第100回関東インカレ(2021) 1部5000m ~三浦が得意のラストスパートで日本人トップの2位~

続いては、最終日に行われた、1部の5000mについて振り返っていきます。公式結果はこのようになっております。入賞した8人は以下の通り、入賞した選手を中心に振り返ります。三浦が相変わらず別格のラストを見せた一方、実力者が順当に入賞を果たしてきました。そんな中、日大の松岡が入賞してきたのが印象的でした。

順位氏名所属記録
1位サムソン ディランゴ (1)流経大13:39.92
2位三浦 龍司 (2)順大13:48.90
3位千明龍之佑 (4)早大13:49.32
4位ジェームズ ブヌカ(4)駿河台大13:49.35
5位市村 朋樹 (4)東海大13:56.99
6位藤本 珠輝 (3)日体大14:00.74
7位松岡 竜矢 (3)日大14:05.19
8位井川 龍人 (3)早大14:08.86

優勝したのは流経大のディランゴ、2部のヴィンセント同様に1万との2冠を達成しました。途中で抜け出すと、13分39秒の好タイムで2位とも9秒差をつけていますし、強かったです。実業団時代はここまでの強さは見せていなかった気がしますが、この2冠の走りで流経大を1部残留に導きました。箱根予選も楽しみです。


2位に順大の三浦、1500mでも優勝を果たしていますが、ラストの切れ味は本当に凄まじいです。そもそも、最後まで当然のように日本人トップ集団についていけるのも凄いのですが、他の選手からすると、ラスト勝負までに引き離さないといけないプレッシャーを感じるほどに。13分48秒は高校ベストを3秒更新しています。まだまだ、タイムは伸ばせると思いますが、改めて三浦の強さを見せる結果となりました。


3位に早稲田の千明が13分49秒32で4位と0.03秒差の表彰台争いを制しました。今月、5千で13分31秒をマークして注目を集めましたが、そのスピードをこの大舞台でも存分に見せてくれました。中谷、太田、井川の3本柱とも言われますが、千明を忘れるわけにはいきません。今年に入ってからの走りでは、3人を上回るほどですからね。エースの1人として、駅伝シーズンの活躍も楽しみです。


4位に駿河台のブヌカ、一時は2位を走りながらもラストで2人に抜かれての4位は残念でしたが、それでもしっかりとポイントを稼いでくれました。2年前の2冠ほどの存在感は見せられませんでしたが、それでもきっちりと結果を残してくるのはさすが、全日本予選、箱根予選と絶対的エースは頼りになりそう。


5位に東海の市村、1万で28分3秒を先月叩き出していますが、5千でもしっかりと入賞を果たしてくれました。5000mまではなかなか長距離種目で奮わず、石原が一人気を吐いている状態でしたが、市村がエースとしての走りを見せてくれたのは大きいです。大エースが抜けた存在になるのはチームとしても良くないですし、石原とともに東海を牽引してくれれば。


6位に日体大の藤本が入り、日本人選手では5千と1万で両方入賞した唯一の選手ということに。3年生になってから一気にエースと呼ぶにふさわしい持ちタイムとなり、さらに関東インカレでのダブル入賞は素晴らしいです。ちょっとチーム内でも抜け出た存在となりすぎている状況なだけに、他の選手の台頭にも期待したいです。1万では大畑が見事な走りを見せてくれましたし。

7位に日大の松岡が入ってきました。持ちタイムからすれば入賞してもおかしくはないですが、なかなか勝負レースで結果を残せていませんでしたからね…それが、1万で10位に続いて5千で7位入賞はもう何も心配いらないでしょう。エースの1人として、復活を目指すチームを牽引していってほしいです。直近では全日本予選が楽しみです♪


8位に早稲田の井川が入り、早稲田が唯一のダブル入賞を果たしました。日本選手権では悔しい走りになりましたが、関東インカレでは入賞という結果を残してくれました。ただ、さらに上位も狙える選手だと思いますし、選手が揃う4年生に負けない走りを引き続き見せてくれれば。


9位は順大の石井で入賞にはあと一歩届かず…石井も崩れることは全然無いのですが、どうしてもあと一歩という印象が拭えないかなあ。もちろん、安定している選手というのはチームにとって非常に重要なのですが、同学年の三浦を始め2年生が凄まじい走りを見せていますから、やや見劣りしてしまうんですよね。さらなる飛躍に期待。


5千でベストを更新したのは、順大の三浦以外に筑波の小林がいます。14分12秒でベストを6秒更新し、10位に入ったのはビックリしました。1500mも7位入賞していますし、筑波は岩佐・杉山のダブルエースかと思いましたが、小林が一気にエースの仲間入りを果たしました。箱根予選での好走経験もありますし、頼もしい選手が復活してくれました。


他の有力選手を見ていくと…山梨学院のムルアは16位に留まりましたが、まずは走れたことが収穫かなあ。オニエゴとハイレベルな争いを見せてくれれば。期待のルーキーでは、早稲田の伊藤が17位、中央の山平が20位、東海の徳丸が21位といずれももう一歩という走りだったかな。日本人ルーキーでは伊藤が最高順位でしたし、やはり2部の吉田礼が入賞した凄さが分かります。


東洋は及川の11位が最高で長距離5種目では入賞者ゼロというまさかの結果に。エースの松山も18位に留まりました。ただ、及川が他大の主力と渡り合えるまでに力をつけてきたのは、大きな収穫かなあ。故障者も戻ってきていますし、駅伝シーズンに向けて徐々に足並みを揃えていってくれれば。

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