第95回(2019年)箱根駅伝 8区の振り返り&気になり ~区間賞&区間新:小松(東海)~

続いては8区について、各選手の走りを振り返っていきます。8区結果はこのようになっております。今回、優勝を大きく左右することになったのが、この8区でしたね。最も長い間、更新されることの無かった8区の区間記録がまさか更新されるとは思いませんでした。63分49秒という驚異的な区間記録に、64分台が3人というハイレベルな争いでした。ちなみに、前回は64分台が1人、65分台は0人でしたからね。。。

 

そんなハイレベルな8区を制したのが東海の小松、1万mで28分35秒のベストは持っていますが、3年の箱根が3大駅伝初出場、それが区間新の大爆走、中盤までは東洋の鈴木の後ろで待機、終盤で一気に抜け出すとついにトップへ浮上、2位に51秒差をつけました。今回、最終的にMVPを獲得することとなりましたが、これはもう納得すぎるほどの走りでした。

 

このように、これまで3大駅伝に出場していない選手や実績が乏しい選手がとんでもな走りをする選手というのが、箱根で優勝するチームからはたびたび出てきたりしますよね。正直、10人に入るのも難しいかと思っていましたが、本当に素晴らしい走りでした。

 

区間2位に青学の飯田、世田谷ハーフで好走したとは言えまだルーキー、それだけに3大駅伝出場も難しいかと思っていましたが、さすがは8区を任されるだけのことはありますね。トップには45秒離されたものの、64分34秒での区間2位は十分すぎる走りでしょう。来年度以降の活躍がますます楽しみな選手です。

 

区間3位に東洋の鈴木、6区、7区に続いて8区も総合トップ3が区間トップ3を独占しました。まさに3強と呼ぶにふさわしい実力者揃い…鈴木もずっと後ろにつかれる苦しい状況の中、64分44秒の区間3位で走ってしまうのですから、素晴らしいルーキーですよね。高校時代は目立った実績の無かった選手が、大学に入って1年目でここまで大躍進するものなんですね。。。凄すぎる。

 

区間4位に駒澤の伊勢、こちらも64分50秒と素晴らしいタイムでの走りでした。このタイムで区間4位というのが恐ろしすぎますよね。実際区間5位には1分10秒もの大差をつけています。7区に続いての区間4位で、後ろとはどんどんタイム差が開いていきますが、逆に3強との差は広がってしまうんですよね。伊勢は2年連続箱根で区間4位ですが、前回よりもはるかに良い走りを最後の箱根で見せてくれました。

 

区間5位に中央学院の大濱、ハーフのベストも65分台ですし、3大駅伝も未経験ですから、箱根出場も難しいかと思いましたが、見事な走りを見せてくれましたね。チームがシード争いの中、ここで9位に浮上、シード争いから一歩抜け出す走りは素晴らしかったです。

 

区間6位に東国大の山瀬、7区の芳賀に続いての区間6位は素晴らしいですね。箱根予選でも好走していましたが、それをさらに上回る走り、3年生になって大きな飛躍を遂げました。頼もしい限りです。

 

区間7位相当に関東連合の鈴木悠が入ってきたのにもびっくりしました。さすがに往路となると苦戦しますが、復路となると箱根予選で結果を残した選手たちの強さが光ります。区間7位に法政の鎌田、全日本では主要区間の2区で苦戦した鎌田ですが、今回はしっかりと区間一桁でまとめてきました。やはり、それだけの力があるということですね。下級生で唯一出場を果たした鎌田は今後に向けての大きな希望となりそう。

 

区間8位に中央の矢野、3連続二桁順位と苦しんでいた中央ですが、箱根予選でまずまずの走りを見せた矢野が、箱根でもしっかりと区間一桁で走ってくれたのは収穫ですね。来年度は現2年生が中心となっていくでしょうし、そこに矢野も加わることでしょう。

 

区間9位に帝京の鳥飼、上級生に実力者が揃う帝京において鳥飼もついに3大駅伝デビュー、そして一桁順位での走りは上出来と言っていいのでは。2年生は星、小野寺、谷村ら実力者が揃いますが、鳥飼も負けていませんし、今後ますますの活躍が期待されます。

