がった中で、1区で出遅れると巻き返せずに往路を終えてしまいました。今回は往路で何が何でも出遅れたくないわけで、誰を起用してくるのかが非常に悩ましいですね。エースの吉居を1区に起用するのが最も出遅れる可能性は減るでしょうが、だとすれば2,3区に誰を起用するのか?という問題が出てきます。


吉居、三浦、森凪也、中野、阿部あたりが5区も含めて往路を走る可能性が高いかなあと思いますが、2区にピタッとハマる選手がいなそうな気が…吉居もスピードを活かすなら1区か3区が良さそうですし、前回2区を走った森凪也は区間16位に沈んでいますからね…5区も畝が卒業した後に誰が担うことになるのか。中野あたりは走力もあって面白そうな気がします。2,5区という往路の2大重要区間に目処が立てば一気に楽しみになります。


復路は前回復路3位メンバーが中心になるでしょう。6区は若林がさらなる成長を遂げ、駅伝シーズンも自己ベストをマークして戻ってきてくれましたし、中澤、手島は復路で区間上位で走ってくれるであろう選手たちですが、チーム状況次第では往路も任せられるほどです。箱根予選で好走した田井野、湯浅、東海林、助川らも復路を走ってもおかしくない選手たちですし、復路の選択肢は非常に豊富になりそうです。


全日本で9年ぶりの出場、さらに10年ぶりのシード獲得となれば…残る目標は箱根で9年ぶりのシード獲得ですね。9年前の箱根で悪夢の途中棄権となってしまって以降、ずっと全日本予選を突破出来ず、箱根でシードを獲得できずに苦しんできました。この数年は今年こそ全日本に出場出来るだろう、箱根でシードを獲得出来るだろうと言われながら届かずにいました。


そんな呪縛かと思えるような状況をついに今年度打開し、全日本でシードを獲得したことで箱根シードに向けても機運が高まるばかりです。エースに頼りすぎることがなく、ベストメンバーが組めなくてもどんどん新戦力も台頭して結果を残してきている今の中央ならば、今度こそ箱根でもシードを狙えるはず。。。9年ぶりの箱根シードを獲得し、中央が完全復活をした姿を見せてほしいです!!

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