箱根終了後に考える全日本(2021年度)の展望

状況

続いては、11月に行われる全日本における現段階での展望を述べていきます。今年度は青学、東海、駒澤が3強と言われ、記録会もあまり行われていない中、果たしてその見立てはどうなんだろう?と思っていましたが、最終8区の10kmで3強が並ぶという展開に…トップも目まぐるしく変わり、5,6,7,8区終了時のトップが全て入れ替わるわけですから、面白くないわけがないですよね。優勝した駒澤がトップに立ったのはラストのわずか1.2kmほどでしたし…


全日本予選の記事にも記載した通り、すでに出場権を獲得しているのはシード校(駒澤、東海、明治、青学、早稲田、東洋、帝京、順天)+箱根3位以内で推薦出場の創価という合計9校となります。ここに予選会を突破した6校の合計15校が関東から出場し、優勝を争うことに…関東勢以外では立命館がいつも割って入ってはきますが、現状は15校のうち数校上回れば良いという状況でシード争いに加わるのは難しそう。

展望

すでに全日本出場を決めている大学の中で、チーム力ではなく、スケジュールで厳しいのが明治大学です。チーム力は今年度と比較しても負けないほど高いレベルにあるとは思いますが、全日本シード校で唯一箱根予選に出場することとなります。箱根予選に出場→全日本で好結果を残すのは極めて難しく、全日本で3位以内というのはこの10年を見てもどの大学も達成出来ていませんし、シード権内に入ってくる大学も限られています。


過去3年を見ると、予選会で圧倒的な強さを見せた2018年の駒澤でも全日本は4位、2019年はこれまた箱根予選で驚異的な強さを見せた東国大が4位、箱根予選9位だった早稲田も6位でシード獲得しています。今年度は箱根予選ダントツトップの順大が8位でシード獲得…戦力が充実していた早稲田を除くと、基本的に箱根予選を別格の強さでトップ通過している大学のみです。


箱根予選から大体2,3週間後に行われる全日本に再びピークを合わせるのがいかに難しいかということですよね。箱根予選4位通過を果たした2年前の明治も全日本は15位に終わっています…加藤、櫛田、手嶋、鈴木と主要区間を任せられる選手は揃っていて、1区も前回好走している児玉がいるだけに、2年連続のシードも狙えるとは思いますが、全日本に合わせられるかは正直微妙。。。


最も未知数なのは創価大学です。そもそも、全日本に出場したことはありませんからね。そして、創価の評価がある程度固まるのはこの全日本かなと思っています。同じく初出場となる出雲は正直人数も距離も箱根と違いすぎますし、どれだけ合わせてくるか大学によっても異なるので参考になりづらいです。この全日本でも箱根のような驚異的な走りを見せられれば、来年度の創価も怖いということになるでしょうし、全日本でシード争いにも加わることが出来ないようであれば、箱根は出来すぎだったかも…となりかねません。


ここ2年の傾向から、3,7,8区を重視する傾向がありますから、8区にムルワ、3,7区に葛西、嶋津というのが王道の配置になるかなあ。個人的にまだ平地で未知数なのは三上ですが、非公式のタイムトライアルでも28分台半ばで走れていることを考えると、主要区間も十分任せられそう。箱根を走った選手は7人残っていますし、現1年生も箱根出場こそありませんでしたが、どんどん1万でタイムを伸ばし、メンバー入りも果たしていますからね。東国大と同様に初出場&初シードも十分狙えるのでは。


前回3強と言われた駒澤、東海、青学は、8人中4年生が3走っています。主要区間である3,7,8区を走った人数は駒澤が小林のみ、東海は塩澤、西田、名取と3人、青学は神林、吉田の2人であり、戦力ダウンとしては駒澤が最も少ないと思われますが…ルーキーによる戦力アップでは都大路を見る限りは青学が圧倒的で東海も十分、一方で駒澤は相対的に厳しそうというのも争いを激しくします。


駒澤は全日本を争うメンバーを見ると、石川を始め箱根優勝の立役者である3年生トリオは誰も出場しておらず、全日本でも戦力となってくることでしょう。1年も箱根を走った白鳥にエントリーされた青柿、唐澤に赤津など粒ぞろいで選手層を厚くしてくれそう。今最も求められるのは主要区間を任せられるエース級の台頭です。選手は揃うだけに田澤に次ぐエースの誕生、田澤、芽吹、○○の3本柱を形成することが出来れば、連覇にぐっと近づくでしょう。


東海は誰も走らなかった2年生ですよね。本来であれば主力の松崎咲に箱根を走った川上、濱地、竹村らがチーム力をアップしてくれました。石原以外に主要区間を安心して任せられる選手が台頭してくるかが出雲同様に鍵になりそうかな。ルーキーも徳丸や越など有力選手がズラっと加わり、全日本でもチームに貢献してくれそう。それでも塩澤、西田、名取の抜ける穴を埋めるのは容易ではなく、優勝争いからは一歩後退してしまう印象です。


青学は人数が増えるほど選手層の厚さを活かせます。箱根で好走した高橋、飯田、中倉はいずれも全日本は走っていませんし、全日本で苦しんだ近藤も箱根では好走しています。復活が期待される岸本も戻ってくれば主要区間を任せられる選手、1年の佐藤、2年の中村も主要区間を走れる選手ですし、つなぎ区間も心配は無いですよね。さらに、鶴川、若林ら期待のルーキーがズラッと加わることを考えると、今年度と同様に新入生が2人は出場してきてもおかしくないです。やはり、現時点では駒澤とともに優勝候補の一角に名を連ねることになるのでは。


