2020年度 5000m持ちタイム遷移 ~その3~

最後は、今年度開始時点で5000mの平均順位が1~8位の8校について、2020年4月1日(昨年度開始)、2020年3月31日(昨年度最終版)、2021年4月1日(今年度開始)の3つのポイントで持ちタイム遷移を振り返りつつ、今年度の戦力を見ていきます。新入生を全員把握しているわけではないので、多少は誤差があるかもしれません。

大学名 20/04/01 21/03/31 21/04/01
早稲田大学5位14:02.015位13:52.131位13:49.64
駒澤大学1位13:58.051位13:46.552位13:49.75
青山学院大学2位13:59.162位13:50.063位13:51.67
明治大学7位14:02.613位13:50.364位13:52.07
東海大学4位14:01.144位13:51.145位13:52.77
東洋大学6位14:02.136位13:56.316位13:56.09
東京国際大学9位14:04.9711位14:02.067位13:56.62
中央大学10位14:05.677位13:57.378位13:58.24
1位:早稲田大学

昨年度開始時点では5位、さらに年度末でも5位と順位は変わっていません。タイムとしては10秒も縮めているんですけどね。13分50秒前後の争いも熾烈です。上位10人全員が自己ベストをマークし、13分30秒台が1人、13分40秒台も3人、10番手でも14分1秒ですから、いずれもハイレベルですよね。ただ、トップ4は13分台を10人以上揃えてきていますから、その分及ばずといったところかな。


しかし、新年度は13分49秒でトップとなります。順位を4つ上げることになりますね。トップ10で抜けるのは10位だった宍倉のみ、さらに13分36秒と高校歴代2位のタイムを持つ伊藤が加わることで、3秒もタイムを逆に縮めてきました。伊藤のタイムは早速チームトップですから、凄まじいです。来年度は13分台が9人で10番手も引き続き14分1秒となっています。


さらに、1万で27分台を持つ太田がまだ13分56秒のベストであったり、主力の1人である鈴木が14分6秒でトップ10外だったりとまだ伸びしろもあるのも頼もしいところ。スピードのある選手がずらっと揃い、5千のベストを見ても3大駅伝に向けて期待は高まります。

2位:駒澤大学

昨年度開始時点では1位、年度末でも1位をキープしました。13分58秒→13分46秒と12秒もタイムを縮めてきました。最初から13分台のベストなのに、そこから12秒縮めるのが凄いです。13分台のベストを持つ選手は最終的に17人となり、全大学最多です。13分55秒のベストを持つ選手がトップ10に入れないわけですから、恐ろしい。トップ10のうち9人が自己ベストを更新し、13分30秒台が1人、40秒台が6人もいるスピード集団となりました。


新年度は2位ということで1つ順位を落としますが、トップの早稲田とはわずかに0.11秒差で13分49秒と3秒下がるだけです。トップ10からは加藤、小林、小島と3人が抜け、新入生でトップ10に入る選手もいないのですが…それでも13分台のベストを持つ選手は13人で10番手でも13分58秒となっています。さらに、トップ10は2,3年生で占めているので、来年度も現時点からタイムが下がることはなく、13分49秒以内は確定しているのは驚異的。


ただ、伸びしろという点では1万以上に無いかもしれません。トップ10でタイムを伸ばせるであろう選手は花尾、山野、酒井らがいますし、トップ10圏外でも石川がいますが、いずれも13分台のベストを持っていて大幅なベスト更新は難しく、14分台野ベストを持つ選手がトップ10に入ることはあっても、すでに13分台が揃う状況ではほとんど平均タイムは上がらないかなあ。グッとタイムを上げるには13分30秒台、40秒台のベストが必要になってきますし、逆にここからどれだけタイムを縮められるかも注目です。

