日本インカレ2020 10000m ~ブヌカが優勝、田澤が日本人最高の4位~
日本インカレの初日だった本日に行われた種目から、1万mの結果を振り返っていきます。公式結果はこのようになっております。入賞した選手を中心に振り返ります。留学生が多くエントリーされていたこの種目、日本人選手がどれだけ入賞できるか不安だったのですが…表彰台こそ留学生独占でしたが、逆にそれ以外は全て日本人選手が入賞というのは素晴らしいですね。
順位 | 氏名 | 所属 | 記録 |
1位 | ジェームズ ブヌカ(3) | 駿河台大 | 28:05.66 |
2位 | フィリップ ムルワ(2) | 創価大 | 28:06.52 |
3位 | レダマ キサイサ(4) | 桜美林大 | 28:14.13 |
4位 | 田澤 廉 (2) | 駒澤大 | 28:22.48 |
5位 | 西山 和弥 (4) | 東洋大 | 28:43.17 |
6位 | 藤木 宏太 (3) | 國學院大 | 28:55.70 |
7位 | 塩澤 稀夕 (4) | 東海大 | 28:59.53 |
8位 | 手嶋 杏丞 (3) | 明治大 | 29:02.30 |
優勝を果たしたのは28分5秒をマークした駿河台のブヌカ、昨年度から関東インカレなど勝負レースで圧倒的な強さを見せていましたが…ここでも強かったですね。優勝候補の1人だと思っていましたが、ラストまでもつれた争いもきっちりと制して結果を残してきました。
2位に創価のムルワが入ってきたのはちょっとびっくりしました。確かに前回も2位に入っている選手ではありますが、今回はさらにハイレベルな選手が揃い、自己ベストも28分38秒でしたからね…それがトップと1秒差の28分6秒とベストを32秒も更新する走り…今年度の創価を牽引する入りを見せてくれそうです。
3位に桜美林のキサイサが28分14秒で入っています。ブヌカ同様に優勝候補の1人だと思っていましたが、終盤はやや2人から離されてしまいましたね。キサイサが留学生相手とはいえ2人に負けるというのはなかなか見ない気が…いつも圧勝しているイメージがありますからね。ラストの強さも抜群ですし…
4位に駒澤の田澤、28分22秒とセカンドベストをマークしての日本人トップの走りでした。27分台も狙うようなハイペースの先頭集団にも5人になるまでついていきましたし、、、その一方でペースダウンも最小限に抑え、5位に21秒もの大差をつけたのも流石ですね。ルーキーイヤーに大活躍を魅せた田澤ですが、2年目もしっかりと結果を残しているのは安心かなあ。今年度も大暴れしてくれれば。
5位に東洋の西山が28分43秒で入ってきました。1年時には同種目で3位に入り、2年のトラックシーズンまでは大学トップクラスの走りを見せながら、その後は苦しい走りが続いていただけにこの走りは嬉しいですね。西山はあえてハイペースは先頭集団にはついていかずに2番手集団の位置をきっちりとキープ、その一方で先頭集団から落ちてきた選手をかわしていっての5位と良い走りを見せてくれました。相澤卒業後、チームを牽引するのはやはり西山であって欲しいなあ。
6位に國學院の藤木が28分55秒で続きました。前回も4位入賞を果たしていますが、2年連続の入賞は素晴らしいです。藤木も西山と同様に先頭集団にはつかずに第2集団を選びましたが、冷静な走りで入賞を勝ち取りました。藤木も本当に外すことのない一方で爆発力のある良い選手へと成長を遂げましたよね。
7位に東海の塩澤が28分59秒で入り、ここまでが28分台ですね。塩澤は先頭集団に積極的についていき、同じく食らいついた駒澤の田澤、明治の手嶋よりも前を走っていることが多かったですが…やはりハイペース過ぎたのかちょっと遅れるのが早かったですかねえ。その後も後続に抜かれはしたものの、大きく落ちることはなく28分台で7位を確保したのは良かったかなあと。やはりそのスピードは魅力的です。
8位には明治の手嶋が29分2秒、9位とはわずか0.41秒差で最後の入賞枠を勝ち取りました。手嶋も先頭集団についていき、遅れた後も比較的差が離れずに粘っている印象だったのですが…そこから終盤にかけて一気に離されてしまったかなあ。前半突っ込みながらもラストは粘って入賞を果たすのは流石ですね。結果的に先頭集団についた3人(田澤、塩澤、手嶋)、第2集団を選んだ2人(西山、藤木)の日本人選手が5人がいずれも入賞を果たすこととなりました。
9位にはオニエゴが入り、あと一歩入賞には届かず…同じ留学生であるムルアが欠場ということでここで見せ場を作りたかったところですが、まずまずの走りと言えるのでは。1年時を考えるとその成長幅は相当ですよね~それだけに、ロードの勝負レースを走る姿も見てみたいですが、ムルアの壁は厚そうかなあ…
東国大のムセンビもヴィンセントが途中棄権となった中で10位ともう一歩の走り、、、同じくヴィンセントが欠場となった国士舘のギトンガは14位にとどまり、ともにロードに向けてアピールとはいかなかったですね。。。
日本人選手では中谷が後半一気に遅れてしまって16位の30分34秒、完走した選手の中ではブービーという結果に…箱根後の都道府県対抗では素晴らしい走りでチームの優勝に貢献し、さらに力をつけたかなあと思っていたのですが、他のトップクラスの選手に比べると、ちょっと安定感に欠ける部分があるかなあ。。。