2016年度 1万m持ちタイム遷移 ~その2~
続いては、来年度の1万mの持ちタイムトップ10、9位~16位の大学を見ていきます。9位の順天堂から16位の國學院まではわずかに6秒しか差がありません。ベスト連発などあれば、一気に順位変動がありそうです。
大学名 | 2016/4/1 | 2017/1/15 | 2017/4/1(予定) | |||
順天堂大学 | 10位 | 29:23.90 | 8位 | 29:04.62 | 9位 | 29:20.01 |
駒澤大学 | 5位 | 29:14.41 | 6位 | 29:00.71 | 10位 | 29:20.06 |
大東文化大学 | 15位 | 29:38.41 | 13位 | 29:14.30 | 11位 | 29:20.10 |
東京国際大学 | 17位 | 29:41.36 | 15位 | 29:15.47 | 12位 | 29:22.42 |
城西大学 | 13位 | 29:32.45 | 11位 | 29:11.24 | 13位 | 29:22.59 |
法政大学 | 20位 | 29:45.05 | 17位 | 29:20.40 | 14位 | 29:26.47 |
中央学院大学 | 12位 | 29:26.45 | 18位 | 29:21.07 | 15位 | 29:26.56 |
國學院大學 | 11位 | 29:24.34 | 16位 | 29:16.80 | 16位 | 29:26.73 |
9位に順天堂、この1年間、ずっと9位前後で安定しています。エースの塩尻を筆頭に栃木、花澤と28分台を3人擁しているのが大きいですね。野田も28分台まで後0.07秒です。ただ、29分前半が野田と難波のルーキー二人しかいないのがちょっと寂しいですかね。
3年生も栃木、花澤とトップ3に二人いながら、トップ10はその二人だけです。ただ、トップ10圏外では箱根の5,6区でともに好走した山田攻や橋本は入っていませんし、まだタイムは伸ばせてきそうな感じ。来年度に向けては中堅層の底上げが課題となりそう。
10位に駒澤、箱根でも9位と苦戦しましたが、1万mの持ちタイムも6位から一気に4つ下げてしまいました。中谷、大塚、西山ら主力が卒業するわけですから、しょうがないですが…28分台が工藤、下と2人まで減ってしまうのもいつ以来かなあ。。。
29分27秒を持つ小原が5位、29分48秒の加藤が10位と新入生が2人もトップ10に入るのは駒澤だけかなあ。どうしても期待は大きくなってしまいますね。箱根を走った選手では物江、堀合が1万m未経験、まだまだタイムの上積みは期待出来そうです。ただ、一番は工藤に次ぐエース級の台頭ですかね。下、片西ら2年生に期待ですかね。
11位に大東文化、今年度最初は15位、ここまで順位を上げてくるのは久しぶりかなあ。28分台こそ28分59秒の前田一人だけですが、29分前半を6人もいるのが大きいですね。10番手でも29分40秒と好タイムです。ただ、力のある選手は殆どトップ10に入ってきており、一気にタイムを縮めるのは難しそう。
新入生も即戦力はちょっと期待しにくそうなので、まずは着実に現有戦力を高めていきたいところですね。箱根では出遅れること無く見せ場も見せましたし、今回悔しい思いをした1年生、川澄と奈良の成長にも期待。さらに、二人以外の1年生も来年度はメンバー争いに加わってきてほしいですね。
12位に東京国際、今年度最初は17位でしたが、そこから5つも順位を上げることになります。やはり1年生の台頭が大きいですね。トップ5のうち1年生が5人です。さらに、3年生も5人なんですよね。すなわち、2年生が一人もトップ10に入れていないわけで、これは寂しい…福田、河野らの巻き返しに期待。
留学生二人、タイタスとスタンレイがタイムを稼いではいますが、10番手でも29分45秒ですからね。日本人選手も揃っていますね。さらに、新入生もとても予選落ちとは思えない豪華なスカウトで2年連続で即戦力となることが期待されます。後は持ちタイム通りの力を発揮出来れば、2度目の箱根路も近そうです。
13位に城西大学、今年度初めと同じ順位ですね。持ちタイムからすれば、東国大と同様に箱根予選落ちをするチームでは無いです。中島の28分51秒を筆頭に29分30秒切りが7人、10番手でも29分40秒と大東大に近い持ちタイム構成となっています。
ただ、不安なのは持ちタイム上位が揃って今年度奮わないこと…トップ5を見ても箱根予選では中島、菅が100位前後、2番手の西嶋は396位、3,4番手の中舎、酒井は出場出来ませんでしたからね。着実にタイムを伸ばしている下級生も多いですし、来年度はベストメンバーで臨み、即箱根復帰を果たしてくれれば。
14位に法政大学、今年度初めは20位でしたが、現時点で17位、そして来年度14位と着実に順位を上げており、チームの勢いを象徴するかのようです。28分台は坂東一人ですが、10番手で29分44秒ですからね。上位はほとんどの選手が今年度ベストをマークしているのも心強いです。
3大駅伝未経験者が5人もトップ10に入ってきており、これらの選手が3大駅伝でも戦力になってくるようだと、さらにチーム力も上がりそう。箱根出場者では6区3位と爆走した佐藤がまだトップ10には無いですね。今年度のいい流れを来年度も繋げられるかが大事になってきます。
15位に中央学院、現時点での持ちタイムは18位と今年度の3大駅伝の結果からすると、物足りないですがタイム以上の力があるとも言えます。28分台は高砂一人ですが、29分20~40秒台の選手が多く、10番手でも29分42秒です。
既に来年度も30分切りは20人を数えるほどに選手が揃っており、今年度を上回る結果を残してもおかしくないですよね。新入生も高橋、戸口と持ちタイムも去ることながら、ロードでの実績があるのも期待が高まります。高砂、横川も2年になってさらに成長も期待されますし、楽しみは尽きないですね。
16位に國學院、現時点でも16位ですから順位は一緒になります。蜂須賀、細森のダブルエースが抜け、28分台は0人ですね。1年の土方が持つ29分13秒がトップタイムになります。それでいて、10番手でも29分39秒ですから、わずか26秒の間に10人揃うことになります。
さらに29分40秒台の選手が何人もいて選手層の厚さは問題無さそう…となると、求められるのはエースですよね。候補は1年では土方や浦野、2年は蜂屋や江島…3年だと向や熊耳、國澤あたりになるでしょうか。ただ、いずれもまだインパクトに欠けるのは否めず…大きく伸びる選手が出てきて欲しいです。
ディスカッション
コメント一覧
毎回いろんな切り口から記事を作られていて感心しています。
今回のデータもおもしろいなぁ。
駅伝の強さは、選手の持ちタイムだけではないのがよくわかります。
東洋とか中央学院とか
個々の選手がきちんと力を発揮できることができている
本番の強さはどこからくるんだろうな。
持ちタイムどおりにいかないところが駅伝の面白さでもありますからね。
やはりよく言われるように速い選手ではなく強い選手を育て上げられるかですかね。