順天堂大学 2019年度 出雲、全日本結果&箱根に向けて

出雲~全日本の振り返りも最後になります。最後は順天堂大学について、出雲、全日本の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。出雲・全日本結果はこのようになっております。 出雲は8位、全日本で9位といずれも似たような順位ですが…その展開は全く違いましたね。全日本では6区終了時で2位と多大な存在感を示してくれました。

出雲振り返り

1区の野口が区間11位も関東勢トップの2位と20秒差とそれほど遅れてはいなかったかな。順大はもう1区を野口に任せ続ける感じですかね。ラストの切れ味は抜群ですし…2区の藤曲は区間8位、エース格の1人であることを考えれば2区でこの走りではもう一歩かなあ。3区の橋本も区間9位もここで総合6位にまで順位を上げています。


4区の小島が区間11位、小島も持ちタイムは着実に伸ばしているのですが、勝負レースとなるとなかなか結果を残せず…5区のルーキー野村は区間13位と3大駅伝デビュー戦はほろ苦いものに。ここ数年はルーキーがデビュー戦で苦しむことが多いですね。。。


6区の澤藤も区間9位で総合8位、6区間全てで区間8位以下というのは、なかなかに寂しい結果ですよね。特に多くの選手が5千で自己ベストをだしていただけに、なおさらその力を3大駅伝で発揮できないもどかしさがありました。

全日本振り返り

1区野口が区間4位と好スタート、4度目の3大駅伝出場で初の1桁順位出の走り、トップとも10秒差という好スタートを切りました。すると、2区の橋本も区間5位と好走、総合3位に浮上しました。やはり橋本も大事な場面で合わせてきてくれます。3区の清水も区間5位、清水も野口同様に3大駅伝で苦戦していましたが…揃って好走したのは大きいですね。


4区の小畠は3大駅伝初出場で区間8位とまずまずの走り、自己ベストをどんどん更新していますし、力をつけている選手の1人です。5区の藤曲はトップと1秒差の区間2位と素晴らしい走り、3大駅伝で崩れることもないですが、区間7位以内も無かっただけに、この走りも大きかった。今回はようやく持ちタイム通りの走りを3大駅伝でも見せられた選手が多かったですよね。


さらに、ルーキーの西澤がいきなり区間3位という驚異の走り、確かに5千、1万とタイムを伸ばしてはいましたが、それでもほかの主力に比べればタイムも実績も当然劣るのですが…3大駅伝デビューでこの走りは最高と言ってよいでしょう。兄が頼もしい存在となったのは2年の箱根からでしたが、弟は即戦力ルーキーとなりそう。


ここまでは完ぺきなレースを見せていた順大ですが、7区の澤藤が区間21位に沈んだのは残念でした。差し込みがあったということで、ある程度しょうがない部分もあるのかなあ。ただ、ここで2→8位と6つ順位を下げてしまい、シード争いに巻き込まれることに。前回の箱根に続いて最終区間を任された鈴木は区間13位、一度は帝京の小森に追い抜かれながらも再び追いついた時はシード獲得もと思ったのですが、ラストで離されてしまい、8秒及ばずに総合9位でシード落ちとなってしまいました。

箱根に向けて

全日本ではシードこそ逃したものの、非常に大きな収穫を得ることとなりました。全日本に出場した8人は箱根にそのまま出場してもおかしくない選手たちですね。前回の箱根経験者である5人はいずれも含まれていますし、やはり全日本での走りを見ると期待は高まります。


ただ、総合力では前回以上ともいえる戦力となってきている中で、ずっと言われている不安は2区と5区の穴をどう埋めるか。2区で日本人歴代トップの塩尻に5区で3年連続5区以内の山田攻が抜けたわけですからね。ただ、1区は前回も走った野口が十分に計算できる存在となってきましたし、2区も藤曲や橋本も計算できそう。


ただ、2,5区ともに前回を下回る可能性は高いだけに、ミスの無いレースが必要になりますね。そして、全日本を走った選手以外の台頭がすさまじいことになっているのが、順大の最大の強みかもしれません。3年生では原田が28分台をたたき出し、多久和はハーフで64分1桁をマークしています。


2年生では、吉岡、人見がともにハーフで63分台をたたき出し、1万mでも吉岡が28分台、人見が29分12秒と好タイムを連発して一気に箱根16人どころか出場する10人の争いに名乗りをあげることに。もちろん、16人の争いもし烈になってきましたし、正直2区と5区以外の残り8区区間全てで前回を上回る走りをみせてもおかしくないですよね。


全日本のような走りを見せられれば、2年連続の箱根シードも十分に狙えそうですし、前回以上の結果も期待できます。新戦力の台頭も著しいものがありますし、前回とは違った形でまた順大の強さを見せてほしいですね。それだけの選手がそろってきていると思います!!