第97回(2021年)箱根駅伝 國學院大學 区間配置予想 ~2年連続の総合3位を目指して総合力は充実~

本日は國學院大學について、区間配置予想及び戦力分析をしていきます。前回の箱根は、1区藤木から素晴らしい走りを披露、一度も総合6位以下に下がることはなく、さらにアンカー殿地がラスト4チームの争いを制して総合3位、完璧と言って良いレースを見せました。全日本では8区間すべてで10位以内という安定した走りだったものの、稼ぐ区間がなかったことが響き、総合9位でシード落ちとなってしまいました。エントリーメンバー箱根成績(直近5年)はこのようになっております。

4年生:河東 寛大、臼井 健太、藤村 遼河、木下 巧

     徳備 大輔、田川 良昌、高嶌 凌也、門田 秀利

3年生:藤木 宏太、木付 琳、島崎 慎愛、石川 航平、殿地 琢朗

2年生:中西 大翔、中西 唯翔

1年生:伊地知 賢造

全日本を走った8人、前回の箱根経験者6人はきっちりとメンバー入りを果たしています。目立ったエントリー漏れが無かったのは、大きいですね。持ちタイムの良い選手では、1万で29分37秒を出した3年の相澤、2年は29分26秒を持つ藤本、29分34秒の阿久津、35秒の西田、坂本といった2年生、29分34秒を持つ1年の田高といった選手が外れています。


4年生が8人と半分を占めた一方で下級生は3人のみと上級生中心のエントリーとなりました。持ちタイムを伸ばしている下級生よりも、経験豊富な上級生が選ばれている感じかなあ。1万で28分30秒切りを果たしたのが藤木、中西大のダブルエースの他にも河東、木付と4人になりましたし、エース力では劣っても総合力では前年度にそれほど引けを取らないのでは。


1年時に全日本を6区5位で走っている中西唯が全日本のエントリー漏れから戻ってきました。2年生は中西大以外が苦戦が続いていただけに、もう1人箱根10人に入りそうな選手が入ってきたのは大きいです。往路はエース級を中心に揃っていますし、復路は4年生を中心に計算できそう。浦野世代が背負っていた主要区間をどれだけ走れるかが大事になりますね。そんな國學院大學の区間配置予想は以下の通りです。

臼井④ー藤木③ー木付③ー中西大②ー殿地③
島崎③ー中西唯②ー伊地知①ー河東④ー徳備④

~往路~

1区は臼井、全日本では2区6位と上々の走り、4年時になってこれまでとは別格の強さを見せていますし、今の臼井ならば主要区間も任せられそう。不安が無いわけではないですが、臼井に1区を任せられればチームとしては非常に大きいんですよね。ここは思い切って託したいなあと。


2区は藤木、チームのエースは藤木だと思っていますし、エース区間を任せるのは藤木しかいないかなあと。3年生になってさらなる活躍を見せていますし、全日本はエース区間の7区でもう一歩でしたが、逆にその悔しさを晴らす走りを箱根のエース区間で見せてくれれば。


3区は木付、3年生主将はなかなか目立つ走りを見せられていませんでしたが…全日本では5区6位でまとめ、さらに1万で28分27秒まで伸ばしてきました。走りでもチームを牽引する存在となってきたことを考えると、往路を走ってほしいなあということで、3区としています。


4区は中西大、前回も4区3位と素晴らしい走りを見せているエース格の1人、本人も4区希望というっことですし、準エース区間の4区を走ってほしいなあと。1~4区はどこを走ってもおかしくない選手ですが、中西大の走る区間は大きく稼ぐ区間としてもらわないと、困りますね。


5区は殿地、本人も熱望しているようですし、これまでの3大駅伝の実績を考えても主要区間を担ってほしいですし、そこで山登りを希望となれば是非とも走ってほしいですよね。タイム差が最もつく区間ですし、過去2大会は浦野が圧倒的な走りを見せている区間、それまでは5区は決して國學院の得意な区間では無いですし、5区の走りは非常に大事になってきそう。

~復路~

6区は島崎、前回の箱根は6区8位、さらに全日本では1区4位と素晴らしい走りを見せており、さらに力をつけてきています。計算できる区間の一つですし、前回以上の走りを見せてほしいです。もはやこの区間はもったいないほどになってきた選手ですが、今回は本人も希望しているようですし、さすがに6区かなあ。


7区は中西唯、万全の状態であれば箱根にも出場してほしいところ。9,10区を最上級生に任せるとするとなると、7区なのかなあと。ただ、コンディション次第では他の4年生が起用される可能性が高そうです。中西大が大活躍なだけに、中西唯も負けずに活躍してほしいという期待も込めて。


8区は伊地知、全日本も6区10位でまとめていますし、持ちタイムも着実に伸ばしている選手、今回はルーキーで唯一のエントリーとなりましたが、箱根10人に入ってきてほしいかなあと。比較的ルーキーが走ることが多い8区で箱根デビューが良さそう。


9区は河東、前回も8区7位で走っていますし、1万で28分25秒を叩き出していることを考えても、往路を走ってもおかしくない選手です。ただ往路を任せられる選手は揃っているだけに、復路の切り札という位置づけで9区を任せるのもありかなあと。どの区間でも任せられる主力を復路に残せるのは大きいです。


10区は徳備、アンカーはこれまで3大駅伝に出場していない4年生の起用が濃厚かなあと。監督の評価を見る限りは徳備や高嶌、田川らが起用される可能性が高そうでしたが、全日本も起用を迷ったという徳備としています。最初で最後の箱根を走る最上級生の走りに期待したいなあ。

先述の通り、4年生は誰が走ってもおかしくないですよね。確実に走るであろう臼井、河東以外の6人から何人が出場するのか、その4年生がどんな走りを見せるのかは國學院の最終順位に大きく影響しそう。エースが揃うのは2,3年生ですが、箱根ではやはり4年生の走りが大事になってきますからね。


前回の箱根で2,3,5区で好走した選手が抜けた往路は単純に考えると厳しくなりそうな気がしますが…臼井の復活に木付、河東の成長、殿地が5区を任せられるのであれば大きく戦力ダウンすることは無いのかな?と思えてくるんですよね。復路はいつも粘りの走りを見せていますし、目標としている3位も決して無謀な目標では無いのかなあと。


もちろん、今年度は優勝候補と言われる大学が何校もあり、続く大学も全日本で結果を残すなど力のあるところを見せています。そこに全日本で9位とシード落ちだった國學院が割って入るのは容易では無いでしょう。エースも主力も新戦力も揃って結果を残さなければ、目標の3位は遠くなるでしょうが、前評判を上回るような走りを見せてきたのもまた事実、再び驚きを与えるような走りを箱根で見せてほしいです!!