3位:青山学院大学

昨年度開始時点ではすでに13分台で2位、年度末でも2位と順位は変わらずでした。13分50秒と9秒もタイムは縮めているんですから、決して悪くは無いですよね。トップ10全員が自己ベストを更新しているのも凄まじく、13分30秒台が1人、13分40秒台も2人います。そして、13分50秒台のベストを持つ選手が多く、13分台は全部で15人もいますからね。これは全大学中駒澤に次いで2番目に多い人数です。トップ10は全員同一の記録会でベストを更新しているのも特徴で、チームとして狙った記録会にしっかりと合わせてきています。


新年度は13分51秒で3位ということで2つ順位を落としますが、タイムとしては1秒しか下がりません。吉田、岩見、神林とトップ4のうち3人が抜けるにも関わらず、この下落幅は異常ですよね。それは当然、13分台4人を揃える新入生が大きいです。13分40秒台のベストを持つ鶴川、野村がチーム2,3番手、太田が9番手とトップ3に2人、トップ10にも3人入ってきます。結果として13分台ランナーは昨年度末時点の15人から3人減って4人増えますから、16人となりこれは当然全大学最多です。


4月1日時点で13分台ランナーが16人というのは歴代最多なのでは。新入生は持ちタイムだけではなく、駅伝の実績も豊富で青学史上最高とも言われるスカウトです。青学は新入生にあまり頼らないチーム作りをしますので、1年目はそれほど3大駅伝では目立つことは無いかもしれませんが、学年が上がるに連れてチームの中心となっていくことでしょう。13分台のベストを持つ選手もまだまだタイムを伸ばせそうですし、14分1桁に岸本、飯田ら主力がいますからね。トップ3では最もタイム上昇の余地がありそうと思っており、期待大です。

4位:明治大学

昨年度開始時点では14分2秒で7位だったのですが、年度末では3位と4つも順位を上げています。タイムも13分50秒と12秒も縮めており、これは全大学を見渡してもトップクラスですね。13分台も12人を揃えることになりました。13分30秒台がおらず、13分40秒台も2人だったこともあって3位には留まりましたが、タイムとしては十分ですよね。13分41秒をともにマークした富田、漆畑を筆頭にトップ10のうち9人が自己ベストを更新することとなりました。


新年度は13分52秒で4位となっており、1つ順位を下げますがタイムはわずかに2秒の下落に留まっています。小袖、長倉、村上とトップ10のうち3人が抜けることになりますが、明治も13分台が3人加わりますからね。13分54秒の尾崎が7位、13分58秒の甲斐が10番手、13分59秒の新谷が11番手で13分台は11人揃います。4月1日時点で13分台を10人揃える大学が多すぎです。


ただ、明治は現状それほど上昇の余地は大きくないかな。エースの鈴木がまだ13分56秒のベストであったりと13分台の選手がまだタイムを縮められる余地はありそうですが、駒澤同様に13分30秒台、40秒台を出さないとタイムはなかなか縮まらないですからね。14分台のベストを持つ選手を見ても、明確にトップ10に入りそうな選手はいないかなあ。ただ、昨年度を見ても富田&漆畑が13分41秒をマークするとは思いませんでしたし、またエース級以外の選手が一気にタイムを伸ばしてくるかもしれません。

5位:東海大学

昨年度開始時点では4位、年度末でも4位と順位は変わらずですが、タイムは10秒も縮めています。黄金世代が抜けて13分台が一気に減ってしまいましたが、トップ10のうち7人が自己ベストを更新、さらに10番手でも13分55秒であっという間に13分台が12人まで増えてきましたからね。13分30秒台が塩澤1人、13分40秒台も市村一人だったこともあって、トップ3入りとはなりませんでしたが、しっかりと次世代が育ってきていることを示してくれました。


新年度は5位ということで1つ順位を下げることになります。塩澤、名取とトップ10のうち抜けるのは2人ですが、チーム1,4番手のタイムですから抜ける影響は当然大きい。その一方でタイムはわずか1秒しか下がらないんですよね。新入生の持ちタイムが大きく、13分48秒を持つ徳丸がチーム2番手、13分53秒を持つ越も6番手に入ってきます。結果として新年度も13分台の人数は変わらずに12人ということになります。


