箱根駅伝2017 9区の振り返り&気になり ~区間賞:野村(東洋)~
東洋の新入生が発表されていますねー。西山、大森の13分台コンビを筆頭に、都大路で好走した飯島、さらに14分10秒台も浅井、吉川、大澤と3人いますからね~14分30秒のベストを持つ選手が10番手というハイレベルさです。9番手の田上はロードでの実績が豊富ですし。チームの中心となっていく学年になるかも。
続いては復路のエース区間である9区について、気になった走りを振り返っていきます。9区結果はこのようになっております。区間2位と3位の差が1分12秒もあり、2人が抜け出ていました。区間賞を格闘したのが東洋の野村、4位の神奈川を突き放し、早稲田を抜きさる走りで総合2位に浮上、3位とは1分近く引き離したのも大きかったですね。
出雲では5区9位に沈み、全日本は欠場と苦しい駅伝シーズンでしたが、箱根にはバッチリと合わせてくれました。2位には3大駅伝最初で最後の出場となった青学の池田、関東インカレ2部ハーフ2連覇をしながら、なかなか出番がありませんでしたが、最後の箱根できっちりと役割を果たしました。トップともわずかに8秒差でしたしね。
池田のような選手がまだ控えているのが青学の選手層の厚さを感じさせます。区間3位に復活を遂げた順大の聞谷が入りました。全日本予選、出雲に出場できなかった主将ですが、最後の最後でベストレースを見せてくれたのがさすがですねー。
個人的にちょっとびっくりだったのは4位に入った駒澤の片西、全日本では良かったとはいえ6区6位、後ろからは東海の川端が追ってくるという苦しい展開でしたが、追いつかれた後に再度突き放す走りはお見事でした。駒澤にとって最も収穫のある走り、来年度以降は3大駅伝で主要区間を担っていくことでしょう。
5位に入った東海の川端は出雲、全日本とらしくない走りが続いていましたが、箱根にはしっかりと合わせてきましたね。とはいえ、1年時の走りを考えればもっと走れる選手ですし、来年度は後輩に負けずにエース区間を走って欲しいところ。
1年生ながら23km区間の9区を任されたのは帝京の平田、中央学院の藤田の二人。平田は全日本8区に続いての抜擢でしたが、区間8位は上出来でしょう。シード争いではやや離されましたが、45秒差と希望を繫ぎました。藤田も区間12位でまとめ、総合7位はきっちりと守りました。
1~8区全てで19位 or 20位と苦しみ続ける国士舘でしたが、ここで餅崎が区間16位とようやく脱出しました。3年前も同じ状況で1~7区まできていたものの、8区餅崎が区間15位と断ち切っています。見事ではありますが…チームとしては切ないですね。。。
ここで最下位となってしまったのは日大の山﨑一、チームではワンブィ、石川に次ぐ安定感のある選手だと期待していたのですが…区間19位とも1分30秒引き離されるダントツの最下位に沈んでしまいました。3大駅伝・予選会では大きな失敗レースが無かっただけに、最後の箱根でこの走りは残念でした。
ここまで苦戦続きの実力校、明治と山梨学院はそれぞれ吉田が15位、古賀が18位とここでも苦戦を強いられました。原因は多々ありかと思いますが、1区で出遅れたこと、故障やインフルなどでベストメンバーを組めなかったことが大きなウェイトを占めているかなあ。。。
シードを獲得した大学のほとんどが一桁順位で走っている中、ここでやや苦戦したのが14位だった日体大の室伏、全日本予選では1人飛び出す見事な走りでしたが、3大駅伝ではいずれも苦戦続き…11位の帝京とも48秒差に迫られ、再びシード争いに巻き込まれることとなってしまいました。
大東大の谷川は区間6位と上々の走り、総合順位も13位と2つ上げてきました。全日本でも8区を任されていますし、長い距離をしっかりと走れる選手、それもまだ2年生というのは頼もしいですね。早稲田の光延は区間7位とまずまずの走りも東洋とは2分8秒離されてしまったのは、2位争いという点で痛かったですね…
神奈川の大川は区間9位と上々の走り、箱根予選では2年連続100位オーバーと苦しんでいますが、箱根には合わせてくれています。法政も城越が区間11位で粘り、2つ順位を上げて総合6位、いよいよシードが見えてくることに…
前回の法政は10区でこの城越が9位、これが唯一の1桁順位という惨敗だったのですが…今回は区間11位以内が9区間あるという素晴らしい走りを見せ続けてくれました。國學院の國澤が10位に入ったのは来年度に向けて収穫ですね。ハーフの持ちタイムほど力を発揮出来ていませんでしたが、来年度主力になって欲しい選手です。
創価の三澤は13位で上々の走りだったと思います。往路に選手を注ぎ込んでも、復路で結果を残す選手が複数いるのが前回の箱根とは似ても似つかぬ状況…初のシード獲得、そう遠く無いかも。上武の佐藤駿は区間17位と苦しい走り…往路シード圏内も復路はここまで全て区間15位以下となかなか浮上のきっかけを掴めないレースとなってしまいました。
拓殖の土師は今年度大きく崩れることのない走りを見せていましたが、この箱根では19位と厳しい結果に…山はエース区間は何とか攻略してきた拓殖ですが、3区や9区といった主要区間で崩れてしまったのが、シードを遠ざける要因となってしまいました。