東京マラソン2020結果 ~大迫が日本新記録&日本人トップと貫禄の走り~

2021年2月28日

エリートランナーのみとなった東京マラソン、普段あれだけの選手が走っているのに、あの少なさ、静かさは異様でしたね。ただ、終盤になると観戦した人もいてどうなんだろうと思ったり…観戦自粛のお願いもあったのですが。。。しかし、実際に見に行きたくなるほどの素晴らしいレースでしたね。

序盤は日本記録を遥かに上回るペースの集団に井上、大迫の2人だけがついていきました。第2集団も設定タイムよりもかなり速かった気が…思ったよりも開かなかったですね。そして、大迫が一度遅れても井上のいる集団に戻り、さらにもう一度遅れたときにはさすがに厳しいのかなあと思ったのですが…そこからが素晴らしかったです。井上がいる集団との差を最小限にとどめ、終盤になると追いつき、そしてそこからの抜け出しですよね。


今までの大迫ならば、集団で力を蓄えてのラスト勝負に持っていくのかと思いましたが、その集団をすぐに抜け出す積極的な走りで、井上を置いていきましたからね。途中、さしこみがあったようで気にはなりましたが、大きくペースダウンすることはなく、全体4位、日本人トップで2時間5分29秒の日本新記録、東京五輪出場に大きく近づきました。というか、ほぼ確定と言って良いかなあ。有力選手はこぞってタイムのでる東京マラソンに出場しましたし、びわこで2時間5分28秒以内が出るとはとても思えませんし…


MGCで3位になった時は今後どうするのかと気になりましたが…東京マラソンに出場して真っ向勝負、そして圧倒的な日本新記録で勝ちきる強さ、さすがは大迫です。ゴールシーンのガッツポーズ、そしてその後の涙と本当にこの大会に賭けていたことが分かりますし、大きなプレッシャーもあった中での走り…素晴らしかったです。

今回は好タイムが連発する大会となりましたが、2時間6分台に入ってきたのがヤクルトの高久、大塚製薬の上門(ウエカド)、高久が6分45秒、上門が6分54秒とレース前はそれほど名前の挙がっていなかった二人が日本人2,3位に入ってきたのが凄いですね。高久が日本歴代4位、上門が日本人歴代6位タイとなっています。高久も東洋大学時代はエースという位置づけではなかったですし、上門は京都産業大学出身ですもんね。ともに実業団で大きな飛躍を遂げています。


2時間7分台もズラーッと揃っています。7分5秒でMHPSの定方が入り、これは日本歴代9位ですね。定方も東洋大学時代はむしろレギュラーという位置づけでさえ無かったはずですが…4年になって大躍進した弟とともに成長ぶりが凄まじい。7分20秒でHondaの木村が歴代11位、木村も明治卒業以降、実業団では故障続きで苦しんでいましたが、完全復活どころか大きく成長を遂げています。


7分23秒でヤクルトの小椋、7分27秒でGMOの下田と青学OBコンビが上位に入ってきました。小椋はハーフで日本記録保持者となりましたが、その強さをマラソンの距離でも見せてくれました。下田も大学時代にマラソンで好走して以降はあまり目立った走りはありませんでしたが、再びの好走でともに今後が楽しみです。


7分31秒でコニカミノルタの菊地、7分39秒でGMOの一色、7分45秒でHondaの悠太とここまでが7分台となっています。菊地は一時期日本人3番手で大迫にも迫っていましたからね。終盤はやや離されてしまいましたが、第2集団から抜け出す積極的な走りでした。一色も青学時代から長い距離に強いと言われていましたが、ここでもきっちりと結果を残すことに。青学OBも4連覇世代がどんどん台頭してきています。


悠太はあえて先頭集団についていかない戦略を選びましたが、そこからはあげきれなかったですね。。。MGCでは一人抜け出す走りを見せて終盤失速となりましたが…東京五輪に出場するにふさわしい力を持つ選手だとは思いますが、2回の選考レースでは残念な結果に…


中国電力の岡本が35歳を超えてなお2時間8分37秒とすさまじいタイムをマークしていますからね。本当にどれだけ息の長い選手なのか…素晴らしいです。最も積極的な走りを見せた井上は2時間9分34秒ということで、さすがにあの驚異的なハイペースにあそこまでついていったのは響いたのか、終盤に失速してしまいました。。。それでも、あまりにも消化不良、MGCで最下位だったところからは、しっかりと立て直してくれたかなあ。

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