第95回(2019年)箱根駅伝 5区の振り返り&気になり ~区間賞&区間新:浦野(國學院)~

続いては5区について、各選手の走りを振り返っていきます。5区結果はこのようになっております。距離が短くなったとはいえ、タイム差がつくことが多く、重要区間の1つであることに変わりはありません。2~4区同様、5区も1時間10分台が1人、11分台が3人、12分台が4人という盛況ぶりでした。

 

区間賞は國學院の浦野、いくらエースの浦野とはいえ、1時間10分台で上ってきたのにはびっくりしました。往路の國學院は区間配置、各選手の走りともに完璧と言っていいでしょう。これで、6→3位と3つ順位を上げ、往路を過去最高順位で締めくくることに。浦野の走力も山への対応力も素晴らしいですね。

 

区間2位に東海の西田、東海の優勝において、間違いなく大きな貢献をしてくれた選手です。トップの浦野ともわずかに24秒差ですし、何よりもこの走りでトップを行く東洋とは1分34秒も差を縮め、逆に最大のライバルである青学とは3分34秒も差を広げました。この走りによって総合優勝がグッと近づく往路2位でのゴールでした。

 

区間3位に法政の青木、2年連続の区間賞こそ逃しましたが、トップと35秒差の3位はさすがの走り、12→5位と7つも順位を上げてきましたからね。本当に青木の存在はチームにとって大きく、頼りになります。区間4位に順大の山田攻、3年連続で5区を任され、3年連続で好走するというのが凄いですよね。これで11→7位と4つ順位を上げてシード圏内に浮上、2区塩尻とともに大きな貯金を作ってくれました。

 

区間5位に駒澤の伊東、前回は2,5区で大きく順位を下げてしまった駒澤ですが、今回はびしっとハマりましたね。この走りできっちりと往路4位を確保、まだ2年生ですし、頼もしい選手が出てきました。区間6位に拓殖の戸部、3度目の5区で過去最高順位となる走りを披露、9→8位と1つ順位を上げた他、シード権との差を広げてくれたのも大きかったですね。2年連続のシード獲得に向けて好位置で往路を終えました。

 

区間7位に大東大の佐藤弘、この走りには正直びっくりしました。チームは総合最下位という位置、箱根予選では上々の走りを見せていたとはいえ、3大駅伝初出場でいきなりこの順位で走るとは…総合でも21位に挙げて往路最下位を回避しましたし、来年度以降に繋がる走りだったのでは。

 

区間8位に東洋の田中、前回とそこまで区間順位は変わりませんが、タイムはしっかりと縮めてきましたよね。72分台で走っていますし、トップとのタイム差も前回よりも縮め、2年連続で往路優勝のゴールテープを切る走りを見せました。

 

区間9位に中央学院の高砂、もうずっと姿を見ていなかった高砂がいきなり5区にエントリーされたのも驚きましたが、さらに区間1桁で走ってしまうのにびっくり。13→10位と3つ順位を上げ、シード圏内に入ってくることに。往路で苦しんだ中央学院において、本当に助かる走りでした。来年度はずっと元気な走りを見せてほしいですね。

 

区間10位に城西の服部、前回の区間7位から順位は落としてしまいましたが、それでも総合19位という位置を考えれば、よくぞ走ってくれましたよね。総合順位こそ19位のまま変わらずですが、しっかりと走ってくれました。

 

区間11位に日体大の室伏、1年時に5区17位で走って以来の5区でしたが、区間中位の走りはまずまずかなあ。今年度は出雲・全日本に出場出来ない中、箱根には合わせてきてくれました。区間12位に国士舘の鼡田、前回も5区13位で走っていますが、今回もきっちりと区間中位で走ることに。やはり、国士舘にとって区間中位で走れる選手は貴重ですよね。こういう選手を1人でも多く増やしたいところです。

 

区間13位相当に関東連合の相馬、これは上出来の走りと言って良いのではないでしょうか。チームが下位に沈む中、これだけの走りが出来るとは…なかなかチームでの箱根出場は筑波としては難しそうですが、まだ2年生ですし、今後が楽しみです。

 

区間13位に青学の竹石、4区に続いて…4区以上の大誤算となってしまいました。前回5区5位、さらに力をつけて区間賞候補の1人と言われていましたが、トップとは3分58秒もの大差をつけられてしまうことに。この5区で青学の優勝は非常に厳しくなることに。ラストの下りこそ意地の走りを見せましたが、上りは全く奮いませんでしたね…過去最高と言われる布陣で、ここまで苦しむ青学を見ることになるとは思いませんでした。

 

区間14位に日大の鈴木、今回5区を走った選手の中で唯一の1年生であったことを考えても、全日本は4区18位と苦戦したことを考えても、上々の走りと言って良いのではないでしょうか?5区を計算出来る選手が1年生から出てきたのは大きいですね。

 

区間15位に明治の酒井、故障から回復し、上尾ハーフでも上々の走りを見せていたことを考えると、もう少し上位で走ってほしかったかなあ。大きく崩れたわけでは無いですが、8→11位と3つ順位を下げてしまったのも痛かった。

 

区間16位に帝京の小野寺、前回5区を一桁で走っている平田ではなく、小野寺が起用されましたが、ここは苦しい走りになってしまいました。5→9位と4つ順位を落としてしまい、再びシード争いに巻き込まれてしまうことに。区間17位タイに早稲田の大木、山梨学院の久保が入りました。

 

本来は5区予定だった吉田が交通事故で5区を回避し、8区予定だった大木が急遽走ったということですから、この区間順位もしょうがないですかね…大事な2,5区で大きく下位に沈んでしまい、往路は15位、箱根連続シードが非常に厳しくなりました。

 

1区から厳しい走りが続く山梨学院ですが、5区も浮上するきっかけはつかめず…それどころか、ついに往路最下位に沈んでしまいました。過去2年、箱根で苦しんできましたが、それらをはるかに上回る苦しい状況に追い込まれました。

 

19位に上武の橋立、主力の1人にまで成長を遂げてきた橋立ですが、2年ぶりの箱根は厳しい結果に。。。上武は1~5区までずっと総合20位でのフィニッシュということに。2年連続の往路最下位こそ回避しましたが、厳しい走りとなりました。

 

20位に中央の岩原、前回10位で走っている畝を欠いた影響が大きく出た区間になってしまいました。今回の中央は山で苦しみましたからねえ。岩原に期待はあったのでしょうが、ハーフは66分台、3大駅伝・予選会も出場したことのない選手にいきなりの5区はさすがに厳しかったのでは…

 

21位に東国大の加藤、4区までは何とかシード圏内で粘っていた東国大ですが、5区で10→17位と7つも順位を下げてしまい、シードが絶望的になってしまうことに。こちらも期待はあったのでしょうが、箱根予選は165位という結果でしたし、5区は荷が重かったのかなあ。

 

22位に神奈川の小笠原、前回は5区最下位になってしまった神大、そこからの巻き返しを期待したいところでしたが、まさかの2年連続区間最下位に沈んでしまうことに。小笠原も監督が名前を挙げていた選手でハーフも64分台では走っていますし、期待していたのですが…ちょっと5区が鬼門になりつつありますね。

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