第98回(2022年)箱根予選 戦力分析 その2(日大、法政)

続いては、前回の箱根予選で18位で予選落ちとなった日本大学、箱根予選で8位通過、本戦では17位だった法政大学の2校について、箱根予選における戦力分析を行っていきます。

日本大学

前回の箱根予選はボーダーの専修に9分15秒差をつけられる大惨敗となった日本大学、この差をわずか1年で埋めるのは当然容易では無いでしょう。当然、ベストメンバーで臨みたいところなのですが…1万で28分21秒のベストを持ち、関東インカレ5000mでも7位入賞を果たしている3本柱の1人である松岡が外れてしまう痛恨の状況…ドゥング、樋口とともに大きな貯金を稼いでくれることが期待されただけに全大学を見渡してもトップクラスに痛いエントリー漏れとなりました。


さらに前回の箱根予選でチーム2番手、関東連合で箱根にも出場した小坂も外れてしまうことに…前回18位からの巻き返しを図るチームにおいて、トップ4のうち2人がいないのはさすがに致命的すぎますよね。特に日大はエースへの依存度が高いチームなのでなおさら…さらに、箱根&箱根予選を経験している橋口、箱根予選を経験している疋田という持ちタイムも実績もメンバー入りしてほしい4年生コンビが外れています。


その結果として大量6人エントリーされたのが2年生、1年前はまさか2年生が最多エントリー学年になるとは思いもしませんでした。まずは1万の標準タイム切りを狙って走った三木、谷口、原田はいずれも32分オーバーだったため現状は分かりませんが、谷口は高校時代に勝負レースで結果を残し、原田も高校時代からハーフで実績があります。


下尾は14分9秒とこの学年トップタイムをマークしていますし、西村も5千のベストに全日本予選にも出場して上々の走りとこの2人が中心となりそうかなあ。2年生は最低4人は走るわけでこの学年にかかる期待は大きくなりそう。どれだけ箱根予選で力を発揮出来るか…


ドゥング、樋口のエースに復活を遂げた八木、若山ら選手が最も揃う3年生はもう結果を残してもらうしか無いですよね。稼ぐ選手が減ってしまったのであれば、その分中間層がタイムを稼ぐ必要が出てくるわけですから…単純計算だと前回から1人1分近くタイムを縮めないと通過できないというあまりにも険しい箱根出場への道、ベストメンバーが組めていない今のチームにおいては通過は絶望的だと思いますが、先日の記録会で多くの選手が結果を残した勢いそのままに箱根予選に臨めばもしかすると・・・

法政大学

前回は序盤に通過圏外から大きく離され、最後までヒヤヒヤする展開でしたが…最後の最後で逆転での通過を果たした法政大学、今回は前回の反省を活かして慎重に戦略を練ってくることでしょう。前回の箱根予選で上位10人が全員残っている法政ですが、今回のエントリーでは6番手だった河野、8番手の稲毛、9番手の徳永と3人が外れているんですよね。これだけ見ると、経験者が抜けたのは痛いと思えるのですが…


総合力では前回を遥かに上回ります。まず、エースの鎌田はハーフの距離で圧倒的な強さを見せるまでに成長、前年度は苦戦した河田が復活を遂げ、今年度あまり姿を見せなかった松本の復活、さらに内田が28分台ランナーになるなど各選手のレベルアップが著しいです。さらに法政の評価を高めているのが2つあります。


1つは全日本予選を3位通過していること。持ちタイムは全日本予選出場校でも下位でしたが、持ちタイムを遥かに上回る強さがあることを見せてくれました。もう1つが先月行われた記録会で多くの選手が集団走できっちりと走り、自己ベストを出した選手も多かったこと。エントリーされた14人のうち主力となるであろう6人(鎌田、清家、松本、内田、河田、川上)で自己ベストを出したのは28分台のベストを出した内田だけでしたが、残る8人のうち5人が29分30秒切りでの自己ベスト、2人も自己ベストで走っています。


個人的にややエントリーが予想外だったのが2年の高須賀、1年の武田の2人で、1万で好タイムをマークした稲毛や全日本予選で好走した扇が外れたのも影響しているかなあという気がしますが…勝負レースでも直近の記録会でも結果を残していることを考えると、箱根予選に向けて不安は少ないです。稼ぐ選手もいますが、それ以上に8~10番手の選手層が厚くなっていることを考えると、通過の可能性は非常に高く上位通過もあり得る大学という位置づけとなってきたのでは。

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