第97回(2021年)箱根予選 戦力分析 ~日本体育大学~
今日は日本体育大学の箱根予選に向けての戦力分析を行います。前回の箱根予選は3位と上位通過を果たしたものの、箱根では1区で好スタートを切ったものの、2区以降はズルズルと下がっていく展開が続き、総合17位に終わっています。エントリーされた14人の持ちタイムは以下のようになっています。
名前 | 学年 | 5千ベスト | 1万ベスト | ハーフ換算 |
---|---|---|---|---|
池田 耀平 | 4年 | 13:57.82 | 28:47.05 | 01:01:36 |
野上 翔大 | 4年 | 14:34.90 | 29:08.96 | 01:03:41 |
岩室 天輝 | 4年 | 14:16.78 | 29:20.58 | 01:04:07 |
嶋野 太海 | 4年 | 14:25.70 | 29:24.73 | 01:04:03 |
福住 賢翔 | 4年 | 14:23.86 | 29:28.00 | 01:05:06 |
森下 滉太 | 4年 | 14:32.61 | 29:40.19 | 01:04:54 |
菅沼 隆佑 | 4年 | 14:24.27 | 30:22.32 | 01:04:44 |
大内 宏樹 | 3年 | 14:07.15 | 29:15.57 | 01:04:40 |
岡嶋 翼 | 3年 | 14:32.99 | 29:33.43 | 01:04:47 |
佐藤 慎巴 | 3年 | 14:02.15 | 29:56.03 | 01:06:41 |
名村 樹哉 | 2年 | 14:26.21 | 29:46.28 | 01:04:53 |
盛本 聖也 | 2年 | 14:22.92 | 29:54.86 | 01:04:21 |
藤本 珠輝 | 2年 | 13:54.21 | 30:14.18 | 01:02:46 |
村越 凌太 | 2年 | 14:24.60 | 31:43.16 | 01:08:02 |
前回の箱根出場者は全部で7人残っているのですが、今回エントリーされているのはわずかに4人(池田、藤本、嶋野、野上)だけなんですよね。3区を走った亀田、4区を走った太田、7区を走った大内一と3人も外れてしまいました。確かに3人とも区間順位は17位以下と苦しい走りでしたが、主要区間と言われる3,4区を走った選手がいないのは、痛手であることは間違いないですよね。全日本出場者からも、松尾、加藤の2人が外れています。
一方で前回の箱根予選メンバーは8人残っており、外れたのは太田だけです。前回の経験者が7人揃っているというのは強みです。チームのエースである池田に前回箱根予選チームトップの藤本ら実績のある主力に加え、2年時には活躍も3年時は3大駅伝・予選会に出場出来なかった岩室も戻ってきています。本来であれば池田・岩室コンビへの期待値は大きかっただけに、どんな状態なのかは気になるところ。
前回の箱根予選で3位と上位通過を果たしているのは、強みの一つですね。そのときにチーム1,2位だった藤本、池田はさらに力をつけていますし、今回も大きく稼ぐ役割を担ってくれそう。ルーキーが1人もメンバー入りを果たしていないのは残念ですが、逆に言えば距離に不安のある選手が少ないとも言えます。箱根予選で中位で走っている選手だけではなく、ハーフの持ちタイムで64分台の選手も多いですから。
その一方で不安なのは、前回の箱根で大きく崩れてしまったことですかね。1区池田が3位だった以外、残る9区間は全て区間13位以下、全日本も苦しい展開が続いたこともあり3大駅伝で好走したことのある選手が池田・岩室しかいないのはいくら箱根予選で結果を残しているといっても気がかりです。箱根予選ではチーム3~5番手だった選手はいずれも卒業していますからね。そこに全日本・箱根経験者を何人も欠いているということは、持ちタイムは良くとも実績・経験の乏しい選手が多く出場することにもなりますから…
新戦力という点では、箱根エントリー経験はあるものの、3大駅伝・予選会の出場経験は無い福住が29分28秒と自己ベストを直近で更新していますし、森下・菅沼といったハーフで64分台を持つものの、これまでエントリーさえ無かった4年生が入ってきたのは楽しみかなあ。2年生では前回1年ながら箱根予選を走った3人に加え、村越がメンバー入りを果たしました。長い距離の実績はまだあまり無いですが、それだけ力をつけてきているということでは。
現時点での順位予想では、5位となっており中位での通過を予想する人が多いです。私も、前回は3位通過だったものの、その時に比べるとやはり戦力としては劣るのかなあという印象がありますし、その一方で箱根に連続出場をずっと続けている日体大が予選落ちするという可能性も低いのでは無いかと思っています。大きく稼ぐべき選手は稼いでくれるであろう期待と、中堅どころも大崩れはしないのではという安心感があります。
色々あって監督が変わったり、その後任が決まらないなどとなかなか落ち着かない状況もありましたが、今年の7月からは長野東高校(女子)を全国トップクラスへと成長させた玉城監督が就任しています。長野の名門高校→関東の大学となると、まさに両角監督の佐久長聖→東海大学と同じパターンとなります。東海大学を見事に立て直した両角監督のように活躍を期待したくなります。まずは新監督の元、箱根予選を確実に突破し、箱根シード返り咲きを目指して欲しいです。