第51回(2019)全日本大学駅伝 エントリー発表&雑感

何とか、台風が出雲駅伝を直撃することはなさそうな状況の中、全日本大学駅伝のエントリーが早くも発表されました。出雲が終わる前に発表というのは、なかなか記憶に無いような…3週間以上前にもうエントリーが締め切られてしまうのですね。その後の故障者や不調者を考えると、もう少し遅くてもよいような…エントリー(PDF)はこのようになっております。各大学ごとにエントリーをざっと見ていきます。

青山学院大学(前回優勝)

出雲にエントリーされた10人に前回は5区区間賞を獲得している吉田祐、さらに新戦力として台頭してきている3年の松葉、1年の中村唯の3人が入ってきていますね。箱根を走った岩見は引き続き外れてしまうことに…また、いくら伸び盛りといえども、これまで目立った実績のない松葉、中村唯が入ってくることころに、ちょっと今年度の青学の層の薄さを感じてしまう気も…そう思わせておいて、いきなり好走してしまうのがこれまでの青学のすごさでしたが、果たして…?

東海大学 (前回2位)

出雲メンバーからは本間が外れ、4年の松尾、3年の鈴木、名取、1年の松崎が入ってきました。館澤が出雲に続いて外れてしまったのは痛いですが、ますます盤石の布陣になってきたように思えますね。松尾も3大駅伝の実績は豊富ですし、名取はハーフで好タイムを連発して満を持してのエントリー、松崎も早速1万で好タイムをマークしています。やはり、優勝候補筆頭と呼ぶにふさわしいエントリーと言えそうかなあ。

東洋大学 (前回3位)

出雲では外れていた吉川が戻ってきていますね、これは大きいです。その一方で出雲にエントリーされていた鈴木が外れてしまうことに。これまでの実績からすれば、出雲・全日本ともに走ってもおかしくなかっただけに、これは何かあったのかなあ…出雲出場も怪しくなってきました。残る3人はいずれも1年生を入れてきましたね。久保田、古川、前田という3人です。1万でも実績のある前田はともかく、久保田と古川まで入ってくるとは…それだけ調子が良いということでしょうか?1年生が最多タイの4人というのはちょっと気になるエントリーです。

駒澤大学 (前回4位)

出雲の10人に加えて、5千で13分52秒を持つ小島が入ってきたのは順当ですね。本来であれば出雲からメンバー入りしてもおかしくない選手ですし。しかし、残る2人は中島、山野という1年生コンビで東洋同様に1年生が4人も入ってきました。確かに中島は直近でベスト更新、山野もいい走りを見せてはいましたが…1年生の頑張りが頼もしい一方、2年生以上がメンバーに入ってこれないもどかしさもありますね…

帝京大学 (前回5位)

出雲にエントリーされた三原は外れてしまいましたが…直近の記録会で13分台をマークしていた島貫、田村丈がまずは順当にエントリーされました。島貫が外れたのはおかしかったですしね。さらに、直近のハーフで好タイムをマークした吉野、箱根10区区間賞の星まで戻ってきて盤石の布陣となりました。これは非常に強力なメンバーが揃いましたね。前回以上の結果も期待出来るかも。

國學院大學 (前回6位)

出雲を走ったメンバーに加えて、1万mで29分28秒を出した3年の藤村、28分46秒をマークした2年の島崎、箱根8区12位の殿地と順当な3人が加わってきたように思えます。実質、これが現時点でのベストメンバーと言ってよいのではないでしょうか?ぐっとつなぎ区間の層が厚くなったように思えますね。元々、エース格は優勝候補と言われる大学にも引けを取らないだけに、つなぎ区間でも戦えるようになれば、非常に面白い存在になりそう。

法政大学 (前回7位)

佐藤は出雲に続いて外れてしまいましたか…コンディションが気になるところです。何とか箱根には間に合わせてほしいですが、そうすると2区は難しそうですね…その一方で前回4区5位と好走した岡原が戻ってきたのはまず大きいです。実績が豊富な選手ですし、持ちタイムも29分9秒まで伸ばしていますし。さらに1万で29分29秒を持つ佐々木と4年生が順当にエントリー、さらに3年の中村は泉もから外れましたが、糟谷、2年の久納も入ってきました。糟谷はハーフで結果を残しており、層の薄い3年の中で期待している選手です。まずまずのエントリーと言えそうかなあ。

城西大学 (前回8位)

