第53回(2021年)全日本予選結果 ~18位:専修大学~
今日からは、全日本予選の結果を大学別に見ていきます。私がデータベース管理している16大学について、全日本予選で下位だった大学から順に取り上げていきます。最初は専修大学になります。ベストメンバーには遠い陣容でしたが、さすがに18位はよろしくないですね。箱根出場校としてはもう少し上位で走って欲しかった。レース結果はこのようになっております。
野下は箱根5区を経験している選手、持ちタイムは目立っていませんでしたが、今年度ベストを伸ばしてきています。さらに、この全日本予選では30分1秒でベストを12秒更新する走り、順位も22位は悪くはないですし、力をつけてきている印象です。平地でも活躍が期待されます。一方の千代島は30分14秒を高校時代にマークしているものの、大学ではまだ目立った走りは無し、厳しいとは思いましたが32分21秒での最下位に沈むことに…野下とは2分20秒も離れていますし、本来であれば先輩たちが出場しなければいけなかったかな。まだまだ、これからです。
箱根では4区を走っている国増が組17位とこちらも上々の走りを披露、野下も国増も箱根では区間最下位でしたが、全日本予選では存在感を見せてくれました。箱根予選でも結果を残していますし、主力となっていってくれれば。一方のルーキー辻は39位と2組続けてルーキーが苦戦することに。5千でベストを更新してはいるもののまだ14分34秒、1万は31分台のベストです。やはり、1組の千代島同様にまだ全日本予選に出場するのは早かったかなあ…主力が出場できなかったしわ寄せがルーキーにきてしまった印象です。
前半の組でルーキーが苦戦したならば、上級生に一矢報いて欲しかったですが、横山が32位、吉岡が37位とともに30位台に沈んでしまいました。横山は持ちタイムこそ29分32秒とチーム上位なのですが、勝負レースでの実績に乏しく、今回もまた厳しい結果に…吉岡も前回の箱根予選はチーム11番手でしたし、走力的にも実績的にも3組を任せるのは酷だったのかも。予選会で苦戦が続くと、箱根予選も不安になってしまいますね。
唯一ベストメンバーが組めた最終組、キサイサは留学生のハイペースにはさすがについていけませんでしたが、それでも28分57秒の11位ならばまずまずでしょうか。自己ベストではありますし、まとめてくれました。一方で日本人エースの木村は35位に沈んでしまうことに。箱根予選で快走を見せたものの、箱根を故障欠場してからいまいち奮わないのが気になります。1万でタイムを伸ばしてはいるものの、まだ29分46秒に留まっていますし。
野下、国増が20位以内で走り、キサイサも勝負レースでまとめたのは収穫でしょう。箱根予選ではキサイサももっと他の留学生と勝負出来るようになってほしいですし、野下、国増も計算出来そう。木村は前回の箱根予選チームトップの実力者ですからね。しっかりと合わせてくれれば。夏を経ないとまだ分かりませんが、ルーキーは現状キサイサ以外は12人にはいるのが厳しそうですね。横山や吉岡は前回走っているとはいえ、揃ってチーム11位以下ですから、さらなる成長を見せないと外れる可能性も十分ありえます。
ただ、前回の箱根出場校としては非常に厳しい結果だったと言わざるをえないです。全日本予選初出場だった立教にも2分近い差をつけられているわけですから…2年連続の箱根出場に向けては、期待値が大きく下がってしまったかなあ。もちろん、前回の箱根出場の立役者たち、エースの1人である高瀬は出場できていませんし、南美空翔や金久保といった100位以内で走っている選手もいませんから、この全日本予選の結果が箱根予選に直結することも無いでしょう。
箱根で最も順位の良かった服部も外れていますからね。ただ、前年度からの戦力ダウンが小さい&新留学生の加入で通過は十分狙えるのでは?と思われていた状況からは後退してしまった印象。前回の箱根予選は最下位通過、箱根も最下位で現状ギリギリのわけですし、全日本出場を決めた中央学院を筆頭に全日本予選で結果を残した大学が箱根返り咲きを狙うターゲットとなりますからね。
まあ、前年度の箱根予選前は通過を予想する声は決して多くは無かったですからね。そんな状況で7年ぶりの箱根出場を勝ち取ったのは紛れもない事実ですし、箱根に連続出場を果たすということは今後に向けても大事になってくるでしょう。全日本予選の反省を活かし、箱根予選にはしっかりとベストメンバー、ベストコンディションで臨んで欲しいです。そうすれば、十分狙える大学だとは思います。
ディスカッション
コメント一覧
全日本本戦と箱根予選の日程が近いので、全日本予選の通過を積極的には望まず、経験の場と割り切っている大学も実際にはあるのでしょうね。もちろん、表立ってそんなことは言えないでしょうけど。
箱根予選までは時間がありますし、今回外れた高瀬選手たち主力も戻ってくると思います。今回のような苦しすぎる結果にはならないことを願っています。
しかし、駿河台が大健闘したり大東文化が復活の兆しを見せたりと、ボーダー争いをしそうな大学がより大きな収穫を得ている印象です。
危機感をもって中間層の底上げを進めないと、箱根予選でもボーダー争いに加わわれずに終わってしまいそうです。
前回の箱根予選は正直出来すぎな感じもありましたからね。
2年連続で前回のような走りを見せても予選落ちする可能性もあるでしょうし、
相当危機感をもって臨まないと、おっしゃるとおりボーダーから離れたままになる恐れも。
持ちタイム通りの結果となってしまいましたね。
ベストが組めなかったのか、新戦力を試したかったのかは分かりませんが、出来不出来の差が…
ただ、以前から思っていることなのですが、
以前の拓殖のように箱根一本に絞っているような気がしてるんですよね。
トラックのタイムは箱根出場校に見合ってませんし、一昔前の全日本予選は12位くらいだったのに、長谷川監督になってからは下位に沈むようになってます。一方で箱根予選はボーダーと離れすぎないタイム差の14位をキープするようになって、前回は突破と明らかな変化が起こってます。
何はともあれ、箱根予選では全日本予選とは違う走りを見せて欲しいですね。
箱根予選に絞っているだけならばよいのですが・・・
現実的には全日本予選通過は難しかったでしょうし、
経験を積めたのを良しとするのですかね