国士舘大学 来年度の箱根駅伝(2022)へ向けて
続いては箱根では18位、来年度は箱根予選からとなる国士舘大学について見ていきます。3大駅伝経験者は12人おり、来年度も9人が残るわけですから箱根しか出場していない大学としてはかなり多いです。今年度の箱根経験者も8人いますし。ただ、5,6区を中位で走った孝田、曽根の二人が抜けるのはもちろん痛いですが…
箱根で好走経験のある選手は3年連続2区を走っているヴィンセントだけなんですよね。3年連続区間4位以内と安定の強さを誇っています。区間10位以内で走った選手もおらず、15位以内となると、4区14位の木榑、7区14位の荻原に前年度8区13位で走っている清水悠らがいますが、そもそも15位以内で走った区間があまりにも少ない。。。5年連続で総合18位以下という状況から脱却を狙うには、区間15位以内で走れる選手を1人でも増やすことが大事になってきます。
箱根予選で二桁順位で走っている選手となると、今年度は清水拓、山本龍が走っていますし、前年度も清水悠、木榑と主力どころが結果を残しています。箱根予選の経験者は12人いますし、3大駅伝未経験&箱根予選経験者を見ても、108位で走っている中西や152位で走っている福井らがいます。箱根に比べると、箱根予選での経験値はやはり高く、年々箱根予選の安定感も増してきています。
3大駅伝・予選会のエントリー経験者となると、島村と松前の2人しかいないんですね。島村は着実に持ちタイムを伸ばしていますし、松前も5千、1万でチーム上位のタイムを持っています。特に島村は今年の箱根で16人に入っていますし、箱根予選でも出場が期待される一人。
持ちタイム上位では、5千、1万で今年度の12月にベストをマークしている佐久間、そして最も待たれるのは遠入かなあ。1万のベストは30分24秒に留まっていますが、都大路や都道府県対抗での実績を考えると、今年度大活躍だったルーキーの中の1人に名前を連ねてもおかしくないほどですから。来年度も目立った走りを見せられないと、そのまま・・・という可能性もありますし、完全復活が待たれます。
新入生では、14分30秒台のベストを持つ中島、坂本、生田目、西田らが加わることになります。持ちタイムはさておき、坂本、西田は都大路を経験していますし、特に西田は長距離区間である3区で14位と好走している選手、14分38秒という持ちタイム以上にロードでの強さがありますし、即戦力候補と言えるのではないでしょうか。
箱根予選は5年連続で通過を果たしており、今年度は5位とこの20年でも2番目に良い順位で走っています。少なくとも箱根予選ではそこまで留学生に頼るチームでは無くなってきたかな。もちろん、ヴィンセントは3年連続で箱根予選3位以内と好走しており、来年度も同様に大きく貯金をしてくれることでしょう。
続く日本人選手では箱根往路を担った山本龍、清水拓、木榑らがまずはチーム上位で走って欲しいですね。中でも、箱根でもしっかりと中位でまとめ学生ハーフでも好走した木榑が個人的にはイチオシかな。二桁順位だけではなく、50位以内の選手を1人でも増やしていきたいところ。さらに、箱根予選も箱根も走っている清水悠、綱島、今年の箱根はともに走っていませんが、箱根予選ではチーム中位で走っている中西、長谷川らも十分計算出来ます。
ここに、復路を走った荻原、三代らがいるわけで正直箱根予選に向けては相当不安は無いかなあ。即戦力候補のルーキーもいますし、復活が待たれる選手、持ちタイムを伸ばしている選手もいますし、12人の争いも熾烈になりそう。きっちりと6年連続で箱根出場を果たすとなると、5年連続総合18位以下となっている箱根本戦をどうするかですよね。
2区が4年連続のヴィンセントなのはほぼ確実でしょう。もう2区は託すしか無いかなと。となると、毎年言っていますが、1区と3区ですよね~この2区間で満足のいく走りは4年時の住吉くらいでは・・・特に3区は区間18位が1度、19位が4度と最も苦戦している区間となっております。いくらヴィンセントが順位を上げても一気に順位を落としてしまうのが続いている状況。1,3区をせめて区間15位以内で走れる選手が出てこないことには今の状況は脱せられないかと。
1,3、4区は山本龍、清水拓、木榑が任されており、そのままの区間配置という可能性もありますが、相当力をつけてこないことには、過去2年と同じ流れになってしまいそう。1区は日本人エースを起用するしか無いと思っていますが、来年度は誰がなるのか・・・チームから抜け出す存在が出てきて欲しいところ。そして、山の経験者はどちらも卒業してしまいましたので、新たな選手の起用が必要になります。
特に6区は2年連続1桁で走った曽根が復路に良い流れをもたらしてくれていましたからね。他の区間に比べると、比較的山は区間中位でまとめられることが多いです。6区は綱島や福井らが力を発揮出来る区間として挙げていましたが、5区はいなかったようで・・・最重要区間の1つである5区への対策も求められるところ。
復路は区間順位こそ往路に比べればまだ良いのですが、それでも総合順位を上げたことがあるのは6区を走った曽根だけですからね。荻原、清水悠、三代、綱島と7区以降は経験者がズラッと揃いますが、
まだまだ満足のいく走りとは言えないですよね。力が似通った選手が多い国士舘の場合には、往路よりも復路の方が相対的に強さを見せられるはずなのですが、それでも区間中位がまだまだ遠い状況。往路、復路ともに経験者は揃うものの、全体的なレベルアップ、抜けてくるエース級の存在は必須かなあ。箱根予選では着実に結果を残せるようになっただけに、そろそろ本戦でも存在感を示していきたいところです!!