トップ10圏外も1万で28分台のベストを持つ神薗、川上、宇留田、濱地らがずらっと揃い、5千もまだまだ13分台ランナーの人数は増えていきそうです。東海と言えばやはりトラックにも力を入れてスピードのある選手も多いですし、ここからどれだけタイムを伸ばせるかも楽しみです。

6位:東洋大学

昨年度開始時点でも年度末時点でも6位ということになりました。タイムとしては6秒ほど縮めたということで、上位5チームが揃って10秒前後縮めていたことを考えると、もう一歩だったかなあ。実際、5位とは4秒以上離れていますからね。松山の13分48秒を始め、ベストを出した選手は決して少なくは無く、13分台も7人いるのですが、それでも多いとは言えないほど、タイムが出ているのが恐ろしい。東洋も10番手は14分3秒で14分1桁のベストはズラッと揃っています。


新年度も6位ということで、ずっと順位は変わらずですね。さらにいうと、タイムも13分56秒で変わりません。西山、大森というトップ3のうち2人が抜けるのですが、13分34秒という高校歴代トップタイムを持つ石田が加わりますからね。タイム上一人でその穴を埋めてしまうことに。


他にも実績のある新入生がいますし、トップ10に入ってくる選手もいるでしょうが、現状トップ10圏外でまず入ってくる力があるのは前田くらいかなあ。そこまで伸びしろもない気がしてしまうなあ。そういって、意外な選手が一気にタイムを伸ばしてくるのが東洋でもありますが。

7位:東京国際大学

昨年度開始時点では9位、年度末では11位となっており、これは何度も書いている通り、留学生が1人になった影響が大きいです。3秒近く下がってしまいますからね。それを考慮に入れるとまずまずといったところかな。13分20秒を叩き出したヴィンセントに、山谷、丹所ら主力はきっちりと13分台をマークしていますからね。14分1桁、10秒台をマークした新戦力の台頭も目立ちました。


新年度は7位ということで一気に4つ順位を上げることになります。タイムも6秒縮めるのは全大学を見渡してもトップクラスです。元々トップ10にいて抜けるのは大澤だけである一方、新入生は13分台のベストを持つ佐藤、白井に14分1桁のベストを持つ倉掛、冨永と一気に4人がトップ10に入ってきますからね。10番手も14分10秒と逆に上がり、東国大のスカウトの凄まじさを物語っています。


ただ、伸びしろという点ではそれほど多くは無さそうかな。現状、主力でトップ10圏外なのは芳賀くらいですし、後は宗像がタイムを伸ばせるかなあくらい。東国大史上最高のスカウトとなった1年生がさらにトップ10に食い込んでくる可能性の方が高いかも。スピードのある新入生と留学生が揃う東国大、特に出雲では驚異となりますね。

8位:中央大学

昨年度開始時点では10位、年度末では7位ということで3つ順位を上げてきました。タイムも8秒縮めていますね。牽引したのはもちろん吉居、13分25秒というタイムが光り輝きます。トップ10のうち8人が自己ベストを更新しており、13分台が5人、10番手でも14分6秒と着実に強化が進みました。スカウトが着実に良くなる一方で、大学でもタイムを伸ばせているわけですから、良い傾向ですよね。後は3大駅伝で結果を残すだけなのですが…


新年度は8位ということで1つ順位を下げることになります。加井、池田、大森と3人が抜けることとなりますが、14分1秒を持つ東海林、14分4秒を持つ山平が加わることで、1秒の下落に留まっています。新入生は早速1万でも好走を見せており、5千の高校ベストも更新してくれそうな期待感があります。トップ10圏外では、28分台のベストを持つ井上、伊東、助川らがいますし、特に助川は学生ハーフを見てもグッと期待が高まります。勝負レースを経験している選手では、手島、若林、中澤ら箱根で好走した選手がまだまだタイムを伸ばせそうかなあ。1万に負けず5千も好タイム連発といきたいところ。

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