第95回(2019年)箱根駅伝 9区の振り返り&気になり ~区間賞:吉田圭(青学)~

続いては9区について、各選手の走りを振り返っていきます。9区結果はこのようになっております。8区で優勝争いの行方はある程度決まったかなあという状況でしたが、この9区で優勝が決定的になったと言って良いでしょう。東海、青学の選手層の厚さと東洋の薄さが出てしまった区間でもあったかなあと。

 

区間賞は青学の吉田、1時間8分50秒という驚異的なタイムで前を猛追していきました。この1区間だけで東洋との差を3分30秒も縮め、2位東洋とはわずかに8秒差に…まだ、長い距離での実績は乏しいだけにどうかなあと思いましたが、何も心配いりませんでしたね。これで3大駅伝フル出場で全て区間賞獲得という偉業を達成、来年度はエースとなってほしい選手です。

 

区間2位に東海の湊谷、全日本では7区で青学に逆転を許してしまいましたが、今回は46秒縮められたにとどめました。その一方で東洋との差は2分44秒も広げ、悲願の箱根初優勝を決定的なものにする走りを披露。全日本の悔しさを見事に晴らしてくれました。

 

区間3位に帝京の小森、前回も9区10位で走っている選手ですから、そこから一気に上位へと浮上してきましたね。全日本も5区4位で走っていますし、帝京の中でも計算出来る選手の1人へと成長、総合順位こそ7位のままでしたが、前との差をグッと縮め、10区での浮上に繋げました。

 

区間4位に神奈川の北崎、誤算続きだった神大ですが、いい意味で予想を裏切ったのがこの北崎ではないでしょうか。箱根予選ではギリギリ二桁順位、全日本も4区16位と苦しい走りでしたが、箱根では会心の走りを見せてくれました。2年生は井手が抜けている印象でしたが、ともにチームを引っ張る存在となってくれれば。

 

区間5位に駒澤の堀合、前回の9区2位からは順位こそ落としてしまいましたが、今回も安定した走りを見せてくれました。箱根は3度走っていずれも区間6位以内と安定していましたね。ただ、トップとは1分52秒差ですから、ちょっとタイムとしては離されすぎたかなあと。

 

区間6位に日体大の林田、8区まで区間9位が最高と苦しい走りが続いた日体大ですが、林田が区間順位では最も良いことに。出雲・全日本とともに二桁順位でしたが、最後の箱根では好走、3年時までは3大駅伝に出場出来ませんでしたが、4年時は見事にフル出場、最後もいい形で締めくくりました。総合では14位もシード権とも1分28秒差で希望を残すことに。

 

区間7位に法政の大畑、往路に選手を注ぎ込んでも、復路に大畑がいる安心感ですよね。上級生になってからの成長ぶりは著しく、3年の箱根から4度の3大駅伝出場を全て一桁順位で走り、チームの躍進を支えてくれました。総合でも5位をきっちりと死守しています。

 

区間8位に中央の苗村、箱根予選を欠場し、箱根に間に合うかどうかと心配もされましたが、さすがは4年生、しっかりと合わせてきてくれました。総合では13位に浮上し、シード権とも1分15秒差にまで迫ってきました。

 

区間9位に早稲田の新迫、3大駅伝は5度出場も箱根はまだ未経験でしたが、3年目にしてついに初出場、長い距離はまだちょっと不安かなあと思っていましたが、しっかりと1桁順位で走ってくれました。総合12位で1分12秒差に迫り、9~14位はまだまだシード争いが最後まで分からない状況に。

 

区間10位に明治の村上、箱根予選こそ118位でしたが、28分台ランナーとなり、全日本で5区7位、そして今回も10位というのは上出来と言っていいでしょう。シード権とはわずかに28秒差に迫っての総合11位、シード獲得も見える走りでした。

 

区間11位に順大の吉岡、箱根予選で34位と見事な走りを見せた吉岡ですが、箱根でもきっちりと区間中位で走ってくれました。この走りでシード権とは2分以上の差となり、ひとまずシード返り咲きに向けて、安心のタイム差となりました。

 