前回の全日本から最も上積みが期待される優勝候補は早稲田かもしれません。まず、全日本を走った8人は全員3年以下、4年が抜けることによる戦力ダウンはありません。さらに、前回は千明を欠いたことで前半に主力を投入することになり、さらにルーキー3人を起用したこともあって後半は苦戦しました。早稲田は中谷、太田のダブルエースに千明、鈴木、井川という5本柱とも言える布陣なんですよね。


ここに長い距離に強い山口、1年も辻、菖蒲、諸冨に箱根6区で好走した北村を含めて来年度は現1年に頼るのではなく、調子の良い選手を起用出来そう。新入生も5千でいきなりチームトップとなる伊藤が加わることを考えると、期待は高まります。バランスを重視するなら3区中谷、8区太田が最も不安がなく、7区は千明、鈴木、井川で最も調子の良い選手を起用出来るという贅沢さ…残る2人は2,4,5区あたりに配置すれば隙のない区間配置となりますよね。こうして見てみると、優勝が狙えそうな気がしてきます。。。


東洋は、箱根で強さを証明した松山が3区か7区、宮下が8区というのがまず安定でしょう。つなぎ区間は前年度全日本を走った選手をそのまま起用すれば大きな問題は無いですし、復活が待たれる蝦夷森、鈴木に箱根を走った清野もいます。となると、気になるのはもう1つの主要区間を誰に託すかですね。期待の新入生である石田の抜擢もあるのかな?東洋が他の優勝候補と比べるとちょっと不安なのが主要区間、特に7,8区かなあ。8区宮下ならばもちろん安心なのですが、優勝候補のエースたちと渡り合うとなると、やや力不足は否めず…松山も全日本の主要区間でどれだけ合わせられるか…準エースの台頭が待たれるかなあ。


帝京は、シード校では最も厳しいかもしれません。全日本は4人の4年生が走り、3人が区間5位以内とチームを牽引しましたからね。箱根3区で抜群の安定感を見せる遠藤も出雲・全日本はそれほどでもないですし…8区は再び細谷に任せるとして、遠藤は7区よりは3区かなあ。中村や橋本あたりに7区を任せるのが順当な気がしますが、他のシード校と比べると、やはり戦力的に厳しいのは否めず…


星、小野寺、鳥飼ら4年生は2年以降はチームの中心として活躍し続けてくれましたからねえ。他にもチームの選手層を支える選手が何人もいました。現状、つなぎ区間もまだ戦力的に未知数なんですよね…1区を走った小野は苦しい走りでまだ不安が大きいですし、三原や寺嶌ら箱根を走った選手がどれだけ戦えるか…ルーキーも他のシード校に比べると良いとは言えず、いつもの育成に期待することになるかなあ。ただ、9校の中で現時点でシードを落とす可能性が最も高いのは?と言われたら、帝京かもと思ってしまいます。


順大は、全日本に出場した4年生は3区を走った清水のみ、箱根も10区間中8人が3年生以下ですからね。野村、三浦のダブルエースを7,8区まで残せるようになり、さらにルーキーの石井や伊豫田あたりが3区を担うようになれば…今年度からさらなる上積みが期待出来そう。今の全日本は長い距離に強い選手を7,8区に起用よりもいかにエースを7,8区まで温存しながら、6区まで好位置で粘れるかになっていますから。


つなぎ区間も28分台のベストを持つ選手をずらっと並べることが出来るのは大きいです。ただ、個人的に今の順大で一番楽しいのは圧倒的な成長ぶりです。野村が2年時にここまでのエースになるなんて…伊豫田の成長ぶりも著しいですし、チームとして良い流れできているのかなあと。若いチームがさらに成熟してきた時に、全日本でどれだけ上位に食い込んでこれるのか期待は大きいです。


全日本出場が決まっている9校を現時点で見てみると…優勝候補と言えそうなのは駒澤、青学、早稲田でそこに割って入る候補が東海と東洋、さらに創価、順大、明治と続き、帝京は一歩下がるという印象かなあ。仮にどこかが圧倒的な戦力となったとしても、○強と呼ばれることになるでしょうが…一強ってつまらないですしね。


全日本予選会校からシードを狙うとなると、先述の通り箱根予選会校は厳しい可能性が高いため、國學院と東国大の2校が有力候補になってくるかな。実際、昨年度は両校ともシードを獲得していますからね。國學院も東国大も新入生に力のある選手があるため、どれだけ戦力になってくるかも気になりますね。特に國學院はエース級、準エース級が揃っているので、そこが崩れなければ十分シードは狙えるはずですが。東国大は2年連続でムセンビが走っており、来年度もムセンビに託すのかな?ヴィンセントが8区ならばモグスの記録も狙えそうで、他大にとっては驚異でしか無いですが…


他の全日本予選会校が全日本でシードを獲得するイメージは現状では無いかなあ。力が抜けているであろう中央が全日本予選をついに突破し、箱根予選でも圧倒的な強さを見せることがあれば、期待出来るかもしれませんが、、、しばらく全日本に出場出来ていないことを考えると、出場出来たとしても、まずは全日本は経験を積む場となりそうかな。

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