第52回全日本大学駅伝(2020)選考結果(関東)の雑感

全日本予選が中止となり、代替の選考方法として2019年にマークした1万のタイムの8人合計で上位7大学が通過することが発表されていました。その選考結果(PDF)はこのようになっております。詳しい方がもう既に出場校を挙げてくれていましたが、まさかの結果が外れることに…(※私は特定の選手の自己ベストしか把握していないので、2019年の持ちタイムトップ8とかは弱いです(汗))


全日本予選が行われなかったことで、どういう選考になっても納得のいかない結果になることはわかっていました。今回の選考基準となった2019年の1万のタイムというのは、後出しジャンケンみたいなものですからね。当然、条件の良い記録会に出場していた大学、自前で記録会を持っている大学、箱根予選落ちの大学も記録の狙いやすい時期に他の大学が箱根に向けてハーフの距離に合わせる中、トラックのタイムを狙うことになるため、相対的に有利になりますね。


実際に通過した大学を見ても、2019年11月の学連記録会、日体大記録会という2大好タイムが出た記録会の恩恵を大いに受けていますし、箱根で予選落ちした大学も2校が全日本予選出場を決めていますからね。好タイムが出る記録会に出場していたかどうかを後から言われるのは、どうしてもモヤっとしてしまいます。。。それはさておき、全日本出場を決めた7校を見ていきます。

1位:日本大学

トップ通過は日本大学、箱根では18位だった日大ですが、11月の日体大記録会に大挙出場し、自己ベストラッシュだったんですよね。28分台が樋口、横山の2人、29分1桁の武田、野田を始めとして29分前半のベストも多かったですし、8番手でも29分30秒台ですかね。一気にタイムを稼いでトップでの通過となりました。


2年ぶりの出場となる全日本、持ちタイムの良い選手が揃っているのはもちろん、ドゥングというエースがおり、日本人選手も箱根で好走した樋口、宮崎に主力の武田、横山ら主力も力があります。箱根で奮わなかった主力がどれだけ活躍してくれるかが全日本での結果に大きく影響しそうです。

2位:中央学院大学

2位通過は中央学院、こちらも箱根では11位とシード落ちとなってしまいましたが、日大と同じく11月の日体大記録会で好タイムを出した選手が多かったですね。28分35秒を持つ栗原をはじめ、29分前半で自己ベストを出した選手が小野、戸口、吉田、畝らズラッと揃っています。28分台が3人で8番手でも29分15秒という持ちタイムは抜けていますし、持ちタイム上位はみんな2019年に自己ベストをマークしていますからね。当然の通過ということになるでしょう。


7年連続の全日本出場を決めた中央学院大学、28分台のベストを持つ高橋、栗原、小島という4年、3年、2年それぞれの学年で中心選手である3人が全日本でも中心となって主要区間を任されることでしょう。そこに去年一気に伸びてきた選手たち、ハーフで素晴らしいタイムをマークした戸口や箱根5区で好走した畝、6区で素晴らしい走りを見せた個人的にイチオシの武川らが絡んでくるかなあ。例年に比べると選手層は薄くなってきているのは気になりますが、戦力的にはシード争いに絡めるだけの選手が揃っていますよね。

3位:明治大学

箱根で6位と5年ぶりにシード権を獲得した明治が順当に3位で全日本出場を決めました。全日本でシードを獲得した8大学は全て箱根でもシードを獲得していますし、まあ明治はどんな選考方法でも全日本出場は確実かなあと思っていましたが…明治は学連記録会で好タイムをマークした選手が多かったんですよね。小袖、手嶋、鈴木らはいずれも28分台の自己ベストを叩き出していますし、小澤、長倉、金橋らも29分10秒台のベストを出していましたからね。


13年連続の全日本出場を果たした明治大学、まずは箱根往路で5位に入ったメンバー、小袖、加藤、手嶋、金橋、鈴木は当然計算したい選手たちですよね。最も悪かった金橋でも区間13位でしたし、特に箱根2、5区を走った加藤、鈴木には期待せずにはいられないですね。復路を走った前田、櫛田、村上も含めればこれだけで全日本の8人は揃ってしまいますからね。そして、誰一人として失敗レースをしていないというのも心強いデータです。予選会校の中ではシードを狙う筆頭だとは思いますが、過去4大会連続でシードには届いていないのもまた事実、箱根のような走りを見せられれば、シードは確実なのでしょうが果たして?

