2018年度 大学別振り返り ~国士舘大学~

大学別の振り返りも最後になります、国士舘大学について、この1年間の走りを、時系列で簡単に振り返っていきます。選手一覧3大駅伝結果はこのようになっております。最大の見せ場は、箱根2区終了時でトップに立ったところでしょう。ダブルエースが大いに機能した一方で他の選手となるとまだ力不足は否めずか…

 

~トラックシーズン~

3月から、新留学生のヴィンセントがいきなり13分43秒の好タイム、4月にはギトンガが14分4秒の自己ベスト、内山も14分16秒でベストを出していますね。1万mでは、3月に好走したヴィンセントが28分30秒を叩き出し、2カ月連続で力のあるところを見せてくれました。戸澤も29分24秒の好タイムでベスト、内山が30分15秒で5千に続いてのベストでした。藤江は29分49秒でセカンドベストとなっています。

 

関東インカレ1部では、5000mでヴィンセントが9位と入賞にはあと一歩届かずも上々の走りを見せています。一方で1万mではヴィンセントの20位が最高、21位に多喜端が続くのが最高と苦戦してしまうことに。ハーフでは鼡田が10位と入賞には届かずも好走を見せたのが光りましたね。鼡田の勝負レースでの安定感はチームトップクラスですね。日本人エースの住吉を欠いたこともあり、鼡田以外の日本人選手は全体的に苦戦気味だったかなあ。

 

6月、ギトンガが28分48秒と28分台での自己ベストをマーク。ヴィンセントが来てから、ギトンガも負けじと急に伸びてきたような…全日本予選では、藤江が1組6位と好走を見せたものの、鼡田が1組38位に沈んでしまい、2組も揃って35位以下に沈んでしまってはどうしようもないですね…それでも、復活した住吉が3組2位の好走、高田も18位で粘りましたし、最終組はギトンガが8位、多喜端も26位で走りました。総合では12位で通過はならずも、大きな収穫となったのでは。

 

~駅伝シーズン~

9月、ギトンガが13分51秒と5千でさらにタイムを縮めてくることに。昨年度は苦しんだギトンガですが、今年度はあっという間にエース格にまで台頭し、ヴィンセントといい意味で迷うほどに成長を遂げてきました。日本インカレでは、1500mで大川が6位入賞、1万mでは住吉が8位入賞を果たしています。

 

箱根予選では、ヴィンセントが61分49秒の好タイムで3位と大幅な貯金を稼ぐことに。トラックでも力のある選手ですが、ロードや長い距離となるとさらに輝きを見せてきますね。日本人エースの住吉も25位で続き、4番手も64位で走っていますが、続くのが129位の多喜端となり、4番手と5番手の間が大きく空いてしまったのは、ちょっと誤算だったかなあ。

 

エースに頼らずに総合力でここ2年は予選突破してきた国士舘ですが、今回はダブルエースに頼ることとなってしまいました。150位以内でも6人しかいませんでしたし、10番手が196位ということで、何とか200位以内では10人を揃えましたが、9位通過と3年連続の箱根出場は喜ばしいですが、課題も見える結果となりました。

 

箱根予選後、ヴィンセントは5千で13分35秒と自己ベストをさらに更新する素晴らしい走り、一方のギトンガが1万mで28分13秒を叩き出すなどお互いに切磋琢磨して自己ベスト連発となっています。多喜端も29分12秒と好タイムでの自己ベストを叩き出しています。

 

11月は自己ベストラッシュ、5千では高田が14分4秒の好タイムで自己ベスト、1万mでは住吉が28分32秒という素晴らしいタイムでの自己ベスト、鼡田も29分28秒のベストと主力が好タイムをマーク。高田は1万mでも29分39秒でセカンドベスト、29分56秒の工藤もセカンドベストですね。小早川が29分59秒、長谷川が30分3秒とルーキーも1万mで上々の走りを見せた他、大川も30分41秒で初1万mを走っています。

上尾ハーフでは、ヴィンセントが61分19秒と驚異的なタイムをマーク、箱根予選でマークしたタイムをさらに30秒も更新してきました。ギトンガも62分55秒と決して悪くは無い走りだったのですが、ヴィンセントはずば抜けていましたね。

 

12月、曽根が5千で14分29秒とベストにわずかに及ばずもセカンドベストで走った一方、1万mでは長谷川が29分50秒、小早川が29分52秒と11月にベストを出したルーキーがさらにタイムを縮める走り、2年の加藤も30分14秒でベストを更新しています。

 

そして迎えた箱根本戦、1区住吉が9位と好スタート、ヴィンセントが区間3位の快走で続き、8人抜きでトップに立つ快走。無理に前を追うでも無く、本当に強さを見せる走りでしたね。しかし、3区多喜端が区間18位と粘れずに総合11位と10人に抜かれ、4区戸澤は区間最下位でさらに総合16位にまで下がることに…それでも、5区鼡田が区間12位で粘り、往路を14位で走ったのは過去2年の結果を考えれば上出来と言って良いでしょう。

 

ただ、復路は5区間全てが17~20位と下位に沈んでしまうことに…最下位もブービーも無かったのは、これまた過去2年を考えればマシではありますが、復路では4つ順位を落としてしまい、総合18位という結果に終わりました。それでも、過去4大会では最高順位、22→20→19→18位と一歩ずつではありますが、順位は上げてきています。

 

箱根後は、鼡田が64分9秒で自己ベストを出したのを始め、65分11秒の小早川、65分27秒の石川智、65分43秒の長谷川が65分台での自己ベスト、66分台でも、9秒の濱田28秒の荻原、33秒の加藤らが自己ベストで走っていますね。箱根に出場していない選手の中からも、着実にタイムを縮めてきているのは収穫かなあ。

 

しかし、来年度は住吉を筆頭に主力が揃っていた世代がごそっと抜けることとなりますからね。その影響はあまりにも大きく、留学生の二人+鼡田くらいしか、目立った実績が無いのは気がかりです。ただ、長谷川、小早川など1年生が駅伝シーズン以降、自己ベストを連発しているのは大きな収穫ですし、3年生もハーフのタイムが良い選手が揃うなど、来年度のチームを引っ張っていって欲しい学年ですよね。

 

2年生も箱根を走った加藤を中心に今後に期待したいところ。1万mで30分前半のベストを持つ選手は人数がいるだけに、ここから抜け出す選手がどれだけ出てくるかですかね。箱根復活以降は間違いなくチームの中心だった住吉世代が抜け、真価が問われることとなる国士舘、継続的なチーム強化のためにも、来年度もまた箱根に戻ってきてほしいところです!!

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