2018年度 大学別振り返り ~東洋大学~

続いては、東洋大学について、この1年間の走りを、時系列で簡単に振り返っていきます。選手一覧3大駅伝結果はこのようになっております。3大駅伝優勝には届きませんでしたが、全てで3位以内と今回も安定した走りを披露、意外にも3大駅伝全てで3位以内となるのは、5年ぶりのことなんですよね~

 

~トラックシーズン~

4月から5千では渡邉が13分43秒、1万mでは相澤が28分17秒といずれもハイレベルな自己ベストを叩き出してきました。渡邉の好走を見たときは、3大駅伝でも活躍が楽しみだったのですが、故障で全て出場出来なかったのは残念過ぎました…1万mではルーキーの鈴木が29分17秒をマークしたのにもびっくり、その後の大躍進へと繋げました。浅井が29分35秒、今西が29分43秒とこちらも自己ベストを更新しています。

 

5月、中村拳がハーフで63分17秒と自己ベストをマーク、着実に長い距離で結果を残してきましたよね。そして迎えた関東インカレ1部、5000mでは相澤が5位、西山が8位とダブル入賞、さらに1万mでも西山が4位、相澤が7位でこちらもダブル入賞という素晴らしい走りを見せました。

 

ハーフでは故障明けの山本修が9位と入賞に一歩と迫る走りまで戻してきたのは大きかったですし、吉川も12位とまずまずの走りを見せています。3000m障害では小室が2位と表彰台に上る快走を見せるなど、長距離における東洋の存在感を存分に見せつける大会となりました。特に西山、相澤はともにエースに相応しい活躍を見せました。

 

日本選手権1万mでは、西山が28分35秒と自己ベストを叩き出しての4位入賞と表彰台にもあと一歩と迫る走り、まさにトラックシーズンでの活躍ぶりは群を抜いていました。7月には、相澤が13分40秒、西山が13分46秒でともに自己ベスト、1万mでは吉川が29分4秒、鈴木が29分46秒でともにセカンドベストで走っていますね。4月~7月までずば抜けた活躍を西山、相澤の二人は見せてくれました。

 

~駅伝シーズン~

9月、1万mでは今西が29分17秒、浅井が29分35秒、定方が29分46秒、中村拳が29分55秒で揃って自己ベストを更新しています。トラックシーズンに続いて9月も自己ベスト連発と駅伝シーズンも好スタートを見せています。

 

そして迎えた出雲駅伝では、渡邉を故障で欠いたこと、トラックシーズンで無類の強さを誇った西山が2区6位だったのがやや誤算でしたね…1~4区はいずれも前を行く青学との差を広げられてしまいました。しかし、5区今西、6区吉川の連続区間賞で前を追いつめての総合2位と強さも見せた出雲となりました。出雲記録会では、定方が14分25秒で自己ベストを更新しています。

 

1万mでは大澤が29分16秒、田中が29分20秒と2年生が自己ベストをマーク、岡里も29分4秒でセカンドベストをマークしていますね。全日本では、出雲に続いて渡邉、さらに出雲6区区間賞の吉川を欠く苦しい布陣となりました。1区田上が区間10位はともかく、2区西山が区間14位とまさかまさかの走り…大学に入ってからのワーストレースとなってしまいました。

 

それでも、3区以降は巻き返し、7区山本修が区間3位、8区相澤は区間賞とエースたちがしっかりと最後を締めての総合3位となりました。優勝争いに絡んだ出雲に比べると、2区終了時で実質優勝争いから脱落となってしまいましたし、東洋としても悔しい結果に終わってしまいました。

 

11月、全日本でも6区5位と上々のデビューを見せた鈴木が62分56秒とハーフでも好タイムをマークしたのが圧巻でしたね。本当に高校時代が無名だったのが不思議なほどの活躍…他にも63分22秒で中村拳、64分19秒で野口、64分42秒で土壁64分46秒で山口、65分5秒で小室が自己ベストを更新しています。

 

12月には、1万mで小笹が29分1秒をマークしたのを始め、19秒で大森、21秒で中村拳、42秒で田上、45秒で野口とこちらも自己ベストラッシュとなりました。特に5千で13分台のベストを持つ大森が1万mでも好走を見せたのは良かったですね。3大駅伝でもそろそろ見てみたい選手です。

 

そして迎えた箱根駅伝、往路は前回と同じメンバーで挑み、2年連続で往路優勝を果たしてしまうのですから、さすがですよねえ。1区西山は出雲・全日本の悔しさを晴らす2年連続区間賞の快走、そして圧巻は4区の相澤が60分54秒という驚異的なタイムで区間新&区間賞をマーク、かつて駒澤の藤田が同じ距離でマークしていたタイムさえも更新してきました。

 

復路は6~8区がいずれも区間3位の好走、特に6区今西は58分12秒を叩き出して区間3位ですから、恐ろしいほどのハイレベルですよね。7区小笹、8区鈴木も決して悪くは無い走りだったのですが、結果として東海には逆転を許し、青学には差を詰められてしまうことに…そして9区の中村拳が区間19位に沈んでしまっては、さすがにどうしようもなく…10区大澤も区間10位に留まって総合3位と層の薄さも露呈する結果となりました。

 

それでも、箱根で11年連続3位以内という快挙を達成、10年以上トップクラスであり続けられるのは、本当に凄いことだと思いますし、よくも毎回箱根にここまで合わせられますよね…箱根後もハーフでは田上が63分45秒、蝦夷森が63分58秒、田中が65分28秒で自己ベストを更新しています。

 

東洋の強さを支えてきた選手層の厚さは最近はやや薄くなってきている一方、エース格は他の優勝候補にも引けを取らず、相澤は都道府県対抗えも7区で圧倒的な区間賞を獲得するなど、日本人大学生の中でも抜けた存在になりつつあります。となると、やはり来年度の東洋に求められるのは選手層の厚さですよね。

 

3年生は相澤、渡邉らがおり、2年生も西山、吉川を筆頭に有力選手が揃います。1年生は鈴木以外はまだ3大駅伝にエントリーもありませんが、蝦夷森が台頭しつつありますし、1年生がどれだけ戦力になれるかが大事になってきそう。新入生も児玉、荒生を始め力のある選手が多く加わりますし、来年度の東洋もやはり楽しみなチームですよね。また、3大駅伝で勝てるチームを築いて欲しいものです!!

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