2021年度 箱根予選結果&来年度に向けて ~筑波大学~

続いては筑波大学について、箱根予選の結果を振り返りつつ、来年度への展望も書いていきます。箱根予選結果はこのようになっております。前回はわずか18秒届かなかった箱根、今回はボーダーと2分33秒差の13位という結果になりました。前年度までチームを牽引してきた主力がごっそり卒業したことを考えれば、今年度の順位、ボーダーとのタイム差はいずれも上出来と言えるのではないでしょうか。毎年のように日本人先頭集団で最後まで走れる選手が新たに台頭してくるのは本当に凄いです。

箱根予選振り返り

福谷が16位と素晴らしい走り、今年度力をつけてきているとはいえ、前回の168位から150位以上も順位を上げてくるのですから恐るべきです。関東連合では1番手の結果となっていますし、主要区間での快走を期待したいところ。2番手の杉山が44位、3番手の小林が49位と50位以内で3人が走っているのも素晴らしいですね。杉山は2年連続の好走でエースとしての走りを見せてくれましたし、小林は前年度の故障から見事に復活を遂げ、トラックでの好走に続いて箱根予選でも結果を残しました。


4番手の皆川が59位、5番手の伊藤が69位とこちらも素晴らしい走り、皆川は前回の145位から大幅に順位を上げていますし、伊藤は前回の212位から140位以上も順位を上げたことに。前回苦しんだ選手が1年でここまでの飛躍を遂げるのはさすが筑波といった走りです。6番手の105位で平山が走り、ここまではほぼ完璧と言って良いでしょう。平山も1万のベストは30分台で初の箱根予選でしたがしっかりとまとめてくれました。


その一方で、苦しんだのが7番手以降ですね…序盤のスローペースで集団が前に出られずに下位に沈んでしまったことも響いたという話でしたが、7番手の182位に國井と6番手とは1分以上も差がついてしまうことに。さらに、8番手の松村が232位とこれまた7番手と44秒もの差がついてしまいました。


9番手の272位に山本、10番手の276位に長井と苦しい走り…さすがにこれだけ下位が沈んでしまってはボーダー争いに加わるのも難しいです。11番手の藤原が302位、12番手の長谷川が372位とこちらは300位オーバー、2年生が5人と多く出場しましたが、まだ力不足は否めなかったかなあ。国立大ということで仕方ないですが、どうしても選手層が他大学に比べて薄くなってしまいますよね。。。

来年度に向けて

箱根予選に出場した4年生は杉山、伊藤、山本の3人です。特に杉山と伊藤は今回好走しただけに抜ける穴は大きいです。来年度に向けて待たれるのは岩佐の復活です。前年度は小林がいなかったことが響きましたし、今年度はエースである岩佐の不在が痛すぎました。選手層が薄い中で主力を欠くと大幅にタイムを失ってしまうことになりますから。


3年生は福谷、小林と箱根予選で好走した二人に岩佐と3人が揃い、チームの中心となっていくことでしょう。箱根予選でも大きく稼ぐことが期待されます。さらに、今回の箱根予選に出場した松村、國井に前回の箱根予選を走っている五十嵐と経験者も多いです。松村は3000m障害でも実績を残している選手ですし、長い距離にもしっかりと対応してくれば面白そう。


2年生は皆川と平山が箱根予選で好走、ともに持ちタイムはそれほど目立たないのですが、最も大事な箱根予選で結果を残しているのが頼もしいです。皆川は3年生エースたちに割って入って欲しい選手ですし、平山も主力となっていくであろう期待感があります。一方で気になるのは3番手以降ですよね…


長井、藤原、長谷川と3人が箱根予選に出場しましたが、結果としてチーム10~12番手を占めることとなってしまい、最も良かった長井でも276位という走りでしたからね。今回の悔しい走りを糧にまた飛躍を遂げる選手が出てきてほしいところ。箱根予選には他にも金田、塚田がエントリーされていますし、5千でタイムの良い大塚もいます。エース級は3年生には及びませんが、選手は揃っていますし来年度も楽しみな学年です。


1年生は全員が15分オーバーの高校ベストだったこともあり、持ちタイムでトップ10で入る選手も箱根予選にエントリーされる選手もいませんでした。15分1桁では宮代や古川、金子らがいますね。持ちタイムはまだ目立ちませんが、今後タイムを伸ばしていく選手は何人も出てくるでしょうし、筑波は高校ベストが決して良くない選手を箱根予選で日本人トップ争いを繰り広げるまでに育て上げていますからね。2年生となって台頭してくる選手が待たれます。


今年度はもっと箱根予選で苦戦すると思っていたのですが、13位はよく踏みとどまりましたよね。エース級は心配はいらなそうなだけに、現有戦力の底上げが非常に大事になってきそうです。せっかくエースたちが貯金を稼いでくれても、それを下位選手が一気に吐き出してしまうというのが、ここ2年続いてしまっていますから…来年度も箱根予選通過は険しい道ではあるでしょうが、筑波の育成力ならばひょっとすると…という期待感もあります。2年前のようにまた驚きを与えるような走り、見せてほしいです!!

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