13人中10人が上級生となっていますねえ。エースの荻久保をはじめ、好調の菊地、菅原らも順当に入ってきていますし、長い距離で実績のある大里、雲井にトラックでの実績抜群な西嶋など主力どころはしっかりとメンバー入りをしている印象です。ただ、前回のシード校の中では唯一箱根予選経由のため、全日本がどんな布陣になるのかは読みにくいですね。エントリーからすれば、両方全力で臨みそうな気も…

順天堂大学 (箱根結果での推薦出場)

出雲メンバーからは1年の伊豫田が外れた一方、4年生が大量4人も新たにメンバー入りです。3大駅伝の実績豊富な難波、野田に小畠、鈴木とこちらも直近でタイムを伸ばしてきている選手。特に鈴木はハーフでも結果を残すなど勢いのある選手です。出雲に比べてぐっとチームバランスもよくなり、主力が戻ってきたのも大きいです。出雲に比べると、だいぶ戦える布陣となってきたように思えますね。

拓殖大学 (箱根結果での推薦出場)

出雲にエントリーされた10人に加え、4年の玉澤、3年の青柳、1年の工藤と3人が加わってきました。引き続き、実績豊富な石川、松岡といった3年生が外れてしまったのはやはり苦しいかなあ…その一方で1年生が4人とチーム内で最多のエントリーとなったのにはびっくりです。拓殖のルーキー、決して持ちタイムが良いわけではないのですが、走るたびにどんどんベストを更新したり、タイム以上の走りを見せてくれるのは頼もしい限り。今後を見据えてもよさそうです。

東京国際大学 (予選1位)

初の全日本出場をトップ通過で決めた東国大、なんと留学生はヴィンセントではなくムセンビを起用してきました。今年度の結果を見る限り、全てにおいてヴィンセントが上回っているように思えますが…これはヴィンセントを箱根予選、ムセンビを全日本と連戦を上手く凌ぐための作戦かなあ?
エースの伊藤、さらに相沢、真船といった主力たち、期待のルーキーである丹所、山谷らが順当にエントリーされています。ハーフで結果を残している栗原が外れたのはちょっと意外でしたが、ベストメンバーと言えそうな布陣です。

明治大学 (予選2位)

エースの阿部がいませんね…3年の前田、小袖、村上に2年の鈴木といったほかの主力たちは順当にメンバー入りしていることから考えても故障でしょうか…?下級生から活躍した明治のエースたちは本当に4年目に苦しむことが多いですね…残念です。4年生は三輪、河村の2人だけのエントリーとは…その一方で評価の高い3年の樋口、2年の手嶋といった新戦力候補にルーキーも小澤、櫛田ら実力者が入ってきています。箱根予選との兼ね合いもありますが、阿部以外はまずまずのエントリーと言えそうかなあ。

早稲田大学 (予選3位)

下級生が8人と上級生の5人を上回るエントリーではありますが、違和感はないですね。主力の揃う2年生からは中谷、千明、太田直など5人、半澤は外れてしまいましたが力のある選手が揃います。1年も期待の井川、鈴木に小指もメンバーに入ってきました。上級生も4年の太田智、新迫に3年の吉田、宍倉など順当かなあ。やはり、箱根予選に出場する有力どころはどこも全日本のメンバーを落としていないように思えますね。

日本体育大学 (予選4位)

実績のある選手では…全日本のエース区間である7区で4位の廻谷、6区3位の岩室という主力2人が外れてしまったのは痛いですね。その一方でこれまでに3大駅伝・予選会にエントリーされたことのない選手が大量に…3年の太田、嶋野、野上、松尾に2年の岡嶋などが揃って入ってきました。これは…箱根予選を重視して全日本は一旦ベストメンバーを組んでいないのかな?という印象です。そうでなければ、だいぶ箱根予選、全日本のいずれも不安に…

中央学院大学 (予選5位)

出雲にエントリーされた10人に4年の有馬、城田、藤井が入ってくるというエントリーとなりました。出雲は4年生が2人と少なすぎましたから、これでだいぶ学年のバランスは良くなりましたね。それでも、横川、大濱、藤田といった実績のある選手が外れています…横川はこのまま復活ならずなのかなあ…そして、陸上歴半年の武川は出雲に続いてメンバー入りというのが恐ろしい…4年生はやや気になりますが、3年生以下はベストメンバーと呼べる布陣が組めているように思えますし、前回は惨敗に終わった結果らからの復活に向けて、エントリーは上々と言えそうです。

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