第53回(2021年)全日本予選結果 ~6位:中央学院大学~
続いては6位通過を果たした中央学院大学の全日本予選結果を見ていきます。2組で吉田光が苦しんだ以外は全て10位以内という抜群の安定感、2組終了時はさすがに厳しいかもと思いましたが、各選手が存分に力を発揮してくれました。箱根予選に続いての予選落ちは何が何でも避けたかったところですから、良かったですよね。箱根予選に向けても俄然期待が高まりました。レース結果はこのようになっております。
3大駅伝・予選会通じて初エントリーだった松島が5位と素晴らしい走り、持ちタイムを着実に伸ばしている選手でしたが、勝負レースでいきなり結果を残せるとは頼もしい限り、箱根予選でも大きな戦力となってくれそう。一方の伊藤も9位でまとめてくれました。関東インカレで28分台のベストをマークしていたことを考えるとちょっと物足りない気もしますが、なかなか勝負レースで結果を残せていなかったことを考えると、まずはしっかりと走れたのは良かったかなあ。
川田は8位と粘りの走り、吉田光が最初に遅れてしまうという苦しい展開の中、ペースアップにもついていき、やや遅れたもののしっかりと走ってくれました。川田もまだ勝負レースで結果を残すには至っていませんでしたが、今回の走りは良かったですね。一方の吉田光は最初に遅れてしまい、川田に1分52秒もの大差をつけられてしまうことに。その後の日本選手権は故障で回避していますし、何かしらのアクシデントがあったのかなあ…関東インカレ3000m障害で優勝して臨んだだけに、意外かつ非常に苦しい結果となってしまいました。
2組終了時で大きく圏外から離されたことで攻めるしか無くなった3組、そこで小島が1位、武川が2位の1,2フィニッシュを決めてしまうのは、素晴らしかったですね。全日本予選を見ていた中でも最もグッとくるシーンでした。國學院のルーキー平林に先行されたものの、最後の最後で追いつき逆転する展開も強さを感じました。この走りで一気に通過圏内に再浮上しましたからね。前年度、結果を残していた小島に対し、タイムこそ伸ばしたものの、勝負レースで苦戦していた武川もしっかりと結果を残してきました。3年生コンビ、頼もしい限りです。
通過圏内に入ったといっても、最終組次第ではまだまだわからない展開の中、ともに日本人トップ集団に終盤まで喰らいつく走り、栗原が28分40秒、吉田礼が28分41秒で9,10位で走り、通過を決めました。栗原はまさかのアクシデントで関東インカレに出場出来ませんでしたが、さすがは日本人エースの走りですね。勝負レースの実績も十分ですし、頼りになります。一方のルーキー吉田礼は関東インカレに続いてまたしても大事な場面で素晴らしい走り、自己ベストを15秒も更新してきました。ルーキーで最も活躍している選手の1人ですし、安定感はすでにチームトップクラスです。
6位通過と言っても、3位とは9秒差、トップとも44秒差でしたし、2組でアクシデントがあったことを考えると、最も爪痕を残したのはこの中央学院だったかもしれません。エースの栗原に小島、吉田礼、中島は前回もしっかりと走ってくれていますし、いずれも前回以上の走りも期待したいところ。さらに、前回は下位に沈んでしまった川田、武川、伊藤らがいずれも全日本予選でしっかりと走ってくれたのも好材料ですよね。武川はややアクシデントもあったようですが、3人ともチーム上位で走れるだけの力があります。特に武川は箱根での好走経験もありますし。
さらに期待のルーキー吉田礼はこれだけ勝負レースで結果を残しているとなると、箱根予選もルーキートップの走り、他大のエースに負けない走りを期待してしまいます。さらに、ルーキーは堀田晟もすでに28分台を叩き出して早くも主力候補の1人ですし、全日本予選で好走した松島も含めるともう10人揃ってしまいます。
ここに、前回も箱根予選に出場した吉本、松井、馬場にタイムをグッと伸ばしている坂田、荻沼らがいる布陣はやはり強力、2年ぶりの箱根出場どころか箱根予選でもトップ3には入っても全然おかしくない戦力を有しています。普通に走ってくれれば、箱根予選は突破出来るでしょうがその普通に走るのがいかに難しいかは前回の箱根予選で痛いほど痛感していることでしょう。
終盤にペースダウンしてしまう選手が多かったですし、チームとしても久しぶりの箱根予選ということで準備不足な面や過信があったことも否めません。さすがにこれだけ選手が揃っていて2年連続で予選落ちするわけにはいきませんし、今年度は万全の状態、準備をして箱根予選に臨んで欲しいです。そして、再び強い中央学院の走りを見せて欲しいです!!
ディスカッション
コメント一覧
吉田光選手の組最下位が、この予選の一番の衝撃だったかもしれません。本戦予選の実績がチームトップクラスで直前の関東インカレでも優勝していて、まさかあそこまで遅れるとは。。。3000m障害から10000mへの切り替えが上手くいかなかったんでしょうかね。
ただ、その直後の3組の2選手が、気持ちの入った走りを見せたのが大きかった。通過圏外に落ちた総合順位をすぐにV字回復させましたからね。さらに4組のエース栗原選手はもちろん、ルーキーの吉田礼選手も上々の走り、この4人を本戦と箱根予選にどのようにエントリーするかわかりませんが、いずれでも期待できそうです。
ところで、2人の吉田選手が兄弟という記載をYahooの記事で見たのですが、そうなんですか? 今までそんな記載を見たことがなく、たまたま同じ苗字だとばかり思っていました。
吉田光は何かしらアクシデントがあったのかなあと思っています。
小島と武川の走りは熱かったですね、気持ちの強さを感じました。
全日本と箱根予選の間は空いていますし、箱根予選に手を抜ことはありえないので、
箱根予選が終わってからのコンディション次第でしょうね、全日本は。
吉田は兄弟では無いと思っていたのですが、、、
同じという話もあって私もよく分かっていないです(汗)