青山学院大学 来年度の箱根駅伝(2022)へ向けて

経験値

続いては箱根で往路12位から復路優勝で巻き返し、総合4位となった青山学院大学について見ていきます。3大駅伝経験者は13人、来年度も9人が残ることとなります。ただ、意外にも3大駅伝優勝経験者となると、飯田、湯原、岸本の3人しかいないんですよね。青学は即戦力ルーキーに頼らずに3大駅伝は上級生中心になることが多いですからね。


実際、来年度も残る現3年生が1年だった2018年度は、下級生で出場したのは出雲、全日本ともに2年の吉田圭ただ1人だけですからね。ルーキーも基本的に1人走るかどうか、上級生が過半数を占めるのがほとんどです。ただ、今年度はやや状況が異なり、全日本は1年生が2人出場、これは3大駅伝で見ても箱根で初優勝を果たす前、2013年の全日本で一色と茂木が揃って出場して以来です。また、全日本では下級生が4人と半数を占めており、上級生が過半数とならなかったのは、これまた一色が1年時となる2014年の箱根以来となります。


下級生には無理をさせずにしっかりと力をつけさせ、上級生中心の区間配置でミスのない走りを見せるのが青学の強さを支えています。3大駅伝で好走経験のある選手となると、ほとんどの選手が当てはまりますが…今年3大駅伝を走っていない唯一の経験者では、箱根2区5位で走っている岸本、前年度の箱根10区5位で走っている湯原、全日本で3区3位の中村、5区区間賞の佐藤、箱根6区3位の高橋、7区3位の近藤、9区2位の飯田、10区4位の中倉と3大駅伝で5位以内で走っている選手がズラッと揃います。

新戦力

3大駅伝のエントリー経験者を見ていて1つ気になるのは、3年生世代が3人しかいないんですよね。すなわち、今年の箱根を走った飯田、湯原、高橋の3人に続く選手が現状出てきていないことになります。3年生は他の学年と比べても元々人数が少ないのもありますが…タイムを伸ばしている石鍋や能島、渡辺らがエントリーメンバーに入ってくるとなると、さらに選手層も厚くしてくれそう。


2年生はトラックでタイムを伸ばす一方、5区候補と言われる脇田に、5千で13分台、1万で29分1桁のベストをともに持つ横田、大澤がともに今年の箱根にエントリー、ハーフで62分前半のベストを持つ宮坂は1年の箱根に今年の全日本もメンバー入りを果たしています。箱根経験者が4人、エントリーが4人の合計8人が既に揃っています。


これだけでも凄いのに、さらに、持ちタイムでも28分台のベストを持つ関口、目片にハーフで62分30秒を持つ西久保ら未エントリーの選手もメンバー入り、3大駅伝出場を虎視眈々と狙っていることでしょう。2年生はまさに質・量ともに揃うチームの中心世代であり、今後2年間の命運を握ることになりそう。


1年では、1万で29分1秒をマークした志貴も全日本ではメンバー入りとなっています。ただ、箱根となるとエントリーは佐藤のみでこれからの学年かなあ。未エントリーでも5千で13分台を持つ小原もいます。


そして、最も注目されるのが新入生、13分台のベストを持つ選手が鶴川、野村、若林、太田と4人います。かつては駒澤が13分台の新入生3人を2度経験していますが、13分台の新入生が4人揃うのは史上初めてですかね。さらに、持ちタイムよりも都大路での実績の方が素晴らしいかも。


エースが揃う1区で区間賞の鶴川、3位の若林の二人は持ちタイムも3大駅伝の実績も文句無し。太田も1区10位、さらに喜多村も1区8位で走っていますからね…都大路1区で10位以内が4人いるのも、非常に強力ですよね。東海の黄金世代以来かなあ?青学のことですから、1年目から3大駅伝に出場する選手は多く無いでしょうが、現2年生世代と2学年下というのがバランスが良いですよね。選手が揃う学年はもちろん毎年が理想でしょうが、そうでなければ2年ごとが戦力が落ちにくいと思うので。

展望

戦力的には来年度の箱根も優勝候補の一角として迎える可能性が高いかなあ。それまでの結果次第では優勝候補筆頭となっていてもおかしくないかも…1年時に2区で好走している岸本、2年時に5区で好走している飯田をそのまま起用出来れば最も編んてした布陣が組めそう。ただ、少し気になるのは2年空いてしまうことですよね。二人とも走力抜群なのは間違いないですが、連続で経験している区間に臨むよりは、多少劣ってしまう部分もあるのでは…


往路は2区を走った中村、4区を走った佐藤は引き続き任せられることになりそうかなあ。例えば3区中村、4区佐藤のように。残る1区は2年連続で吉田が任されていましたが、誰になるのか気になるところ。都大路の走りを見れば、新入生に任せるにも面白そうですが、青学はあまりしなそうな戦略…そして、これまた一色1年時から1区ではずっと区間7位以内となっており、一度も出遅れていないのも青学の強さですよね。また、しっかり走れる選手を用意しそうです。


復路は6区を走った高橋を始めとして4人が残り、飯田を往路に回したとしても、区間4位以内で走っている選手が3人残るのはやはり強力。そこに期待の新入生か、3大駅伝のエントリー経験者か、28分台ランナーか、調子の良い選手を起用してくればよいわけですから、2年ぶりの3大駅伝制覇に向けて穴の無い区間配置ができそうですよね。


ただ、もう1つ気になる点としては、以前ほど青学が3大駅伝で安定した強さを見せられていないということかなあ。これまでは3大駅伝全てで全く崩れない走り、さらに箱根では別格の強さを見せていたのですが…以前に比べると崩れる区間が複数出てきてしまったり、箱根で区間賞を今年は1つも獲得できていませんからね。これは青学が箱根初優勝を果たして以来、初めてのことです。


往路はきっちりと区間上位でまとめ、復路では圧倒的な戦力を活かして区間賞を獲得、特につなぎ区間での強さが目立っていたので、、、今年度がたまたまそのような結果になってしまっただけで、また来年度は驚異的な強さを見せるのか、それともかつてほどの強さが無くなっているのかは分かりませんが…来年度も優勝を狙えるだけの戦力を有することは間違いないと思いますが、今後を占う上でも大事な箱根となりそうです。

This content cannot be displayed in widgets.