4位:順天堂大学

4位通過を果たしたのは順天堂大学、箱根では14位とシードには届きませんでしたが、唯一と言っていいほど幅広い記録会でタイムを出した選手が多かった大学だったかなあ。確かに11月の日体大記録会では原田、吉岡が28分台のベストを出していますし、人見も29分12秒では走っていますが…28分39秒を出した清水は学連記録会、28分台の野口や29分11秒の西澤は10月のベストですしね~順大記録会で自己ベストラッシュとなったのは2020年3月でしたので、この記録は今回の選考に含まれませんでしたが、それでも中位での通過となりましたね。


4年連続の全日本出場となった順天堂大学、持ちタイムを一気に伸ばしてきた選手が多くて、現状は誰が主力なのかいい意味で分からなくなってきていますよね。前回の箱根で結果を残した選手ならば、ともに1桁で走った野口や西澤が良かったですし、前回の全日本ではこの二人に加えて、清水も好走を見せています。持ちタイムとなると、伊豫田が28分39秒で持ちタイムトップを筆頭に28分台は8人もいますからね。現時点で28分台の選手だけで全日本に臨むことも可能です。


3月の順大記録会では伊豫田以外にも野村、平、石田が28分台のベストを出した下級生の台頭が著しい。さらに、これまで1万のタイムは持っていないものの、ある意味最も楽しみな選手が三浦なのでは?ホクレンの3000m障害は私もyoutubeで見ていましたが、キプラガットに最後まで競り合い、そして競り勝ち日本歴代2位を叩き出すあの強さ、期待は膨れ上がるばかりです。

5位:山梨学院大学

箱根予選では17位とまさかの結果に終わり、初出場から続いていた箱根連続出場が途切れてしまった山梨学院大学ですが、その11月、12月は積極的に1万mの記録会に出場、それが功を奏しての5位通過となりました。ムルアの28分17秒は4月のタイムでしたが、同じく28分台の森山は12月、29分台前半の田矢、松倉、瀬戸らは11月に自己ベストをマークしています。


3年ぶりの全日本出場を果たした山梨学院ですが、全日本は正直厳しいレースになるのではないかと…エースのムルアはもちろん楽しみな選手ですし、日本人では森山が一気にエース格に成長、28分28秒を今年度叩き出していますし、成長著しいですよね。エース区間も任せられそうな選手になってきました。ただ、他に勝負レースで結果を残しているとなると、全日本予選を走った坪井、箱根でチーム2番手だった渡邉くらいかなあと。他の全日本出場校に比べて、明らかに3大駅伝・予選会での実績が乏しいんですよね。そこを、伸びてきている選手たちがどれだけ本領発揮出来るかですかね。

6位:日本体育大学

箱根では17位と下位に沈んだ日体大ですが、6番手のタイムで選考を通過しました。日体大といえば、一般的な記録会としては最も有名であろう日体大記録会を主催している大学、そして11月30日の日体大記録会に大挙出場しているんですよね。持ちタイムトップ10のうち9人がここで自己ベストを叩き出しています。28分台は池田だけですが、29分1桁ならば亀田、大内一、野上と3人いますし、29分30秒切りで2019年のベストトップ8は揃いますからね。



