2021年度 数字で振り返るトラックシーズン ~国士舘大学~

続いては国士舘大学について、トラックシーズンの結果を5千、1万で自己ベストを出した選手を中心に振り返ります。国士舘はトップ10に限らず自己ベストを更新した選手が多い大学の1校です。なかなか出てこなかった日本人選手の28分台ランナーが二人誕生し、全日本予選でも見せ場を作ってくれました。年々、総合力は上がってきているように思えます。

※2021/1/1以降の自己ベスト更新を以下のルールでポイント化しております。更新した順位と人数(1,2位・・・5pt、3,4位・・・4pt、、、9,10位・・・1pt)から算出され、各部門ごとに30点満点になります。

5000m:17点(3~6、8,10位)

トップ10のうち6人がベストを更新している5千、清水拓が14分6秒でチーム3番手、綱島、木榑がともに14分8秒でチーム4,5番手のベストをマークしています。清水拓は箱根では3区、全日本予選では最終組を任せられるほど主力の1人ですし、順当かなあ。綱島も箱根では10区を走っていますし、木榑は箱根4区を走り今年度の日本人エースとして期待される選手の1人、中心選手が順当に自己ベストを更新して持ちタイム上位に入ってきました。


さらに、14分10秒をマークした荻原が6番手、14分11秒をマークした三代が8番手、14分15秒をマークしたルーキーの西田が10番手とルーキーで唯一トップ10に入ってきました。荻原は2年連続で箱根を走っていますし、三代も全日本予選で好走した主力の1人、西田は持ちタイムはそれほどでも無かったですが、勝負レースでは実績があり持ちタイム以上の力があると思われていただけに、一気にタイムを伸ばしてきたのも納得です。


トップ10のベストを更新した選手を見てみると、順当だなあという印象です。力のある選手、実績のある選手がしっかりとタイムを伸ばしてきています。トップ10圏外でも、中西が14分16秒でチーム11番手のタイムをマークしていますし、14分20秒台のベストを見ても、23秒の清水悠、26秒の安達、中島、29秒の長谷川らがずらっと並びます。これだけ揃って自己ベストを更新出来ているのは、チームとして良い流れなのでは無いでしょうか。

10000m:14点(2、3、5、8位 )

三代が28分55秒、木榑が28分58秒でチーム2,3番手のベストとなっています。三代は全日本予選で2組トップの快走、木榑が全日本予選に出場出来なかったのは残念ですが、この28分台コンビは箱根予選でも揃って大きな戦力となりそう。さらに、綱島が29分9秒で5番手、中西が29分37秒でチーム8番手のタイムとなっています。


トップ10でベストを更新した4人に共通しているのが5千でも自己ベストを更新していることです。綱島、中西の二人はともに全日本予選3組に出場し、綱島が17位、中西が20位と後半の組でしっかりとまとめていますし、主力の仲間入りを果たしています。持ちタイムを伸ばし、勝負レースでも結果を残しているのは頼もしい限りですね。中西の1万のベストは全日本予選でマークしたものですし。

総評

関東インカレでは、安達が3000m障害で3位表彰台に上がったのが素晴らしかったですね。3000m障害で着実にタイムを伸ばしていましたが、大舞台でも結果を残してくれました。ただ、もう1つの大舞台である全日本予選では2組36位と非常に悔しいレースとなってしまいましたが…また、ハーフに出場したヴィンセントが優勝を果たしています。3人の留学生の争いとなったラスト勝負を制しています。


5千の17点は9位タイとなっています。17点も十分高得点ではありますのですが、5千は自己ベストを大量に更新した大学が多かったですからね。一方で1万の14点は7位タイとなっており、得点は5千に及びませんが、1万の方が順位は上です。また、総合31点は単独8位となっており、いずれも1桁順位ということからも、トラックシーズンの好調ぶりが伺えます。上位陣が揃って自己ベストを更新しないと、なかなか得点は伸びませんからね。


平均タイムで見てみると、5千は14分11→14分6秒と5秒更新し、19→17位と2つ順位を上げています。自己ベストを出した選手は上位陣を含めて多かったのですが13分台でベストを出した選手はいなかったですし、となるとなかなか一気に順位を上げるのは難しい。1万は29分15秒→29分8秒と7秒縮めており、順位は17位で変わらずとなっています。順位が近い大学も同様にタイムを縮めていたため、順位を上げるには至らず…29分1桁の平均タイムを持つ大学は僅差でひしめき合っています。


全日本予選で9位だったのは上出来だったと思います。過去10年で1桁順位で走ったのは9位で予選通過を果たした2016年だけですから。1,2組で30位台が出てしまったのは残念ですが、3組を揃って20位以内で走り、最終組も清水拓が29位で耐えたのは好印象です。近々、また全日本に戻ってくる期待をもたせる走りでした。


箱根予選も心配はいらなそうかなあと。エースノヴィンセントが稼いでくれるだけではなく、今年度持ちタイムをグッと伸ばしている選手、勝負レースで結果を残している選手がしっかりと稼いでくれるのではないでしょうか。選手層も着実に厚くなっていますし、6年連続での箱根出場を果たす可能性は高そうです。前回の箱根予選を走った12人のうち10人が残っていますし、前回はやや苦戦した綱島やチーム最下位となってしまった三代はここから大きく伸ばしてくれそうですし。


その一方で気になるのは山本龍の状態かなあ。3,4月は積極的にレースに出場していましたが、その後はさっぱりで全日本予選もエントリー漏れ…前回4位で走っている選手ですし、駅伝シーズンには万全の状態で戻ってくれればますます盤石かなあ。まずは箱根予選をしっかりと突破し、箱根に戻ってきてからなかなか突破出来ない17位以内の壁をまずは突破して欲しいです。

9月17日に「大学駅伝2021夏秋号」が発売されました。早速、読み漁っています。選手一覧が私は一番の目当てですが、各選手、大学の特集も読み応え抜群です。


大学駅伝2021夏秋号(陸上競技マガジン 2021年 10 月号増刊 )[雑誌]