第96回(2020年)箱根駅伝 1区の振り返り&気になり ~区間賞:米満(創価)~

箱根駅伝が終わってしまいましたねえ。あっという間でした。これで私の2020年も無事に終わりましたので…また、2021年の箱根駅伝を楽しみに日々を送っていくことになりますね…かなりの脱力感でブログを書くモチベ大幅ダウンですが…今日書かないと、しばらく休んでしまいそうなので…各区間ごとの走りを振り返っていきます。1区結果はこのようになっております。

1区はもはや最難関区間の1つですね。ハイペースを期待してスローになれば無駄遣いになり、スローペースを期待してハイペースになれば、早い段階で集団から遅れてしまい、1区で挽回不可能な大差がついてしまうリスクもある。そして、今回起きたのはまさに後者でした。


序盤からペースは遅くなかったですが、早稲田の中谷がハイペースを維持しましたね。10kmを28分台で入り、さらにその後もペースが落ちないどころか、ハイペースが維持されました。となると、1区でスローを期待した大学は痛すぎましたね…実際、箱根予選でチーム8番手だった荻原を起用した国士館は速い段階で遅れてしまい、トップと4分12秒差の最下位となってしまいました。


そして、最も痛かったのは法政かもしれません。エースの佐藤を起用出来なかったこともあり、全日本でも1区だった久納を起用することに。1万のベストは29分53秒と持ちタイムを1分上回るようなハイペースではさすがに厳しく…それも遅れた後にズルズルと下がっていったのも痛かったですね。ちょっと集団について行き過ぎたかな…トップと4分7秒もの大差、18位とも1分37秒差をつけられてしまいました。


同じく早い段階で遅れてしまった大学では、1万は28分台を持つものの3大駅伝デビュー戦がこの高速1区となってししまった順大の原田が区間18位、全日本で1区を任されて区間21位だった拓殖の竹蓋が続けての箱根1区で区間17位、箱根予選でチーム11番手と苦しんだ中央の千守は区間16位でいずれもトップと2分以上の差といずれも実績の乏しい選手が苦しんでしまいました。


その一方で前回も1区を走っている日大のエース格である横山が区間15位と前回の区間17位に続いてくる走り…実績のある選手でも苦しいのが今回の箱根予選1区ですよね。そして、1区で最も実績のある選手、箱根1区で2年連続区間賞を獲得している東洋の西山が遅れてしまったのは、衝撃でしたね。確かに、今年度は苦しみ続けていましたが、それでも箱根だけは合わせてきてくれるのではという期待もあったのですが…遅れてからもそのままズルズルとは下がらず、粘ったのはさすがでしたが、それでも区間14位、トップと2分2秒もの大差をつけられたのは、東洋の目論見が大きく外れてしまいました。


一方で11位だった筑波の西、12位だった神奈川の西方、13位だった東国大の丹所はそれぞれ上出来だったと言って良いでしょう。いずれもトップと1分半~2分では抑えていますし、久しぶりの箱根出場となった筑波からすれば、好位置で繋いでくれたのは大きいですよね。よくあそこまで集団に食らいつきました。


西方も関東インカレ3000m障害などトラックでは実績が豊富ですが、3大駅伝・予選会通じて初出場でこの走りは上出来でしょう。丹所も2区に伊藤がいることを考えると、前が見える位置で渡せたのは大きかったです。


区間9位だった駒澤の大聖、10位だった明治の小袖はともに54秒、56秒差ということで、結構離されてしまいましたかねえ。集団から遅れてからも粘れなかったことや…ともに全日本1区では好走していますし、大聖は区間賞候補の1人だったかなあと。これだけ離されると、2区で前を追うのも難しいですしね…


残る8人は8位でもトップと20秒差ということで、全員が好走言って良い走りでしたね。そんな中、ラストで國學院の藤木が抜け出したときは決まりかと思いましたが、そこから創価の米満が逆転、61分13秒という区間記録に迫るタイムで区間賞を獲得しました。初シードを狙う創価にとっては、最高のスタートとなりました。


往路優勝、総合3位を狙う國學院にとっても藤木がトップと5秒差の2位と絶好のスタートを切ったのは大きかったですね。藤木が強くなっていることは知っていますが、その予想を上回る走りをいつも見せてくれます。日体大の池田もトップと8秒差の3位、池田も1区で実績を積んできましたが、それでもここまで上位で走れるとは…安心して1区を任せられる選手になりました。


東海の鬼塚が10秒差の4位、1年時に2位、3年時に6位、そして4年時に4位と区間順位も良いですが、いずれもトップと10秒差以内で繋いでいるのが素晴らしいです。これだけ安心して1区を任せられる選手もそうそういないですよね。


5位に中央学院の栗原が入ってきたのもビックリしました。出雲では5区20位に沈んでしまい、前回の箱根も3区13位だったのですが・・・1万で28分35秒を叩き出し、急激に力をつけていましたね。素晴らしい走りでした。6区に早稲田の中谷、あれだけ集団を引っ張りながらも、結果としてトップと17秒差の6位に留めるのが、中谷の強さですよね。中谷を1区に起用したのは早稲田としては大正解でした。


7位に青学の吉田圭、エースを1区に起用したのはびっくりしましたが、結果として他の選手がどれだけこのハイペースについていけたかということですよね。先行逃げ切りが大事な1区であり、2区は岸本に任せられるのであれば、1区を託すという選択肢は十分ありであり、結果としてズバリハマりました。8位に帝京の小野寺、帝京も1区に小野寺はもったいないのでは?という思いもあったのですが、帝京もこのハイペースに誰がついていけたのか?というと小野寺が最適だったのかもしれません。


本当に各大学の明暗が分かれることとなった1区となりました。そして、1区で上位10位に入った大学のうち、日体大と中央学院を除く8校がシードを獲得しており、重要度はますます上がっていくことになりそう。そうすると、各大学も1区のスペシャリストかエースを起用することとなっていくかもしれません。

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