ニューイヤー駅伝2018 結果雑感 ~外国人選手を初起用の旭化成が2連覇~
2018年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!!本日はニューイヤー駅伝が行われましたので、レース結果を区間ごとに振り返ります。3強と言われた旭化成、HONDA、トヨタを中心に区間上位の選手も合わせて見ていきます。
~1区~
各チームの有力選手が揃った1区、Denaの上野やコニカミノルタの宇賀地といった実績のある選手が早めに遅れる中、住友電工の遠藤日向、トーエネックの弾馬というラストに抜群の自信を持つ二人のルーキーの争いに。ラストは見ごたえがありましたねー。結果として日向が1秒差で区間賞を獲得。高卒ルーキーが実業団の1区で即区間賞というのが凄まじいですね。
ひらまつ病院の梶原も3位と好スタート、やはり梶原は大学、実業団とずっと安定していますね。旭化成の茂木は9位、トヨタ自動車の藤本が10位と順位はもう一歩もトップとは10秒前後の差ですから問題ないですね。一方でHONDAの田口は21位とやや出遅れてしまうことに。
~2区~
初めて外国人選手を起用してきた旭化成、キャプシスがどこまで走れるかが優勝争いの鍵を握るかと思いましたが、ここで区間3位で走ったのはびっくりしました。トラックの持ちタイムは元々無かったという話ですが…これでトップに立ち、かなり優勝が近くなりました。区間賞はまたしてもDenaのカロキ、相手がトップクラスの外国人選手であっても、負けない強さがあるのが、凄いです。
NTNのワウエルが区間2位とこちらも順当、トヨタのコシンベイが区間4位タイ、HONDAのマレルが区間9位ということでここではあまり差がつかなかったですね。日本人トップは29位だったNTT東日本の堅物ですから、37チーム中29チームが外国人選手、もう起用しないチームは苦しすぎますよね。。。
~3区~
前回、エース区間で区間賞を獲得した市田孝、ここでもきっちりと後続とのタイム差を広げる走りで区間賞、強いですねー。Denaの高橋優が区間2位、富士通の松枝が区間3位、NTN東日本の小松が区間4位で一気に順位を上げてきました。愛三工業の石川が区間5位もちょっとびっくりで…
HONDAの松村優は区間12位、トヨタの田中は区間6位もともに大きく旭化成とタイム差を広げられてしまい、この時点で旭化成の優勝はかなり近づいたのかと…トヨタ九州の大津も区間7位と上々の走り、毎年安定した走りを見せていますよね。
~4区~
最大の注目はハーフ日本記録保持者であるHONDAの悠太、いくらなんでも前半から突っ込みすぎでは?と思っていましたが、ハイペースで突っ込んでも後半粘れるのが悠太の強さですよね。区間2位に34秒差をつける圧倒的な走りで区間賞、旭化成を猛追してトップに追いつきました。エースが揃う4区でもその強さは際立っています。
MHPSの井上が区間2位、こちらもチームを一気に上位に押し上げただけでなく、区間3位と実に43秒差をつけていますからね。井上の走りがいかに素晴らしかったのかが分かります。トヨ九の押川が3位、今井が5区に回ってどうか?と思いましたが、押川も4区を走るにふさわしい選手でした。
区間4位にトヨタの宮脇、5位に旭化成の大六野が入り、優勝を狙うチームは順当に上位に入ってきましたね。大六野は後半足をたたくなどしてアクシデントがあったように思えましたが、それでも5位で走ってしまうのが素晴らしい。愛三工業の鈴木は応援する仲間にガッツボーズを見せていましたね~見ていて微笑ましいですね~
~5区~
トップは旭化成とHONDAが並走していくかと思いましたが…旭化成の謙太がラストスパートかと思うようなスピードで突っ込み、後ろにつかせなかったのは大きかったですね。その後はきっちりとペースを守り、2年連続の区間賞を獲得、区間2位だったHONDAの山中に14秒をつけました。区間3位がトヨ九の今井、3~5区がいずれも区間上位と安定した走りを見せてくれました。
