全日本予選2017 大学別観戦記 ~3位:國學院大學~
本日は、國學院大学における全日本予選の各組ごとの結果振り返っていきます。 全日本予選結果はこのようになっております。通過はするだろうと言われていた國學院大學ですが、まさか神奈川、東海に次いで3位通過を果たすとは思いませんでした。20位以下が23位の浦野のみという高いレベルでの安定感、誰ひとりとして崩れなかったのはお見事ですねー。
1組 17位:土方、19位:河野
前回2組13位で走っている土方は集団中盤でスタート、3大駅伝・予選会通じてエントリー自体初めてとなった河野は後方からとなりました。特に河野は一時集団の最後尾まで下がってしまうのですが、そこから落ちないんですよね―。他の選手がどんどんこぼれ落ちる中、終盤まで粘った走りはお見事でした。土方も終盤遅れてしまいましたが、土方はトップと23秒差、河野は26秒差に留めました。
個人的には1組の河野が4年にして初エントリーということで、ちょっと不安だったのですが、心配不要でしたね。ともに20位以内ということで1組終了時は7位、まずは通過圏内でのスタートとなりました。ただ、土方はもう少し走って欲しかった気もしますけどねー。ゆくゆくはエースの1人になってほしい選手ですし。
2組 10位:松永、17位:青木
4年にして3大駅伝・予選会初出場となった松永は集団の前方から、前回、全日本に出場している青木は後方からのスタートとなりました。1組同様、青木もペースアップすると、集団の最後尾近くまで下がってしまうこともあるんですよね。それでも、ここで遅れないのが國學院の強さ。集団のトップだった2位と松永はわずかに5秒差、もうラスト勝負の差だけでしたね。
青木も2位とは11秒差、上位との差は最低限に抑えていますし、上々の走りだったと思います。1組の河野に続いて2組の松永と初出場組の4年生が好走したのが良かったですね。2組終了時では7位と1組終了時と順位は変わらず、後半の主力に託すこととなりました。
3組 6位:熊耳、11位:江島
全日本、箱根ともに6位と好走している熊耳、前回の全日本予選で1組15位だった江島、ともに集団の中盤から後方からのスタート。熊耳は集団の前方に移動し、一方の江島は集団の後方…前2組と同じ展開…そして、集団のペースが上がってもこぼれ落ちないのまで一緒。まるで作戦のように同じような走りで集団に喰らいつきました。
さらに、ペースアップして先頭が抜け出した際にはついていけませんでしたが、それでも続く集団の中で二人とも走れていましたからね―。熊耳はトップと11秒差、江島も16秒差に留めました。3組はハイペースだったこともあってここで遅れた大学は一気に苦しくなりました。その一方で國學院は一気に4位まで順位を上げることに。これで最終組は楽になりましたね。
4組 7位:向、23位:浦野
エースとして期待される向に現エースと言われる浦野。チームでダブルエースを選ぶとしたら、この二人ということになるでしょう。ともに集団中ほどでのレースでしたが、まずは浦野が留学生の作るハイペースについてイケずに置いてかれてしまうことに。さらに、向もまだ10人以上残る集団から遅れてしまうんですよね―。
ただ、ここからが素晴らしかったです。集団から遅れた後に離されるどころか前を追っていき、集団から遅れていく選手をしっかりと拾っていったんですよね―。私も先頭争いや日本人トップ争いを中心に観ていたので、いつの間にか向が前に上がってきている??とビックリしてしまいました。ここで28分49秒と自己ベストを10秒更新しての7位はまさに快走、エースの走りでした。
関東インカレの走りでは浦野に遅れをとってしまい、新エースは浦野かなあと思っていましたが、大事な全日本予選で向が最高の走りを見せてくれましたね~。一方の浦野は逆に遅れてからもう一歩粘れませんでしたかね。それでも、29分19秒で走っているのですから決して悪い走りは無いですし、関東インカレの快走で期待値が上がりすぎているのかも…
過去には最終組で逆転されて全日本を逃すことが何度もあって國學院ですが、今回はむしろ1つ順位を上げての3位通過となりました。1組~4組まで隙のないレースを見せ、箱根予選、そして全日本と俄然楽しみになってきましたね―。前回の全日本は9位と一桁順位、1,2,4区と主要区間が揃って卒業ですが、前回は向も浦野も江島も走っていませんからね―。
総合力でもエース力でも前回には負けていないと思うんですよね―。前回も箱根予選後の全日本で好走しましたし、今回もまずはきっちりと箱根予選を突破し、本戦では前回以上の活躍も期待したいですね!今年度の國學院、非常に楽しみです!!!