区間12位に國學院の長谷、復路は4連続二桁順位ではありますが、4人とも12位か13位なんですよね。最終的には5人ともですが…往路は勢いのある3年生以下が大きく稼ぎ、復路は安定の4年生が崩れずに順位を守るというまさに狙い通りの走りが出来たのではないでしょうか。この時点で総合では6位、過去最高順位の10位更新はほぼ確実という位置を守りました。

 

区間13位に大東大の谷川、3年連続の9区は6→12→13位と順位こそ下げてしまいましたが、やはり9区に谷川が控えているというのは安心感がありますよね。ただ、今回は1区アクシデントもあって、総合19位という位置だっただけに、難しい走りとなってしまいましたが。。。

 

区間14位に拓殖の清水、箱根初出場で9区ということを考えても、決して悪い走りでは無かったのですが、シードを狙う総合11~14位がいずれも区間10位以内で猛追してきたのは誤算でしたね。結果として、総合10位のままで後ろとは差が詰まり、10区の松岡に全てを託すことに。

 

区間15位タイに中央学院の釜谷、城西の中原が同タイム。釜谷は全日本では7区に抜擢されて区間12位、今回も9区に抜擢もなかなかに厳しい走りに…最低限の走りは見せてくれましたが、拓殖の清水同様に後ろが素晴らしかったですからねえ。10位とは29秒差、11位とも57秒差とまだまだ予断を許さない展開に。

 

中原は2年連続の9区で2年連続の15位でした。総合20位でもらっても前回と同じ順位で走ったのは上出来というべきなのか…まあ、今回は他の区間が苦しすぎてどうしようもなかったですね。。。区間17位相当に関東連合の鈴木陸が入りました。やはり、復路の選手は比較的粘れていた印象ですよねえ。ただ、今の1人1回というルールを考えると、なかなかに往路は厳しい戦いとなりそう。

 

区間17位に国士舘の石川智、箱根予選で176位だったことを考えてもまずまずの走りだったかなあ。ここ最近の国士舘はずっとブービーや最下位で走る選手が多かったことを考えても、中堅どころが以前よりも順位を上げてきているのは収穫ですよね。こういった走りが来年度以降に繋がっていけば。

 

区間18位に日大の阿部、日本人エースの阿部を9区に起用してきましたが、まさかの結果に終わってしまいました。全日本では8区8位で走っていたのですが…復路に回って時点でちょっと厳しいのかなあとも思っていましたが…まだ3年生ですし、来年度の巻き返しに期待。

 

区間19位に東洋の中村拳、これまで8区間中7区間で区間4位以内、何とか優勝争いに喰らいついていた東洋でしたが、ここでの区間19位は致命的でしたね。。。東海が遥か彼方に遠ざかってしまっただけではなく、後ろからくる青学にも8秒差に迫られることに。主力の渡邉を欠いた影響を最も受けてしまった区間となりました。今の東洋は主力とそれ以外の選手の戦力差が大きいかなあと。

 

区間20位に山梨学院の森山、これで5区間目の区間20位以下という苦しい走りになった山梨学院、森山も持ちタイムこそ伸ばしてきたとはいえ、箱根予選では164位でしたし、区間中位で走るのも難しい状況ではありますよね。下級生で唯一走った選手ですし、今後につなげて欲しいところなのですが。

 

区間21位に東国大の浦馬場、7,8区がともに区間6位といい流れで来ていましたが、ここでは大きく下位に沈んでしまうことに。箱根予選は2年連続で150位台ですし、ちょっとしょうがなかったかなあ。むしろ、実績を考えると7区の芳賀、8区の山瀬が凄かったです。最初で最後の箱根出場はほろ苦いものになってしまいました。

 

区間22位に上武の松下、区間21位にも2分39秒差をつけられるダントツの最下位となってしまいました。箱根予選では240位で走っていますし、箱根9区を走るには正直厳しかったですよね。復路は全て区間21位以下ということになるのかなあ。箱根予選最下位通過とはいえ、さすがに厳しい走りで総合最下位も確定的になってしまうことに。

 

月間陸上競技を買ってきました~ただ、本当は陸マガを買おうと思っていたのは、内緒です(笑)もう一冊くらい買っても良いような、ついつい買いすぎなような。。。

 

 
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