 

区間10位に早稲田の太田直、8区予定の大木が急遽5区ということは、太田直は急遽の8区ということになりますが、そこで区間10位は上々と言って良いのでは。上尾ハーフは65分台だっただけに、箱根は厳しいかとも思いましたが、しっかりと区間中位で走ってくれました。

 

区間11位に日大の松木、3大駅伝ではなかなか結果を残せずにいた松木ですが、区間11位はこれまでの最高順位ですね。全日本予選でも好走したり、徐々に勝負レースで結果を残せてきているのが楽しみです。区間12位に國學院の殿地、16人に入ってきたのもびっくりしましたが、まさかいきなり出場を果たすとは…これまでの実績を考えれば、上出来でしょう。しっかりと総合6位を死守しています。

 

区間13位に順大の金原、全日本予選は4年連続で出場していますが、4年目にしてついに箱根初出場、まずまずの走りというところでしょうか。順大にとってはシードラインとの差をしっかりと保っていれば良い状況で、11位とは2分30秒以上の差をつけていますからね。

 

区間14位に拓殖の白髪、前回は8区18位でしたから、そこからは順位こそ上げてきましたが、総合では1つ落として10位、11位とは1分6秒差と初の連続シードに向けて予断を許さない状況が続きました。区間15位タイに神奈川の安田響、日体大の森田が続きました。

 

安田響も総合18位という苦しい位置と3大駅伝初出場のルーキーということを考えると、まずまずかなあ。箱根予選では3位と素晴らしい走りを見せた神奈川大ですが、箱根では苦戦が続きました。。。既にハーフは64分台ですし、唯一出場したルーキーの今後に期待。

 

森田も3大駅伝初出場の選手、1万mで29分18秒のベストを持ち、全日本予選ではまずまずの走りを見せましたが、ハーフは65分台、長い距離となるとまだもう一歩だったかなあ。前回4位の日体大が8区終了時で総合15位と大苦戦…主力が抜けただけではなく、監督が変わった影響も?と思わずにはいられませんよね。。。

 

区間17位に明治の角出、全日本ではエース区間の7区で12位、箱根の8区ならば、ここでシード圏内に…と期待していましたが、ここで10位と1分以上の差が開いてしまうことに。7区、8区と主力を起用して区間17位以下に沈んでしまったのは、明治にとって誤算だったなあ。

 

区間18位に国士舘の藤江、3年連続の箱根出場でしたが、5区20位→4区19位→8区18位と1つずつ順位は上げたものの、主力の1人であることを考えると、やはり物足りないかなあ。。。箱根では苦しい走りが続きました。

 

区間19位に山梨学院の山田、これで復路は20位→19位→19位という区間順位に…山田は3大駅伝・予選会通じて初エントリーですが、上尾ハーフで64分17秒の好タイムをマークしていますからね。そう考えると、もう少し走ってほしかったかなあ。ただ、総合22位→21位と8区終了時で最下位を脱出しています。

 

区間20位に大東大の片根、6,7区と2年生が好走を続けてきましたが、8区のルーキー片根はほろ苦い3大駅伝デビューとなってしまいました。今年度は着実にタイムを伸ばしてきており、ハーフも65分3秒で走っていただけに、こちらももう一歩でした。

 

区間21位に城西の大石、本当に誤算続きの城西ではありましたが、前回8区4位で走っており、1万mで29分1秒も直近で出していただけに、せめて一矢報いる走りを。。。と思いましたが、大石まで下位に沈んでしまうことに。出雲・全日本の勢いはどこへやら…

 

区間22位に上武の岩崎、区間21位とも1分11秒差をつけられる走りで、総合でも最下位に沈んでしまうことに。岩崎はハーフで64分22秒のベスト、箱根予選ではチーム3番手で走っている選手なのですが、それでも箱根はやはり違いますね。。。力不足ならばともかく、箱根予選など他の勝負レースで結果を残している選手まで、箱根で結果を残せないのがもどかしいです。。。

 


第95回箱根駅伝速報号 (陸上競技マガジン 2019年2月号増刊)