第97回(2021年)箱根予選 戦力分析 ~上武大学~

本日は上武大学の箱根予選に向けての戦力分析を行います。前回の箱根予選では、岩崎・坂本のダブルエースがともに20位以内と前評判通りの強さを見せたものの、後続は続けずに3番手が99位という状況、150位以内も5人しか入れずに13位ということで、初出場から続いていた連続出場が途絶えることとなってしまいました。これまで、何度か予選落ちの危機がありながらも、ギリギリで耐えてきた上武でしたが、ついにでしたね。。。箱根予選にエントリーされた14人の持ちタイムは以下のようになっています。

前回の箱根予選に出場した選手は7人残っており、松倉、内藤を除く5人(岩崎、坂本、村上、渡辺、西村)が今回もエントリーを果たしていますね。特に岩崎はハーフで61分台を叩き出すなどさらにその力に磨きをかけ、日本人トップ争いも期待されるほどです。坂本がちょっと箱根予選以降は存在感をあまり見せられていないのは気がかりですが、前回も好走していますし、合わせてくれると信じて…


そして、上武にとって最もポジティブな要素としては、9月末に行われた記録会、おそらくこのレースが箱根予選の選考も兼ねていたと思われますが、今回エントリーされている14人中11人がこのレースで30分を切っても自己ベストを叩き出しているということです。それも、30分切りがギリギリという選手だけではなく、29分20秒台~40秒台の選手も増えていますからね。箱根予選の3週間前に揃って自己ベストを出せているというのは良い傾向ですよね。

自己ベストラッシュだった記録会の中でも、ずば抜けたタイムを叩き出したのが2年の村上、28分38秒はエースの岩崎を31秒も上回るチーム唯一の28分台ランナーとなりました。1年時から箱根予選もチーム5番手で走るなど勝負レースでも結果を残してきた選手が一気に抜けたタイムをマークしたとなると、箱根予選でもエース級の走りが期待されます。柱が1本増えたのではないかと。


今回の14人エントリーは、記録会で好走した選手が中心なので結果として分かりやすいものとなっています。そのため、松倉、西井、源川、丸山、中島といった元々29分台のベストを持っている選手がズラッと外れているんですよね。今年度は比較的スカウトの良かったルーキーも入っているのは青山だけで、高校時代の実績で上回る額賀・米林や1万で29分48秒を出した芝らもいません。持ちタイムが良かったり、全日本予選・箱根予選に出場経験があったりといった実績のある選手よりも、直近でしっかりと合わせられた選手が選ばれているということです。

それはもちろん、選考基準として分かりやすくありだとは思いますが、その結果として経験値という点では下がっているとも言えます。ルーキーを除いた3大駅伝・予選会を通じて初のエントリーとなった選手も4年の田波、3年の吉田、湯本、小川、加藤、2年の阿部・今泉と14人中半分を占めることとなります。箱根予選経験者も5人しかいませんし、そのうち渡辺、西村は前回チーム11,12番手と下位に沈んでしまった2人ですからね。このエントリーが吉と出るか凶と出るかは分かりませんが、個人的には期待の方が大きいです。記録会とはいえ、大事なレースに合わせられた選手がメンバー入りしているわけですからね。


皆さんの順位予想、現時点は10位とまさにボーダーラインギリギリという予想になっていますね。前回の箱根予選の順位である13位よりも上なのは、私と同様に先月末の記録会での好走をポジティブな要素と捉えている人が多いからでしょうか。というか、今年度はほとんどレースが無かったから、参考に出来る要素が非常に少ないですから…


私も、前回よりはボーダー争いに絡めるだけの戦力は整っているのではないかと考えています。岩崎、坂本のダブルエースに村上が3本柱に名を連ねるほどのつけているのであれば、3人がフリーで大きく稼ぐ役割、残りの選手は基本的に集団走という戦略がとれますからね。そして、上武は元々集団走を得意としている大学でもあります。箱根でシードを獲得したことがないということも、箱根予選の経験が豊富という点ではプラスに働きます。


前々回の箱根に出場し、前回の箱根予選で落選してしまった他の3校と同様に、1年で箱根復帰を果たせるかどうかというのは非常に大事になってきます。即返り咲きを狙う大学の中では、最も主力のエントリー漏れが少なく、戦力が充実しているように思えます。そんな状況で、上武のしぶとさを発揮し、最下位でも構わないので何とか予選を通過し、また箱根路に戻ってきてほしいものです!!

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