第52回(2020年)全日本大学駅伝戦力分析&区間配置予想 ~帝京大学~

続いては、帝京大学の全日本大学駅伝における戦力分析と区間配置予想を行っていきます。前回の全日本では、1区18位と出遅れたものの、徐々に巻き返し、7区終了時で9位、総合で8位とギリギリでのシード獲得となりました。前評判と比べると、ちょっと力を発揮しきれなかった印象ですが、箱根では1区からずっと好位置をキープ、アンカー吉野の区間2位&区間新の走りもあって、総合4位でのフィニッシュとなりました。エントリー一覧過去5年成績はこのようになっております。

4年生

前回の全日本で7区6位、箱根では2区9位といずれもエース区間で結果を残しているエースの星、今月1万で29分10秒のベストをマーク、箱根では8区9位、8区3位と好走を続けている鳥飼、5千で13分50秒のベストを今月マーク、全日本3区9位、箱根では1区8位と安定した走りを見せる小野寺、1万で29分26秒のベストを今月マーク、前回の箱根に続いてのエントリーとなった増田、5千で14分1秒のベストを持ち、2年時の全日本では6区9位で走っている谷村、5千で14分5秒、1万で29分47秒のベストを持ち、3大駅伝・予選会通じて初エントリーとなった山根の6人。

3年生

1年時の全日本では4区3位、箱根では2年連続の3区で3位→2位と素晴らしい走りを見せている遠藤、1万で28分52秒のベストを持ち、前回の全日本では5区8位で走っている橋本、前回の全日本では6区8位、箱根では7区9位で走っている中村、今月1万で29分42秒のベストをマーク、1年の出雲以来の3大駅伝エントリーとなった細谷、5千で14分20秒を持ち、3大駅伝初エントリーを果たした森田、5千で14分17秒のベストを持ち、2年時の出雲に続いてのエントリーとなる三原の6人。

2年生

5千のベストは高校時代の14分32秒、ハーフで65分42秒のベストを持つ北野、5千で14分39秒のベスト、ハーフは65分44秒のベストを持つ山田の2人。

1年生

高校時代にロードの実績は抜群、1万も29分16秒を高校時代にマークしており、5千では今月14分7秒のベストを出している小野が唯一のエントリー。

他の大学は最大である16人がエントリーされていますが、帝京だけは何故か15人しかエントリーされていません。最終的には13人のエントリーになるので、それほど問題は無いかもしれません…15人を見ていくと、7人いる3大駅伝経験者を中心に主力は一通りエントリーされています。15人中一2人が上級生となっており、帝京らしく上級生中心のエントリーとなっております。


前年度は3大駅伝全てでエントリーを果たした2年の新井がエントリーされなかったのはやや意外でしたが、そのくらいかなあ。ルーキーももう少し入ってくる可能性はあるかと思いましたが、即戦力として期待される小野だけでした。そんな帝京大学の区間配置予想は以下のとおりです。

区間配置予想

小野①ー小野寺④ー遠藤③ー谷村④
橋本③ー中村③ー星④ー鳥飼④

無難ではありますが…3大駅伝経験者7人+ルーキーの小野という8人を選んでいます。ここに、1人でも割って入る選手が出てきてほしいところですが…1区は小野、ルーキーに託すのはどうなのか?とも思い巻いたが、都大路でのあの素晴らしい走りを見せられると、ついつい1区で見たくなってしまうんですよね。大学での状態が気になっていましたが、今月自己ベストを更新しているのも大きいですし、ロードの強さを見せてくれれば。


2区は小野寺、1区をルーキーに任せるのであれば、その後はエース級を並べたいところ。小野寺が1区でももちろん良かったのですが…1区でなければ2区で良いかなあと。他大もエース級を起用してくるところが多いでしょうし、小野寺ならば十分渡り合えるでしょう。


3区は遠藤、前回も小野寺を起用するなど帝京も3区は重視しているのかなあと。ちょっとコンディションは気になるところですが…遠藤もエースの一角を占める選手ですし、大事な勝負レースで合わせてくれる安心感があります。4区は谷村、2年時にも全日本を走っている選手、やや消去法になりますが、5,6区は前回も走っている選手がいるので、残るつなぎ区間である4区で良いかなあと。3大駅伝も3度走っている経験豊富な選手ですし。

5区は橋本、前回も同区間を8位で走っていますし、崩れていたら別区間…というのもありますが、上々の走りだったのでそのままで良いかなあと。前回の経験を活かしてさらに上位を狙ってくれれば。6区も同様に中村風馬としています。こちらも橋本同様に6区を8位で走っている選手、この2区間で1桁順位で走れたのは、シードに向けても結果的に大きかったです。風馬は箱根も1桁順位で走っていますし、ある程度計算出来る選手になりましたよね。


7区は星、エース区間を走るのはエースに任せるべきでしょう。しかも、前回も6位で走っている選手を、箱根2区でも他大のエースに負けずに粘り強い走りを見せてくれた星を7区から外す必要は無いかなあと。頼りになる選手です。8区は谷村、帝京は8区にエース級よりも長い距離に強い選手を起用する傾向があります。となると、ハーフの持ちタイムも良く、前回の箱根でも8区3位と好走している鳥飼が相応しいのではないでしょうか。実は箱根以外は初のエントリーとなりますが、これまでの実績を踏まえると、しっかりとまとめてくれるのでは。

区間配置予想をしてみると、スキのないオーダーが組めそうです。エース級+3大駅伝で1桁順位で走っている選手+期待のルーキーで組むことが可能ですからね。ただ、戦力が固定化されてしまう恐れがあるのと、2年生がちょっと他の学年に比べると差をつけられ気味なだけに、2年からも出場するような選手が出てきてほしいかなあ。


個人的に気になるのは、小野が起用されるのか、されるのであればどの区間かですね~あそこまで都大路で好走した選手が帝京に入るということはこれまでにほぼ無かったはずですし、その力を存分に発揮してほしい…チームの総合力としても、3,4年生を中心に力のある選手が揃っており、シードは十分狙えると思うのですが・・・同じく戦力充実だった前回は最後もギリギリでのシード獲得だっただけに、油断は禁物です。


皆さんの順位予想、現時点では9位となっており、ギリギリシード圏外となっていますね。ちょっと意外な気もしますが…確かに前回の全日本でシードを獲得した8校はいずれも今回も力のある大学ばかり、さらに、前回のシード落ち校の中では箱根予選ダントツトップ通過の順大や、今年度面白いように好走を続ける明治が虎視眈々とシードを狙うわけですから、そんな大学相手にシードを獲得するのは容易では無いかもしれません。それでも、しぶとい走りが帝京の持ち味でもありますし、今回も崩れること無く、きっちりとシードを確保してほしいものです!!

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