2017年 日本選手権 3000m障害&5000mレース結果 ~潰滝3連覇&松枝初優勝~
三日間に渡って開催されて日本選手権もあっという間に終わってしまいましたねえ。。。最終日に行われた長距離種目である3000m障害と5000mについて、レース結果を振り返ってみます。
3000m障害
前回後一歩優勝に届かず2位だった塩尻が欠場、2連覇中の潰滝は故障明けということもあって混沌としてきた優勝争い、最初の1周は見る限りスローペースでしたね。最初の1000mも3分というスローペース、そんな中、市田孝が先頭を引っ張ったりと先頭集団がどんどん入れ替わる展開に…そんな中、終盤に先頭に立った潰滝が強かったですねー。
ラスト2周で抜け出したものの、ラスト1周では一度後続に差を詰められ、表情も苦しそうだったのでこのままでは厳しいのでは?と思ったのですが、そこから後続を突き放す圧巻の走り、8分38秒で後続に3秒差をつけての優勝、3連覇達成となりました。大舞台にしっかりと合わせる勝負強さ、さすがですね。他の種目でもロードでもさらなる活躍を期待。
2位には大塚製薬の松本、ラスト1周で抜けるかと思ったのですが、そこから離されてしまいました。それでも、8分41秒できっちりと2位を確保したのはさすが。この選手も長く一線級で活躍していますねー。引き続き、高いレベルでの活躍を期待です。3位に愛三工業の山口が8分42秒で入り、表彰台には上ったもののこちらも後一歩…松本、山口という日本トップクラスランナー、そろそろ日本選手権で勝つところも見たいですが…
4位、7位にはともに東海OBの石橋、宮城が入り、5位に東海の三上と東海勢がOBを含め活躍していますね。東洋の小室も6位に入り、見事に2年連続の入賞を果たしています。期待された市田兄弟は孝が10位、宏が12位とともに奮わない結果に…孝は1万mでも3位表彰台に上りましたし、当然疲労もあるでしょう。そして、走力は抜群ですがやはり障害は専門の選手に比べると苦しいですね…
8位に入った打越は懐かしいですね―。中学時代からトップクラスとして活躍、日本の実業団にも大学にも進まず、アメリカ留学を選びましたが、今後どんな成長を遂げていくのか、期待したいところ。
5000m
前回覇者で優勝候補筆頭だった大迫が欠場したことで混沌としてきた優勝争い、出場した選手はわずかに14人だけでしたね。ふた手に渡ってのスタートとなりましたが、見るからに少なかった。序盤は明らかなスローペースで最初の1000mは2分50秒ほどのペース。途中から上野が先頭に立ちましたが、それでもあまりペースは上がらず、ずっと集団でのレースとなりました。
そんな集団からチュ雨場抜け出したのが松枝と中村という富士通の二人。ただ、抜け出したもののあっという間に追いつかれてしまい、先頭は再び集団に…そしてラスト1周で一気に抜け出したのが中村、ペースを上げて後続との差をつけ、そのまま抜け出すかと思いましたが、それを阻んだのが松枝、今年度絶好調で1500mのスピードも抜群、ラスト200mあたりからのスピードは凄まじかったですね。
一気に中村を抜いて見事に初優勝を果たしました。エントリータイムもトップでしたし、ある意味順当な優勝とも言えるかも。大迫との勝負も見てみたかったです。2位にはラストで追い上げた旭化成の大六野が入ることに。日本選手権でも駅伝でもずっと結果を残している選手ですが、ついに2位にまで上り詰めることに。近いうちに初優勝も見たいものです。
ラスト1周で抜け出した中村は二人に抜かれたものの3位表彰台に上ることに。しばらく故障に悩まされていただけに、今回も厳しいかと思っていましたが、積極的な走りで沸かせてくれました。万全ではあれば十分勝負出来る選手ですし、今後のさらなる活躍を期待。
1万mで2位に入った上野が5000mでも4位、揃っての上位入賞は凄いですね。。。本当に年齢を感じさせない走りというか、むしろどんどん強さを増しているというか…まだまだ一線級で活躍してくれそうです。5位以降は日立物流の市川、旭化成の鎧坂、HONDAの悠太、カネボウの平と続きました。ここまでが13分台でちょうど入賞ラインということに。実業団ルーキーでは平だけが入賞ですね。弾馬や秦といった実力者たちはちょっと奮いませんでした。。。
ディスカッション
コメント一覧
3日間観戦しましたが、短距離の盛り上がりに比べ、3障を含め1500以上のレースの情けなさには本当に落胆しました。
派遣記録を突破して世界陸上に行くぞ!
という意欲がある選手は一人もおらず、最初から派遣記録の突破を諦めた、高校生のレースよりひどいペースに、あきれてしまい怒りさえ覚えました。
会場のアナウンスさえ、これでは派遣記録の突破は難しい。もっとペースを上げて下さいと言うほどですからね。
少しは800の川元選手を見習って欲しい。
結局、各優勝タイムは40~50年前の優勝タイムと変わらず、全く進歩がないのに、各優勝選手の喜ぶ姿を見て、それでいいのか?世界は目指さないのか?と思い、拍手もできませんでした。
日本選手権は勝つのが目標で、記録は他のレースで狙えば良いと言う監督や選手がいますが、日本選手権という国内最大の大会でハイペ-スで競えない選手が、世界レベルの大会で競えるはずがありません。
短距離やハードルの好記録ラッシュに比べ、あまりにもひどいレース内容や、選手たちの不甲斐なさに長々と書き連ねてしまいました。
長距離種目で、日本選手権で世陸標準を突破するには、
好条件の記録会で日本記録を出せるくらいの選手でないと不可能ですよ。
まあ、考え方は人それぞれでしょうが。
最初に書き込んだ者です。
私が言いたかったのは、派遣記録がかなり高く、簡単には突破できない記録だからこそ、日本のトップクラスが勢ぞろいする日本選手権(世界陸上の選考会)で、それぞれが競い合って高い記録を狙うという気概が欲しいということです。
派遣記録を突破できないことを嘆いているのではなく、最初から派遣記録突破を諦めている選手たちの気概のなさを嘆いているのです。
こんな男子選手たちに対し、女子の福島選手は、200mで負けた後、「コーナーを出るまでは抜けていたが」と問われ、「このレベルの中で抜けても意味はない。そんなレベルでの戦いを目指しているのではない。」と言っていますし、女子の5000mでは、男子と同じ条件なのに、自己ベストを出して派遣記録を突破してますよね・・・・