それでも、2位と3位の差は32秒差もあり、4位だった富士通の中村が今井とも26秒差、謙太と山中の走りが目立ちます。トヨタ自動車の大石は区間5位で粘りましたが、ここで山中とも1分差をつけられてしまいましたからね。これで実質、優勝争いは旭化成とHONDAに絞られることに…エースが揃う4区ももちろん大事ですが、3~5区にエース級を揃えられるチームはやはり強いですよね。
~6区~
前回、優勝争いを決定づけたのが旭化成の市田宏、2年連続で6区を任された宏が再び大仕事をやってのけました。2年連続の区間賞ももちろん素晴らしいですが、区間2位との差が44秒もあるんですよね。このタイム差は7区間中最大であり、圧巻の走りで優勝を確定的にしました。
区間2位にはコニカミノルタの山本が入り、1区での出遅れから入賞を狙える位置まで順位を上げることに。区間3位だったトヨタ自動車の窪田も1年前は走れるかどうかだったことを考えれば、よくぞここまで戻してきましたよね。またエース区間を走るまでになってくれれば。4位にHONDAの石川、優勝争いの中、十分に粘ったと思うのですが、ここで49秒差をつけられ、総合でも1分以上の差で最終区では厳しすぎました。。。
~7区~
アンカーを任された旭化成の鎧坂、鎧坂をアンカーにおける層の厚さですよね。5千、1万mでどちらも日本歴代2位が7区…さらに、1万mで日本記録保持者である絋太がメンバー入りできないのですから、恐ろしい。。。前半抑えて後半上げるトップを走る理想の走りで区間2位、見事に2連覇のゴールを切りました。
旭化成は前回外国人無しで優勝していますからね。市田兄弟、村山兄弟、大六野らが揃うこの最強世代がまだ大卒3年目…ここに2区3位で走る外国人選手が加わっては、他のチームが勝つのは容易ではないですよね。3連覇に向けても、きっと優勝候補筆頭で臨むことでしょう。
総合2位のHONDAは、区間賞を獲得したトヨタの早川の猛追を振り切り、2位を確保しました。上野は区間10位という結果に…悲願の初優勝に向けて今回は勝機がありかと思いましたが、やはり悠太の力がずば抜けてはいますし、山中も十分健闘しましたが、旭化成に比べるとちょっと破壊力不足でしたねえ。。。
3位に入ったのはトヨタ自動車、選手層では旭化成にも引けを取らないと思うんですけどねー。窪田がまだ万全でなく、前回4区を走った勇馬も欠いた布陣ではさすがに厳しいですね。外国人選手も力のある選手が加わり、また覇権も狙えそうです。
4位に入ったのがトヨタ自動車九州、大学のスーパースターが入るということはあまりなく、高校生中心のチームなのですが、しっかりと育ててきますよね~安定して3位前後を重ねていきます。ただ、こちらも優勝を狙うとなると6,7区で区間賞争い出来る選手の台頭が必要かなあ。
5位に富士通、今回も3強に次ぐ力があると言われていた富士通ですが、5位はまずまずですかね。選手層が厚く、各区間で1桁順位で走れる選手を揃えてきますよねー。主力はまだ若いですし、はまれば優勝争いに絡んでくる力もあると思うんですけどねー。
6位~8位の入賞争いは面白かったですね。最初は3人だったのが、いつの間にか6人の争いに。。。Denaの木津、コニミノの神野、MHPSの松村、安川電機の久保田、愛三工業の鈴木、住友電工の藤村の6人、最後まで分からない熱い戦いでしたね。神野、鈴木あたりが積極的に仕掛けていましたが、なかなか抜け出せず…
最終的にはDenaが6位、コニカミノルタが7位、MHPSが8位でここまでが入賞となりました。なんだかんだ、安定して入賞を果たしているチームが今回もきっちりと入ってきました。9位に安川電機、10位に愛三工業、11位に住友電工が。。。愛三工業は入賞も狙えるチームにまでなってきており、今後も楽しみですね~
住友電工は1区区間賞に始まり、外国人選手がいない状況でここまで上がってきたのは凄いですよね。今後、どのようになっていくか分かりませんが、さらに外国人選手も加わるようであれば、ますます勝負できる体制が整いそうですね。