箱根予選2018 レース結果 ~塩尻が日本人トップ、駒澤が圧巻のトップ通過~

本日、箱根予選会が行われ、来年1月2日、3日に行われる箱根駅伝の出場権を11校が獲得しました。今回から距離が20km→ハーフに伸びたものの、絶好のコンディションだったこともあって好タイムが続出、まだハーフになって1回目ですが、駒澤のタイムや塩尻の日本人トップタイムは今後まず破られないのでは?というほどハイレベルなものでした。

 

1位:駒澤大学(10:29:58)

2位に7分もの大差をつけてダントツのトップ通過を果たしたのが駒澤大学、完璧なレースだったと言っていいでしょう。エースの片西が5位、日本人では塩尻に次ぐ2位で走ると、伊勢、山下、大聖、加藤が10位台、伊東、大成、下、堀合、神戸が20位台で10番手が29位というおそらく過去最高の10番手の順位なのでは?

 

それでいて11番手の白頭も33位、12番手の小原が60位で60位が悪く見えてしまうほどですね(笑)気象条件が良かったこともあり、上位10人の平均タイムが62分台という順位だけではなくタイムも驚異的、前回までの20kmの距離ならば、9時間台で走っていることになりますからね。順位、タイムともに今後更新されることはまず考えにくいほどの会心の走りで全日本、箱根に向けて大いに期待が膨らむ結果となりました。

 

2位:順天堂大学(10:36:58)

エースの塩尻が61分22秒で全体2位、日本人トップの貫禄の走りを披露、各大学のエースが日本人トップを狙うを狙うと宣言していましたが、それはすなわち塩尻を倒すことだと同義であるほどにその力は突出しており、そして今回も寄せ付けない走りを見せました。ただ、他の主力は橋本が74位、野田は何かあったのか最終的に71分台、363位に沈んでしまいました。

 

そんな主力たちの不調をカバーしたのが中堅どころの選手たち、特に1500mに強い野口が18位に入ってきたのはびっくりしました。ハーフでこれだけの結果を残すとは今後の駅伝が楽しみ。さらに、吉岡、難波、藤曲、山田攻、澤藤、小林がいずれも80位以内で100位以内は合計9人、10番手の鈴木も105位でまとめ危なげの無い走りでしたね。11番手の金原も126位で今回はずっと安定していましたね。

 

3位:神奈川大学(10:39:16)

戦力ダウンの影響が心配された神奈川大学ですが、越川が15位、山藤が16位とダブルエースが順当に貯金を大きく稼ぐ走り、さらに多和田が24位で続いたのはちょっとびっくりでした。多和田もトラックに比べるとロードはもう一歩かと思っていたのですが、最上級生になりしっかりと合わせてきました。

 

2年の井出が43位で走ったのも大きな収穫、安田が44位で5人が50位以内の安定感でした。ルーキーの川口も102位ですから、上出来の走りと言っていいでしょう。10番手の小笠原でも112位、実績のある選手も勝負レースに初出場の選手もしっかりと自分の役目を果たし、3位通過に繋がりました。ただ、11番手の田中が189位、徳川が289位と11番手以降が奮わなかったのは層の厚さという点では気がかりか。

 

4位:國學院大學(10:40:38)

エースの浦野が62分2秒で7位とさすがの走りを見せました。同じくエース格の土方も27位で続きましたが、3本柱の1人である青木が132位に沈んでしまったのはちょっと誤算でしたね。その一方で江島が38位、さら臼井、茂原、長谷、蜂屋が100位以内で走り、7人が二桁順位。蜂屋もついに勝負レースを走るまでに回復してきました。

 

ただ、7番手が81位に対し8番手が128位の小中、10番手が152位の中山と8番手以降はやや苦戦気味、12番手の稲毛も245位に沈んでしまい、ここら辺が上位3校に比べると及ばなかったところかなあ。それでも、ここ最近はやや苦戦気味の箱根予選で、しっかりと4位通過出来たのは上々の結果と良いのではないでしょうか?

 

5位:明治大学(10:41:06)

前回は13位でまさかの予選落ちとなってしまった明治、今回も主力が複数外れるなど気になる点もありましたが、しっかりと5位での通過を果たし、2年ぶりの箱根路へ復帰、唯一前回予選落ちからの本戦出場を決めた大学となりました。エースの阿部は途中で転倒や痙攣などもあって苦しんだようですが、それでも8位で走るのがエースたる所以。頼もしい選手に成長を遂げました。

 

さらに、小袖、佐々木、鈴木が50位以内で続きました。ルーキーの鈴木、63分45秒の49位とはさすがですね。ルーキーらしからぬ安定感を誇ります。前回転倒で棄権してしまった三輪も59位の5番手でまとめました。ただ、エース格の中島が85位と苦戦で100位以内も6人に留まることに。それでも、10番手のルーキー中嶋が138位で粘り、5位通過に繋がりました。

