第98回(2022年)箱根予選 戦力分析 その6(上武、筑波)

続いては、前回の箱根予選では14位で予選落ちだった上武大学、箱根予選で11位、18秒届かずに予選落ちとなってしまった位筑波大学の2校について、箱根予選における戦力分析を行っていきます。

上武大学

前回はボーダーと2分45秒差の14位、近いと見るか遠いと見るか…最大の関心だったエースの村上は無事にエントリーを果たしています。前回チームトップの14位で走っていますし、万全の状態で臨んでほしいところ。続いて稼ぐ選手が誰になるか、中間層の底上げ上武の鍵を握ります。


前回の箱根予選で150~200位だった4年生5人(西村、吉田、小澤、小川、渡辺)のうち外れたのは小澤のみ。4年生がどれだけ粘れるかですね。前回のように200位前後に固まってしまうようでは厳しいですし、稼ぐ役割を果たす選手が1人でも出てきてほしいところ。全日本予選で3組を任された源川や前回の箱根予選を経験している湯本もいますし。


続いて個人的に期待しているのは額賀、上田、青山という2年生トリオかなあ。額賀は全日本予選でも最終組を任されるほどですし、次期エース候補の1人です。上田も全日本予選に出場しており、1万でもベストを直近で更新、青山はこの学年で唯一箱根予選経験者です。一気にブレイクする選手が出てきてくれれば。


ルーキーの海村も早速1万で好走するなど楽しみですし、3年生も鉄川、石田らが全日本を走っており、選手は揃っています。先述の小澤、全日本予選で1組19位で走った芝が外れていますが、比較的ベストに近いオーダーは組めているかと。ただ、全体的に戦力不足は否めないんですよね。


稼ぐ選手、中堅どころ、8~10番手を争う選手のいずれもこれまでの実績を上回るような走りを見せてくれない限り予選通過は難しいかと…この2年大きく貯金を稼いでいた岩崎の抜けた穴も大きすぎますし、3年ぶりの箱根出場に向けて茨の道となりそう。

筑波大学

前回あと一歩届かなかった箱根路、西、猿橋らチームを牽引してきた学年が卒業したことで、相対的な戦力ダウンはこの数年箱根に出場した大学の中で最も大きいかもしれません。さらに、前回チーム3番手で今年度のエースと目されていた岩佐がエントリー漏れ…ただでさえ苦しい戦力の中であまりにも痛いエースの離脱となりました。


その一方で新戦力の台頭、復活も著しく前回チーム4番手の杉山は5千で13分台のベストをマークするなどエースとしての地位を確立、前年度は故障に苦しんだ小林も13分台のベストをマークし、さらなる強さを身につけて復活を遂げました。前回の箱根予選に出場した皆川、福谷の他に國井もしっかりと29分台のベストを今月マーク、3000m障害で活躍を見せる松村もメンバー入りと着実に底上げは進んでいます。


特に今年度一気に台頭してきたのが2年生、唯一の箱根予選経験者である皆川以外に平山、長谷川、藤原らがグッとタイムを伸ばしてメンバー入りを果たし、2年生が6人と4学年で最多エントリーとなりました。また、ここから箱根予選で持ちタイム以上の結果を残す選手が複数現れてくれば面白くなります。ルーキーは14分台のベストを持つ選手がいなかったこともあり、今年度はエントリー無しも仕方ないですね。


箱根予選に向けては厳しい戦いになることは間違いないでしょう。あれだけ主力が揃った学年が卒業…西、猿橋が全体で1桁順位で走っても前回は通過出来なかったわけですし、そこから戦力ダウンが著しい中で予選通過を果たすのは容易ではありません。それでも、この2年は箱根予選でこれまでの実績など関係無いと言わんばかりの圧巻の走りを見せる選手がいましたし、新戦力の台頭も魅力的。前評判は前回予選11位とは思えない程に低いようですが…それを覆す走り、再び見せてほしいです。

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