全日本予選2017 大学別観戦記 ~5位:法政大学~ 

本日は、法政大学における全日本予選の各組ごとの結果振り返っていきます。 全日本予選結果はこのようになっております。各組では良かったり、悪かったりの走りでしたが、トータルでは戦前の予想通り、中位での通過となりました。選手層が厚くなってきており、さらにエースまで台頭してきたわけですから、順当と言っていいでしょう。

 

1組 6位:狩野、8位:磯田

過去に1組で好走している磯田に3大駅伝・予選会通じて初エントリーとなった狩野、揃って後方からのレースとなりました。しかし、やはり結果を残す選手はすべからく、集団のペースアップに合わせて冷静に対処出来ていますね。それだけ、余力を残せているとも言えますが…集団が絞られてくると、磯田は先頭の後ろにまで上がってきました。

 

一方の狩野は集団が絞られた後も最後尾付近にいたのですが、そこが遅れそうになるとみると、再びのペースアップ、15人ほどに絞られた先頭集団において、他のトップ通過候補校とともに法政の二人もしっかりと先頭集団に付いていきました。ここまで来ると、後はもうラスト勝負ですね。狩野がトップと7秒差、磯田が9秒差でともに一桁順位で走る好走、1組終了時で3位と絶好のスタートを切りました。

 

2組 25位:福田、33位:鹿嶋

3大駅伝・予選会初出場の福田に前回1組で走ったもののもう一歩だった鹿嶋、4組の中では唯一3大駅伝・予選会でまだ結果を残していないということでやや不安の残る組でしたが…結果として最も苦しい走りになってしまいました。ともに後方からのレースでしたが、集団のペースアップにまず鹿嶋が遅れてしまい、福田も縦長の集団後方、苦しそうな表情に変わっていました。

 

程なくして、福田も遅れてしまい、ラストまで先頭集団に食らいついた1組とは対照的な結果に…しかし、2組は最もスローペースだったこともあり、福田が先頭と27秒差、鹿嶋も36秒差とそこまで大きな遅れとはなりませんでした。ただ、総合順位は6位まで落としてしまうことに。

 

3組 16位:青木、19位:細川

本来ならば最終組も任せられる細川を3組で起用出来るのは大きいですね。青木も関東インカレ3000m障害で優勝するなど勢いのある選手です。レースは青木が集団の中盤、細川は後方から始まることに。特に細川はほぼ最後尾でしたから、ちょっと気になる位置取りでした。ただ、集団から遅れていく選手を尻目に位置をあげるわけではないですが、集団からも遅れることのない走りを披露。

 

ただ、集団がさらに絞られた10人ほどになると、青木も細川も揃ってついていくことが出来ません。ともに単独走とはならず、遅れた選手で形成された集団でレースを進めることに。青木がトップと24秒差、細川が30秒差ですから上出来の走りと言っていいでしょう。これまでの法政と違い、3組目までに稼いでおかなければいけないチーム状況では無いですからね。総合では6位と変わらず、最終組に託すことに。

 

4組 6位:坂東、25位:佐藤

3組終了時時点で6位でも、通過圏外からエースを擁する大学が猛追してくるであろう状況でも、特に心配する必要が無いのは絶対的エース坂東の存在が大きいですね。万全の状態ではなかったという話ですが、それでも結果を残すのがエース。序盤は10番目あたりを走っていましたねえ。背が高いから分かりやすくて、ありがたいです(笑)

 

集団が縦長になってもついて行っていましたが、留学生が抜け出し、塩尻と坂口が追って抜け出すとそこにはついていけず…ただ、遅れてからが見事でしたね。しっかりと集団でレースを進め、前との差を大きく引き離されることはありませんでした。前から落ちてきた選手もきっちりと拾い、トップと21秒差の6位はさすがの走りでした。

 

一方の佐藤はエース級と言ってもまだ1万mのベストは29分28秒、28分半を狙うようなハイペースの集団に無理について行かなかったのは正解でしょう。こちらもしっかりと数人の集団を形成して、そこで走っていました。結果としてトップとは1分離されましたが、自己ベストと変わらない走りを大事な最終組で見せられたのは、力のある証拠ですね。ロードの強さが抜群ですが、トラックも主力級の走りを見せてくれます。

 

最終組で1つ順位を上げての5位通過、全くもって危なげなかったですね。この1年間の法政の成長を見せるかのような走りでした。全日本に出場するのは2012年以来5年ぶり、西池、関口が3年時のことでした。この時は1区で遅れてしまったものの、そこから巻き返して7区終了時では9位、最終的には12位という結果でした。

 

エース力は前回と遜色ないと思いますし、層の厚さでは上回っていることでしょう。となると、前回の全日本以上の走りも期待してしまいますよねー。坂東を筆頭に佐藤、細川ら主要区間を任せられる選手がいますし、どんどん新戦力が台頭しているのが頼もしいですよね。箱根予選も今回は無いですし、久しぶりの全日本でも、オレンジ旋風を巻き起こして欲しいです!!

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