 

11番手の岸が206位、前回チーム2番手だった南が280位に沈んでしまったのが気がかりではありますが…そんな状況でもしっかりと5位通過出来たのは評価できると思いますし、2年ぶりの箱根、暴れて欲しいです。

 

6位:東京国際大学(10:41:15)

今回、通過は果たす可能性が高いとは思っていましたが、6位で通過をするとは正直予想していませんでした。エースのタイタスが12位ときっちりと役割を果たすと、20位に相沢が入ってきたのは大きかったですね。箱根で好走はしていましたが、一躍エース格の仲間入りを果たすことに。

 

エースの伊藤も32位でまとめ、河野、真船、山瀬、佐伯、堤と二桁順位が8人もいたのは大きかったですね。エントリー自体初だった山瀬が88位で走ったのもびっくりしました。9番手の渡邊も109位でまとめ、10番手の浦馬場こそ156位とやや離れましたが、これだけ全体として安定して走れれば、しっかりと中位で通過出来ますよね。過去最高順位での予選通過で本戦もより楽しみになってきました。

 

7位:大東文化大学(10:42:16)

過去2度は上位通過を果たしていた大東大ですが、今回はやや苦戦する結果に。それでも、しっかりと中位通過を果たしたのはさすがです。ダブルエースの川澄、奈良が序盤は先頭集団にいたものの、川澄39位、奈良52位と思ったより稼げなかったのがまず痛かったかなあ。

 

それでも、谷川の40位を始め、新井、佐藤弘、藤岡、大久保と全部で7人が二桁順位で走れたのは収穫でしたね。特に佐藤弘、藤岡あたりは箱根予選や箱根で前年度苦戦していましたが、今回は好走を見せてくれました。10番手の奈須で141位ですから、10番手でも大崩れしなかったのがこの順位での通過に繋がりましたね。ただ、11番手の服部が204位、12番手の山崎が281位と苦しんでおり、そこまでの余裕は無かったかも。。。

 

8位:中央大学(10:42:55)

前回の3位通過からはだいぶ下げてしまいましたが、中央が今回もしっかりと通過を果たしました。堀尾が61分57秒の6位と素晴らしい走りでチームを牽引、エースの中山も28位で続きましたが、これまでの実績からすれば、むしろ物足りないくらいでしたね。2年の池田が35位、ルーキーの三浦が53位と下級生が上位に入ってきたのは収穫ですね。

 

ただ、矢野が95位に入ったものの、3本柱の1人である舟津は99止まり…ちょっと今年度は苦戦していますね。堀尾や中山に比べると物足りない走りが続いています。100位以内はここまでの6人、150位以内も三須、神崎の二人のみで10番手の二井が186位という状況ですから、良かった選手と悪かった選手の差が激しかったですね。安永、加井の11,12番手がいずれも250位前後だったことも不安で、本戦に向けてはまだまだ課題も多そうです。

 

9位:国士舘大学(10:45:39)

過去2年はチーム全体の安定感で通過を果たしていましたが、今回は100位以内がヴィンセント、住吉、高田、戸澤とわずかに4人、苦戦する中でヴィンセントが61分49秒の3位に入ったのは非常に大きかったですね。トラックで結果を残している新留学生ですが、ハーフでもロードでも力を十分に発揮できることを証明してくれました。

 

住吉も25位とさすがの安定感ですよね。しっかりと復活してくれました。150位以内では多喜端、鼡田の二人だけ、そしてこの二人も本来であれば主力でもっと走ってほしいところですよね。200位以内で藤江、石川、大西、内山と続き10番手の内山で196位ですから今回の苦戦具合が分かります。このままでは3年連続の出場を果たした本戦でも、厳しい結果になってしまいそうな気が…

 

10位:山梨学院大学(10:46:27)

何とか通過を果たしたものの、ここまでの下位通過になってしまうとは…現状の山梨学院の苦しさを物語る結果となってしまいました。ニャイロは61分50秒の4位と上々の走り、まだ100%ではないのか抜け出したキサイサにもついていきませんでしたね。それでも、やはりニャイロの存在は非常に大きいです。

 

日本人エースの永戸が41位で続きましたが、この順位ももう一歩ですよねえ。他大の日本人エースと勝負して欲しい存在なだけに。3番手の79位に清水が入ってきたのはびっくりしました。1500mや中距離からハーフの距離まで伸ばしてくるとは…努力の賜物でしょう。ただ、100位以内はここまでに名前の挙がったわずかに3人、150位以内こそ片山、出木場、川口、首藤と続きましたが、いずれももっと上位での走りが期待された選手です。