3年連続の全日本出場となった日体大、正直どちらも結果を残したと言えるのはエースの池田くらいなんですよね。箱根1区の走りは素晴らしく、当然全日本もエース区間を任されるでしょうが、続く選手となるちょっと戦力ダウンしてしまうのが現状かなあ…しかし、箱根予選では藤本がチームトップで走っていますし、盛本も良い走りをみせているんですよね。ともに1年生でこの走りとなると、2年生となって期待したいですよね。また、1万の持ちタイムトップ8のうち6人が4年生と最上級生に力のある選手が揃っていますし、岩室も1年時からずっと池田と争ってきた選手ですからね。復活を期待したいです。

7位:城西大学

箱根予選では15位で予選落ちとなってしまった城西大学ですが、ギリギリの7位で全日本出場を果たしました。本来は次点と予想されていた城西大学でしたから、望外の出場でしたね。城西も山梨学院同様に11月、12月の記録会に積極的に出場、自己ベストのトップ8のうち6人がこの2ヶ月でマークしたものです。28分31秒を出した菅原、29分前半の砂岡、松尾はいずれも12月のベストですね。28分台は菅原、菊地の2人だけですが、10番手でも29分30秒台までタイムを縮めてきたのが大きかったですね。


4年連続の出場となる全日本、前回は4区終了時で3位に入るなど大きく盛り上げてくれました。その4人のうちの3人、菊地、菅原、松尾はいずれもチームの中心となるであろう選手ですね。いずれも持ちタイム通いだけではなく、複数の勝負レース、ロードでも結果を残してきている選手ですし、前回の全日本で好走しているのは大きいですよね。全日本では悔しい走りとなりましたが、箱根で好走経験があり、箱根予選もチーム4番手で走っている大里も続く存在で楽しみな選手です。他の選手はまだ未知数な部分もありますが、早速ベストを出すなど元気なルーキーも揃っていますし、前回のように見せ場を作って欲しいですね。

その他大学

8位となったのは中央大学…正直最も納得がいかないであろう大学でしょう。2020年3月の記録会で恐ろしいほどの自己ベストラッシュを果たし、現時点では予選会校だけではなく、全大学で1万の平均持ちタイム(10人)がトップタイムを誇る大学ですからね。その大学が1万の持ちタイムの選考で落ちてしまうのはルールとはいえ、やりきれないですよね・・・現時点ではルーキーでダントツの成績を残している吉居を筆頭に主力も着実にタイムを伸ばしているのを見るとなおさら…これで8年連続で全日本出場を逃すこととなってしまいました。箱根での途中棄権以来、全日本出場も箱根シードもまだ果たせていないんですよね…今年度こそこの負の流れを断ち切るチームだと思っていたのですが。


9位となった創価大は最大のサプライズとなってしまいました。箱根ではシードを獲得し、持ちタイムでも通過すると思われていた大学ですが、まさか箱根10区で区間新を叩き出した島津が大学を休学しており、持ちタイムに含めることができなかったとは…そして、結果として8秒届かずに全日本初出場を逃してしまいました。前年度の選考基準ならば、全日本でシードを持っていない箱根上位2校は全日本に推薦出場できていたはずで、二重で選考基準が変わったことよる悪影響を受けた大学となってしまいました。。。


10位は神奈川大学、こちらも11月の記録会では川口、北崎、小笠原の28分台のベストなど一気に持ちタイムを伸ばしてきたのですが、ちょっとタイムを伸ばしてきた人数が他の出場校と比べると足りなかったですね…29分1桁、10秒台が呑村しかいなかったのも痛かったかなあ。。。


前回の出場校では拓殖と法政が出場を逃し、日大と山梨学院が新たに出場を果たす結果となりました。今回はあまりにも特殊な事情でしょうがなかった部分も当然ありますし、個人的にももやもやするところは多いですが、まずは関東から出場する全日本出場校が15校決まったということで、何はさておき11月1日に行われる全日本が無事に行われてほしいものです。そこで各選手が持てる力を発揮し、見ている私達をワクワクさせるようなレース、魅せてほしいです!!

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