第33回(2021年)出雲駅伝 区間エントリー発表

3大駅伝の初戦となる出雲駅伝の区間エントリーが発表になりました。前回は中止となったため、2年ぶりの開催、今回は補員2名との戦略的な当日変更が可能となります。区間配置(PDF)はこのようになっております。関東10大学における区間配置を当日変更も考慮しながら見ていきます。当日変更を考慮しても、予想外の区間配置となった大学が多いかなあ。

駒澤大学

篠原①-赤星②-花尾②-唐澤②-赤津②-田澤③

補員: 佃④、安原②


優勝候補筆頭と思われた駒澤大学ですが、10大学で最も予想外かつ苦しい区間エントリーとなりました。日本選手権1万m3位の芽吹が補欠におらず欠場、唐澤も4区という状況で3本柱が6区田澤しか順当でない状況、これはさすがに苦しすぎる区間配置です。当日変更もちょっとわからないですね…安原が2区か5区あたりで起用されるのかなあ?当日変更無しでもおかしくないですし、唐澤の4区も万全では無い可能性が高そう。優勝はかなり絶望的な区間配置かと。

創価大学

緒方③-新家③-ムルワ③-濱野③-桑田②-嶋津④

補員: 小暮①、吉田①


1区に緒方は予想外でした。長い距離に期待の選手なので出雲の出番は無いかと思っていましたが、1区に抜擢とは…3区ムルワ、6区嶋津は順当ですが、主将の三上は外れてしまうことに。2区新家、4区濱野を上回って1区緒方が期待出来るなら楽しみですね。当日変更はあるとすれば5区桑田にルーキーが起用されるかもですが、このままの区間配置が一番順当な気がします。

東洋大学

児玉③-奥山②-前田③-九嶋②-石田①-柏③

補員:及川③ 、兼原②


比較的順当なエントリーかなあ。期待のルーキー石田は5区、主要区間は児玉、前田、柏とこちらも順当なので及川の起用区間が悩ましいですね。2,4区と繋ぎ区間を任せるのか、それとも今年度あまり姿を見せていない1区児玉と当日変更なのか?チームエントリー時点で宮下、松山が外れてしまった東洋ですが、エントリーメンバーではかなりベストに近い布陣が組めていそうです。このまま出場となれば、5区石田はもちろん、6区に抜擢された柏の走りも楽しみです。

青山学院大学

近藤③-飯田④-佐藤②-若林①-目片③-横田③

補員:高橋④ 、西久保③


1区にエースを起用することはほぼ無かった青学が近藤を1区に起用、さらに2区飯田、3区佐藤と前半からリードを奪う戦略ですね。今のチーム状況を考えるとそれがベストだとは思いますが、今までとガラッと区間配置を変更してくるのもさすがです。他大が青学にやられたように1区でエースの無駄遣いになる可能性もあるわけですから…当日変更は高橋、西久保が6区に入る可能性もあるのかなあ?順当ならば1~5区はこのままな気がするのですが…アンカー勝負となるとかなり厳しそう。

東海大学

市村④-溝口②-佐伯②-水野①-神薗②-本間④

補員: 竹村③、松崎咲③


1区にエースの市村できましたね。石原が外れた以上、出遅れ厳禁の布陣かなあ。2区にスピードのある溝口も楽しみ、アンカーの本間も順当です。3区に佐伯を起用も1区に市村を起用するのであればありかなあと。直近の記録会から推察すると、当日変更は5区の神薗→竹村となるのかなあ。個人的には松崎咲が復活する走りを見てみたいんですけどね~

早稲田大学

菖蒲②-井川③-太田④-石塚①-伊藤①-中谷④

補員: 千明④、辻②


菖蒲が1区はちょっと意外でしたがラストの強さと今年度の順調ぶりを考えるとありな気がすね。そして中谷をアンカーというのはまさに優勝を狙った布陣ということかなあ。気になるのが千明の起用区間、主要区間は万全であれば変更は無いでしょうから、4,5区のルーキーがどちらか変更になるのかなあ?それならば、かなり盤石の区間配置と言えそう。後はしっかりと合わせられれば出雲優勝もありそうです。