 

10番手の中村が197位に留まり、主力の1人である久保が205位の11番手と苦しむ中、薄氷を踏む思いでの通過となりました。チームとしてはまさに正念場、このままでは箱根でもさらにワースト順位を更新してしまいかねない苦しすぎる状況が続いています。

 

11位:上武大学(10:46:51)

前回に続いて増枠での滑り込み、初出場からの連続出場を果たしたのが上武大学、本当にしぶとく最後の1枠に喰らいつきました。序盤は落ち着いた入りでずっと通過圏外、それは17.4km地点まで続きましたからね。しかし、多くの大学がラスト5kmでペースダウンする中、上武は前半抑えたのが最後に活きましたね。

 

チームトップが太田黒の36位、熊倉、岩崎、佐々木が100位以内で二桁順位は4人と苦しい状況ながら粘りました。しかし、岩崎がここまで走るとは…2年生になった一気に力をつけてきた選手ですね。次期エース候補かな。大きく稼ぐ選手こそいませんでしたが、150位以内で橋立、関佑斗、石井、大森、久保田と5人が続いたのも大きく、10番手が160位と下位通過校の中では良かったのが通過に繋がりました。

 

故障者などもあって苦しい状況でしたが、何とか通過を果たした上武大学、ここからの立て直しに期待したいところですね。現状のままでは前回の再現になってしまう恐れもありますから・・・

 

12位:麗澤大学(10:48:41)

前回、最高順位を15位にまで更新した麗澤大学が、通過まであと一歩の12位に迫るとは全くもって予想していませんでした。次からは、通過順位予想にも入れようかなあ。。。上位10人のゴールが9番手だったのも衝撃でしたね。国川が42位でチームトップだったのを始め、吉鶴、植田、宮田と4人が100位以内。

 

これだけでも素晴らしいですが、150位以内でも市川、水野、萩原と続き、10番手でも181位ですからねえ。本当に通過してもおかしくなかったほどですよね。これだけ安定して走れるようになると、次に求められるのは大きく稼ぐようなエースの台頭ですかねえ。上位10人のうち8人は3年生以下、次に箱根初出場を果たすのは麗澤大学となるでしょうか?

 

13位:亜細亜大学(10:48:54)

ここ最近の凋落ぶりからすれば、正直大健闘だったと思います。13位に亜細亜大学が入ってきました。米井、上井戸といったずっとチームを引っ張ってきた二人が31位、37位と好走、古川も87位で続き100位以内が3人に。さらに、150位以内でも山本、西村、横田、立石と4人が走り、続く河村も151位でしたからね。

 

10番手の武が202位に留まり、さすがに通過までは届きませんでしたが、12位の麗澤とも13秒差ですし、箱根出場がずっと遠ざかって以降では最も今後に希望が見える結果だったかも。かつては箱根を制したこともある亜細亜大学、またその姿を箱根で見ることが出来るのか。そのきっかけとしてほしいレースでした。

 

14位:専修大学(10:49:23)

序盤から中盤は十分通過も狙える位置で走っていましたが、ラスト5kmで力尽きてしまいましたね。エースの長谷川が14位と好走、小林、和田、島田までが100位内ではしるなど上々の結果。5番手の横山も104位で続きました。ただ、その後は135位の塚原、さらに198位の川平が7番手と真ん中が大きく空いてしまったのは通過は遠のいてしまいます。

 

200位以内が7人しかいませんからねえ。。。10番手の218位で藤井が走っていますが、こちらも本来であればもっと上位で走ってほしかった選手。12番手の230位である佐藤も同様かなあ。7~12番手が比較的近い順位で走っていますが、それが200位前後では活かされないですよね…今回は復活ならずでしたが、それでも見せ場は作ってくれました。

 

15位:創価大学(10:50:39)

エースのムイルを欠いた創価大学、さすがに通過は厳しいと思っていましたが、ラストまではずっと通過圏内で粘っていたんですよね。ただ、ラストの5kmは全体的に大きく遅れてしまいました。チームトップが54位の鈴木ではさすがに稼ぐ人がいなさすぎましたね。米満が63位、作田が84位と日本人3本柱が順当にチームトップ3を占めたものの、もっと上位で走ってくれないと辛いところ。

 

4番手の94位に上田でここまでが100位以内、9番手の棚橋で177位でしたが、10番手の秋山が67分11秒で256位なんですよね。ここに1分30秒以上の差がありました。そして、勝負にタラればは禁物ですが、仮にムイルが走れていれば…例えば3位集団あたりで62分で走れていれば、5分タイムが縮まり、、、悔やんでも悔やみきれない予選落ちとなってしまいました。

 

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