順天堂大学

伊豫田③-平③-野村③-服部①-石井②-四釜③

補員: 牧瀬④、三浦②


1区伊豫田、3区野村と3本柱の2人を前半の主要区間に起用するのは順当、6区に四釜とはそれだけ期待出来るということでしょう。さらに平も監督は主力の一人として期待しているという話でしたし、5区の石井も直近でベストを更新したばかり…となると、三浦の起用区間が見当たらないですよね(汗)服部がまだ万全ではなく4区なのかそれとも2区?チームが万全ならば三浦の主要区間への起用は無さそうですが、それでも十分に強そうです。

帝京大学

小野②-遠藤④-橋本④-福島①-西脇②-中村④

補員: 森田④、小林①


1区小野、3区橋本、6区中村は個人的にも予想していたオーダーで主要区間は順当と言えるのではないでしょうか。1区小野がどれだけ戦えるかが大事になってきそう。2区遠藤は13分台で走った1週間後ですが、そのまま出場するのかな?後は当日変更があるとすれば、4区福島のところに森田か小林が入る可能性が高そうかなあ。細谷が外れてしまったのは残念ですが、直近でしっかりと走れている選手が起用出来るのは良い区間配置と言えるのでは。

國學院大學

島崎④-木付④-藤木④-中西大③-伊地知②-平林①

補員: 石川④、坂本③


1区島崎、3区藤木は順当ですが6区にルーキーの平林はびっくりしました。監督の期待の大きさが伺えます。すでに1万mの距離は28分30秒台を複数回出しているなど何も心配はいらないですからね。そうなると、気になるのが4区中西大、万全であれば3区か6区だと思っていたので、4区起用の理由が気になるところ。平林が絶好調ということならばよいのですが。出場する6人は盤石ですし、当日変更はない可能性が高いですね。前回王者の走り、非常に楽しみです。

東京国際大学

山谷③-佐藤①-丹所③-白井①-村松②-ヴィンセント③

補員: 宗像③、堀畑③


1区山谷、3区丹所、6区ヴィンセントは万全の区間配置、優勝候補の中で最も王道かつ順当な区間配置を組めたのが東国大です。優勝の可能性は区間エントリー前よりもグッと高まりましたね。丹所は優勝候補の3区と比べても遜色無いですし、1区山谷の走りが極めて大事になってきます。繋ぎ区間はルーキーが2人エントリーされていますが、このままでもおかしくないですし、宗像、堀畑の起用も十分あり得るので調子の良い選手が起用されることでしょう。5区終了時でトップと1分差以内ならば逆転の可能性は十分です。

優勝争い

区間配置を見た率直な感想としては、優勝候補筆頭は東国大かなあと思います。この区間配置が最も強いだろうと思われる区間配置が組めていますからね。6区ヴィンセントに怯えながら差を広げなければいけない他大と最低限の差で凌げばなんとかなる東国大の選手とでは精神的な有利さも違いますから。田澤でも1分差は必要だと思っているので、エース級を起用している他の大学で1分半、そうでなければ2分は無いと安心とは言えないタイム差では?


対抗として挙がるのは早稲田になるかなあ。例年と異なり出雲にしっかりとチームとしてピークを合わせてきていること、4本柱がいずれも万全であるという前提ではありますが…井川、千明が繋ぎ区間で大きく差をつけ、中谷で逃げ切るという戦略がイメージ出来ます。それでも、5区終了時に1分~1分半の差をつけるのは容易ではないでしょうが。


続くのは順大かなあ。トラックシーズンで結果を残した選手たちが順当に起用され、さらに三浦という切り札もどの区間で使うかが楽しみ。ただ、3位以内はあっても優勝となるとさすがに難しいかなあと。他の大学はどこも厳しそうかなあ…


青学も前半重視と言ってもさすがに5区終了時で東国大に大差をつけることは難しいでしょうし、國學院はかなり面白そうな区間配置ですが、ルーキーがヴィンセントから逃げるのはあまりにも困難な役割でしょう。アンカーで最もヴィンセントとの差を抑えられるであろう駒澤はもう区間配置の時点で万全ではないことは明らかですし…


明日の12時5分と例年よりも1時間開始が早く、日曜に行われる出雲駅伝。出雲は30度を超える最高気温予想で暑さも心配されますが、まずは各選手がアクシデントなく持てる力を発揮してくれれば。そして前年度の全日本、箱根のように最後まで優勝するチームが分からないレースとなれば、なおさら楽しみです!!

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